♬ Live Report ♪

これまで行ったライブについて、ブログやPCに保存してある日記に書いていたもを集めて、一部加筆・修正してまとめてみました (ただし、日記に書いていなかったものもあり、全てを網羅しているわけではありません) 。

 

Date: 2025/03/01
Artist: The Jazz Avengers
Title: Live at Katsushika Symphony Hills Mozart Hall, Katsushika, Tokyo


3月1日土曜日に、待ちに待った The Jazz Avengers のライブに行ってきた。前々から彼女たちのライブに行きたいと思っていたのだが、日程の関係で行くことができず、やっと思いが叶ったという感じだ。会場は東京・葛飾区にある「かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール」だ。


最寄駅は京成線の青砥駅だが、神奈川県西部に住んでいる僕にとって、とっても遠い所だ。もちろんこれまで青砥で駅を降りたことはない。ただ、横浜線で横浜まで行き、そこから京急線の高砂行きの特急に乗れば、乗り換えなしで行けるので、時間はかかるが(2時間ほどかかる)アクセスは悪くはない。

青砥で駅を降りて、事前に調べていたとおりに、京成本線のカーブした高架の下を通って、シンフォニー通りを探したが、すぐに見つかった。そこからはシンフォニー通りをまっすぐ進んで、ものの数分で会場に行き着いた。


会場時間までまだ少しあるので、建物の周りや中で写真を撮ったり、中をぶらついたりして時間を潰すことにした(ここは公的施設のようなので、さすがにビールが飲めるようなラウンジはなかった…)。


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かつしかシンフォニーヒルズ
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モーツァルトの銅像


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ライヴの案内
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ホール入口へ続く階段
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ホール入口前のガラスのモニュメント


予定より少し早く開場になったので、ホール内へ。HPの説明によると、モーツァルトホールは1318席のホールで、オーケストラ演奏を主目的にしたホールで、コンサートホールとして国内トップクラスの音響性を誇っているそうだ。


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開演前のステージ
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ドラム

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ベース
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ピアノ&キーボード


開演前のホール内で写真を撮ったり、自分の席で本を読んだりしてしていたが、やっと開演時間になり、The Jazz Avengers のメンバーが現れて演奏が始まった。メンバーは、川口千里(Drums)、芹田珠奈(Bass)、竹田麻里絵(Keyboards)、中園亜美(Soprano Saxophone)、寺地美穂(Alto Saxophone)、WaKaNa(Alto Saxophone)、米澤美玖(Tenor Saxophone)の7人に加えて、サポートメンバーとして大久保初夏(Guitar)が加わっている。僕は The Jazz Avengers の2枚のCDとライブDVDを持っているが(他に、メンバーがソロで出しているCDも持っている)、生演奏を聴くのは初めてなので、とっても楽しみにしていたのだ。


途中でMCを挟みながら、彼女たちのバランスの取れたアンサンブル、それからソロ・パフォーマンスと、見どころ満載で素晴らしい演奏が続くが、今回は1stアルバムより2ndアルバムからの選曲が多いようだった(曲名は思い出せないが…)。 また、「cradle」(曲名は後で調べた)では開場全体でスマホのライトを点灯して、曲の合わせてライトをゆらゆらさせるという演出も(ジャズ系のライブのでこのような演出をするのは、僕は初めての経験だ)。

さらに、途中のカバー曲コーナーでは、会場のある葛飾区にちなんで「葛飾ラプソディー(こち亀のテーマ曲)」、それからシティポップの曲(曲名はわからなかった)と、盛りだくさんだ。

ラストの前の曲あたりから、会場全体がスタンディング・オベイションで盛り上がっていたが、ラストの「Unite」で最高潮に達していた。極め付けは、会場でプロデューサーの安部潤氏がご覧になっていて、いきなりステージに呼び出されて、チョッパーによるテクニカルなベースソロを披露されていた。彼はプロデューサー/作曲家/編曲家/キーボード奏者という認識が僕の中にあったので、ベースも演奏されるのを初めて知って驚きだった。

アンコールは2ndアルバムのタイトル曲「8 Steps」(だったかな?)でこの日のライブは幕を閉じた。


僕は彼女たちの生のライブは今回が初めてだったが、彼女たちの素晴らしいパフォーマンスを堪能でき、さらに会場全体が一体となったとってもいいライブだった。途中のMCでアナウンスされたが、The Jazz Avengers としての活動は今年の5月を持って休止とのことで(各メンバーのソロ活動も活発になって、スケジュール調整が困難になったようだ)、とっても残念だが仕方がない。活動休止前の今回のライブに間に合ってよかった。

Date: 2025/01/02 20250102
Artist: Bob James Quartet
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


1月2日の夜、ブルノート東京で開催されたボブ・ジェームスのライブに行ってきた。

ボブ・ジェームスといえば、コンテンポラリー・ジャズ/フュージョン界を代表するピアニストだが、85歳を迎えても精力的に音楽活動を続けているのだ。


半蔵門線の表参道駅を出てブルーノート東京へ向かったが、流石にこの日はこの辺りは空いているお店も少なく、人通りもまばらだ。ブルーノート東京について、まずは表の写真を撮ることにした。


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ブルーノート東京の入口
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Tonight Show


写真を撮ってから、地下のロビーに行って、会場時間になるのを待つ。時間になり、地下2階のフロアへ。


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開演前のステージ。ステージ中央には「菊水」の酒樽が。


席について、とりあえずビールを飲みながら、ライブが始まるのを待つ。ステージの前には「菊水」の酒樽が置いてある。正月なので鏡開きでもやるのかな?


時間になり、ボブ・ジェームスとバンドメンバーが現れた。よくみると彼は法被を着ている。そして初めにバンドメンバー全員で鏡開きをやった。外国人にとってこんな体験は滅多にできないのではないだろうか。とはいっても、酒樽の中は空のようだったが...。


酒樽が片づけられて、演奏が始まった。僕はボブ・ジェームスのCDは何枚か持ってはいるし(Fourplay のもの含めて)、ライブの演奏は Fourplay のケープタウンでのライブDVDでは観ているが、生演奏を聴くのは今回が初めてなので、楽しみにしていたのだ。


今回のカルテットのメンバーは、ボブ・ジェームス(Bob James: piano/keyboard)のほかは、ジェームズ・アドキンス(James Adkins: drums)、マイケル・パラッツォーロ(Michael Palazzolo: bass)、アンドレイ・シュムット(Andrey Chmut: sax)といった若手ミュージシャンが脇を固めている。ちなみにアンドレイ・シュムットはウクライナ出身のサックス奏者だと、途中のMCでボブが言っていた。


ライブで演奏された楽曲の曲名はよく分からなかったが(聴いたことのある曲もあった)、大ベテランであるボブの円熟味あふれるピアノとバンドメンバーによるライブならではのアドリブも楽しめ、素敵なひと時を味わえたいいライブだった(久しぶりにお年玉を貰えた気分だった)。

※ブルーノート東京のライブレポートでは、この日のセットリストは公開されてない。


ライブの後、帰り際にブルーノート東京からプレゼントをもらった。帰ってから中身を取り出したら、「菊水」の升で、菊水のロゴの反対側にはボブ・ジェームスの似顔絵と "BOB JAMES QUARTET NEW YEAY CELEBRATIONS 2025" 文字が記されていた。


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ボブ・ジェームスの似顔絵入りの升



<追記>

ブルーノート東京の公式サイトに公開されいているセットリストは以下の通りです(ただし、2024/12/29 のセットリストですが)。


1st

1 AVALABOP

2 FEEL LIKE MAKING LOVE

3 NIGHT CRAWLER

4 MOVING FORWARD

5 THE SECRET DRAWER

6 I'LL NEVER STOP LOVING YOU

7 SO MUCH IN COMMON

8 TOPSIDE

9 WESTCHESTER LADY

EC. ANGELA


2nd

1 CHOOSE ME

2 FEEL LIKE MAKING LOVE

3 NIGHT CRAWLER

4 MOVING FORWARD

5 CARAVAN

6 BEERBOHM

7 SO MUCH IN COMMON

8 TOPSIDE

9 MIND GAMES

10 WESTCHESTER LADY

EC. ANGELA


リストの2曲目の "Feel Like Making Love(愛のためいき)" は昔どこかで聴いたことがあるなと思っていたが、後で調べてみたら、元はロバータ・フラック(Roberta Flack)のヒット曲だった。ただ、僕の記憶にあるのはジョージ・ベンソン(George Benson)によるカヴァーの方だった。

Date: 2024/08/02 20240802
Artist: 上原ひろみ - Hiromi's Sonicwonder
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


夏も真っ盛りの8月2日金曜日、待ちに待った上原ひろみ Hiromi's Sonicwonder のライブに行ってきた。場所はブルーノート東京だ。その日は平日だったので、少し早めに仕事を切り上げて出かけたのだ。

ブルーノート東京は南青山(駅は表参道)にあるのだが、まだ時間があるので、ひとまず東京駅まで行って、軽く腹ごしらえをして、それから地下鉄で表参道へ。しかし、東京駅から地下鉄の大手町の駅までは、やたらと遠く、しかも半蔵門線のホームは一番端にあり、どんだけ歩かすのかと思うほどだ。ホームにたどり着いたら、汗だくになってしまった。
半蔵門線で表参道駅まで行って、その後歩いてブルーノート東京へ。

この日僕が見るのは 2ns Show で、Open は19:45、Start は20:30なので、まだ少し早い。とりあえず、入り口前で写真を撮って、外で少し待つことに。その間に 1st Show を観た人が続々と外に出てくる。

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ブルーノート東京の入口
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Tonight Show


19:30頃には外に出てくる人が少し途切れてきたので、中に入るとロビーにはもう多くの人が待っていた。
時間になり、続々と人が中へ案内されていく。やっと僕の番号の順になり、席に案内されたが、なんと、ステージの橋の方で、ピアノの真後ろ辺りだった。ここからだと、彼女の演奏する姿は(後ろ姿だけど)バッチリ見えるが、他のバンドメンバーはよく見えないが、仕方がない。今回は席が確保できただけでも儲けものだったのだ。

まずはビール(ブルーノートセッションエール、ちょっと高いが)とつまみを頼んで、ビールを飲みながら、ライブが始まるのを待つ。

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開演前のステージ
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ブルーノートセッションエール。一口飲んだ後だけど...


開演時間になり、彼女とバンドメンバーが登場する。メンバーは彼女(piano/keyboards)の他は、アドリアン・フェロー(Hadrien Feraud; bass)、ジーン・コイ(Gene Coye; drums)、それにアダム・オファリル(Adam O'farrill; trumpet)の、彼女曰く”愉快な仲間たち”だ。
オープニングはなんと「XYZ」だ。これは彼女のデビューアルバム『Another Mind』の最初に収録されている曲だ。それから、アルバム『Sonicwonderland』に収録されている「Reminiscence」だ。穏やかな雰囲気と覚えやすいメロディが特徴の曲だ。
この後は彼女のほんわかMCだ。ここでラーメンの話になり、他のメンバーもラーメンが好きで、やっとラーメン仲間ができた(というようなことを、記憶が曖昧だが)言って笑いをとっていた。
ラーメンの話の後は、新曲(かな?)「Yes! Ramen」。なんとも楽しい雰囲気の曲で、ラーメン好きの彼女の想いが伝わってくる。この後も、可愛らしい雰囲気のイントロから、途中曲名どおりに試行錯誤しているようなプレイが続いて最初のフレーズに戻っていく「Trial and Error」、アップテンポでエネルギッシュな「Up」と『Sonicwonderland』に収録されている曲が続く。
拍手が鳴り止まない中、アンコールへと突入。曲名は「Balloon Pop」(これは新曲かな?)。

今回のライブでも、彼女のピアノ/キーボードのみならず、アダム・オファリルのトランペット、それからアドリアン・フェリーのベース、ジーン・コイのドラムをソロも含めて存分に堪能することができた、いいライブだった。

Date: 2023/12/21 20231221
Artist: 上原ひろみ - Hiromi's Sonicwonder
Title: Hiromi's Sonicwonder Japan Tour 2023 Sonicwonderland at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


年末も押し迫った12月21日木曜日、待ちに待った上原ひろみのライブ『Hiromi's Sonicwonder Japan Tour 2023 Sonicwonderland』の千秋楽・東京公演に行ってきた。場所は東京駅近くの東京国際フォーラム・ホールAだ。

毎年年末になると彼女のライブに行くのが恒例の行事になっているが、今年の東京公演は土日ではなく平日の木曜日だ。なので、この日は終日休暇を取ることにした。

開場時間は17:30なので、東京駅そばのOAZOにある丸善に寄って本を買ってから、会場に向かった。途中で軽く腹ごしらえをして、会場入り口に行ってみたが、並んでいる人はほとんどいなかった。とりあえず、先行でグッズ販売をしていたので、パンフレットを買い、その後近くをぶらぶらして時間を潰した。

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会場に貼られたポスター
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パンフレットとチラシ
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お祝いの花束


17時過ぎに会場前の列に並んで、開場時間になるのを待った。
やっと開場時間になって中に入り、まずはビールを一杯。その後、ホールの中に入って自分の席へ。今回は1階の真ん中の通路側の席で、ステージもよく見える。とりあえず席に座って、スマホを見ながら開演時間になるのを待った。

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ステージ脇のモニター画面
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開演前の会場の様子


時間になって彼女とバンドメンバーが現れた。今回は久しぶりのバンドでのプロジェクト "Hiromi's Sonicwonder" でのライブだ。メンバーは彼女(piano/keyboards)の他は、アドリアン・フェロー(Hadrien Feraud; bass)、ジーン・コイ(Gene Coye; drums)、それにアダム・アフォリル(Adam O’farrill; trumpet, w/pedals)だ。
また、今回は彼女はピアノの他に2台のキーボード(Nord Lead A1 と Nord Electro 6 かな?)を使っていて、ピアノと Nord Lead 以外のキーボードを使っているのは、"Hiromi's Sonicbloom" 以来かな。今回はこの2台のキーボードの使用頻度がやたらと高かった。
また、アダム・アフォリルのトランペットもなかなか良かった。僕はこれまでトランペット奏者のライブ演奏を聴く機会があまりなかったので、逆に新鮮だった。ところで、彼はトランペットを吹きながら何やら傍のエフェクターを操作していたが、トランペットでもエフェクターを使うんだととても興味深かった。
ベースのアドリアン・フェローは、2016年の "The Trio Project" のツアーで、急病のアンソニー・ジャクソンの代役を務めたので、彼の演奏を聴くのは今回で2回目だが、彼の超絶技巧のベースは特にライブでは聴き応えがある。
ドラムのジーン・コイは、"The Trio Project" のときのサイモン・フィリップスの千手観音のような派手さはないが、なかなかどっしりとした感じのドラミングだと思った。ドラムのセットも、サイモン・フィリップスの要塞の様なセットではなく、割とシンプルなセットだった。それぞれに良さがあるので、どちらがいいとかよくないとかいう問題ではないが。

今回のツアーは "Hiromi's Sonicwonder Japan Tour 2023 Sonicwonderland" と銘打っているだけあって、新作アルバム『Sonicwonderland』からの選曲が中心だ。
オープニングはアルバムの最初に収録されている「Wanted」。続いて「Sonicwonderland」。この曲は彼女の Official Site でPCのゲームのようなビデオが公開されているが、まさにそんなイメージのテンポのいい曲だ。
ここで、いつもの "ほんわかMC" だ。演奏しているときの神がかりな感じとのギャップがまたたまらない。
MC後は、「Reminiscence」。 穏やかな雰囲気で覚えやすいメロディが特徴のこの曲は、アルバムではヴォーカルが入ったバージョンとヴォーカルなしのバージョン(ボーナス・トラック)が収録されているけど、ライブではヴォーカリストがいないので当然ながらヴォーカルなしのバージョンだ。その次は「Go Go」。この曲に関しては「アルバムで予習をしてきた人もいるかもしれないけど、役に立たない」ようなことをMCで言っていたけど、確かにそうかもしれない。アルバムに収録されているのは、いわば青写真のようなもので、ライブを重ねるごとに進化していくのだ。まぁ、これはこの曲に限ったことではないが。

ここで第1部が終了し、休憩時間。この間にトイレに行ってから、またビールを飲もうかと思ったが、あまり時間がないので、グラスワインを飲むことにした。

第2部の最初の曲は「Polaris」。穏やかなイントロとトランペットの調べが印象的な、美しいメロディの曲だ。続いて「Up」。アップテンポの曲で、トランペットから彼女のピアノソロへと続き、その後はドラムソロだ(個人的には「Dancando No Paraiso」を彷彿させる感じがした)。そして、最後の曲はなんと「XYZ」だ。この曲は彼女のデビューアルバム『Another Mind』の最初に収録されている、冒頭からスリリングな感じの曲だが、生で聴くのは初めてだと思う。

最後の曲が終わってメンバーがステージから立ち去ると、スタンディング・オベイションでアンコールへとなだれ込んだ。
アンコールではTシャツに着替えた彼女一人が現れ、ソロピアノだ。ライブで聴いている時は曲名がよくわからなかったが、後で調べたら「Blue Giant」だった。その後、バンドメンバーが現れ、アンコール2曲目は「Bonus Stage」だ。楽しい雰囲気の曲で、曲に合わせて体が自然と小躍りしてしまう曲だ。
2曲のアンコールが終わると、会場全体がスタンディング・オベイションの盛大な拍手でこの日のライブは幕を閉じた。

今回は久々のバンドでのライブだったが、前回の "The Trio Project" があまりにもすごかったので、今回はどんな感じのライブになるのかと思っていたが、その時とは一味違ったパフォーマンスを見せてくれた(おそらくこれは、トランペットをフィーチャーしたことが大きいのかもしれない)。いつも思うことだが、やはり彼女のライブは最高だ。


[追記]
とまぁ、グタグタ書いてきたけど、これはあくまでボクの主観に基づく感想だし、思い違いをしている部分もあるかもしれません。あしからず。

Date: 2023/11/18 20231118
Artist: 上原ひろみ
Title: Solo Piano Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


11月18日土曜日、上原ひろみのソロピアノライブに行ってきた。会場はブルーノート東京だ。
そもそも今回のライブは、金曜日の夜にジャズピアニスト/ヴォーカリストのイリアーヌ・イリアスのライブ(2nd Show)を予約していたのだ。しかし、本人が足の怪我で来日できなくなったとのことで、ピンチヒッターとして上原ひろみのソロピアノライブが急遽開催されることになったのだ。なので、日程も土曜日の1st Showに変更してもらったのだ。

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ブルーノート東京の入口
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Tonight Show
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開演前のステージ


上原ひろみのライブは、年末の日本ツアーの東京公演のチケットを入手していたので、まさか今年彼女のライブに2回行くことになるとは、思ってもみなかった。彼女のソロピアノライブは、コロナ禍の時期に彼女が "Save Live Music" と銘打ってブルーノート東京で開催したライブ以来だが、その時は、ストリーミング配信で視聴したので、リアルライブでのソロピアノライブは、2019年12月のサントリーホールでのライブ(アルバム『Spectrum』のリリースツアー)以来ということになる。

ライブが始まる前、クリス・ペプラー(っぽかったが)による、「イリアーヌ・イリアスは足に怪我をしたが、元気です!」というアナウンスがあり、会場は爆笑の渦に包まれた。しかし、怪我をしたとはいえ、元気なのは何よりだ。

そして、いよいよ彼女が登場し、ライブが始まった。
今回のライブで演奏された曲は(順不同、個人的感想です)、
・アルバム『Spectrum』から「Mister C.C.」。この曲はチャーリー・チャップリンをイメージして作った曲だそうだ。テンポ良く、聴いていて楽しくなる曲で、喜劇王のイメージにぴったりだ。
・アルバム『Spiral』から「Old Castle, by the river, in the middle of a forest」という長い題名の曲だ。これは初期の、トニー・グレイ(bass)、マーティン・ヴァリホラ(drums)とのピアノトリオでやっていた頃の曲だが、ソロピアノで聴くのもいいものだ。
・そして、アルバム『Spectrum』から、アルバムタイトル曲の「Spectrum」。冒頭の力強いタッチのピアノが印象的な曲だ。
他に2、3曲あった気がするが、歳のせいか、どういう曲だったか記憶が曖昧になって、よく思い出せない。
そして、アンコールに突入。
アンコールの1曲目はアルバム『Voice』から「Haze」。美しいメロディの曲だ。その後、トランペット奏者のアダム・オファリルが登場し、ピアノとトランペットによるデュエットでの演奏だ。曲名がよくわからなかったが、これは新作『Sonicwonderland』からの曲かな?[1]

今回彼女はピンチヒッターとして急遽登場することになったが、素晴らしい演奏を聴かせてくれた彼女に対して、会場は盛大な拍手を贈った。
来月には日本ツアーの東京公演に行くのだが、今から楽しみだ。


[1] その後、新作CD『Sonicwonderland』をあたらめて聞き直してみたら、アンコールで演奏されていたのは「Reminiscence」だと思う。

Date: 2023/09/30 20230930
Artist: 山中千尋 - Chihiro Yamanaka New York Trio
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


9月30日土曜日、ジャズ・ピアニスト山中千尋ニューヨークトリオのライブに行ってきた。場所はブルーノート東京だ。ブルーノート東京には、7月初めにも松居慶子のライブに行ったので、今年2回目だ。

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ブルーノート東京の入口
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Tonight Show


彼女のライブは最後に行ったのが何時だったか思い出せないほどで、本当に久しぶりなので、楽しみにしていたのだ。観るのは 1st Show なので、開場は15:30、開演は16:30と早めの時間だ。
開場時間の少し前に着いて、開場時間になって席に案内された。今回は予約したのが先週の日曜日だったので、奥側のサイドエリアの席しか空いていなかったが、前向きの席だったので、ライブが始まった時に体をひねったり、横向きになる必要がなくて良かった。

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開演前のステージ
今回のライブは、先月末に発売された、ウェイン・ショーターと坂本龍一へ捧げるトリビュート・アルバム『Dolce Vita』のリリース・ツアーの一環として開催されたもののようだ。メンバーとしてレコーディング・メンバーでもあるヨシ・ワキ(Yoshi Waki: bass)、ジョン・デイヴィス(John Davis: drums)を迎えたニューヨーク・トリオでのライブだ。

開演時間になり、トリオのメンバーが現れたが、なぜかヨシ・ワキだけが戻っていった。
「ん? なんだ? トイレか?」
なんてことを想像したが、どうやら譜面を忘れたので、取りに戻ったようだ。 ステージに戻ると、彼女から
「譜面なんていらないでしょ」
と突っ込まれていたが。

ともあれ、ライブが始まったが、選曲は新作アルバムからが中心のようだったが(ライブから時間が経っているので、記憶がだんだん薄れてきているけど)、最後の方は、セットリストにない曲も(YMOの「Kimi Ni Mune Kyun」だったかな?)。セットリストになくても、トリオでちゃんと演奏してしまうのは流石だ。

アンコールは彼女のライブではお馴染みの「Yagibushi」ともう1曲(曲名は思い出せないが)。「Yagibushi」は彼女の出身地である群馬県の民謡「八木節」をモチーフにした曲だが、途中で、観客も一緒に手拍子をする場面があったが、この時彼女は「みなさん、やってくださいね。ちゃんと見てますからね」などと言っていた。みんないっしょに手拍子をするというのは、ステージと客席に一体感が生まれていいものだ。

大盛り上がりのライブもあっといういう間に過ぎて行った。僕は彼女の躍動感あふれるピアノが好きなんだが、久しぶりに彼女の演奏をナマで聴くことができて、大満足のライブだった。

Date: 2023/07/01 20230701
Artist: 松居慶子 - Keiko Matsui Group
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


7月1日土曜日、スムースジャズ・ピアニスト、松居慶子のバンド "Keiko Matsui Group" のライブに行ってきた。
場所は南青山にあるブルーノート東京だ。ブルーノート東京でのリアルライブは去年の10月の "CASIOPEA-P4" のライブ以来だが、彼女のリアルライブは2015年のブルーノート東京でのライブ以来で、本当に久しぶりだ(有料ストリーミング配信も入れれば2020年12月以来だが)。

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ブルーノート東京
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入口
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入口脇のサイン入りポスター


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開演前のステージ
今回のライブメンバーは、彼女(piano/keyboards)の他に、Jimmy Branly(drums)、Rico Belled(bass)、JP Mourão(guitars)、Ilya Serov(trumpet)、David Negrete(saxophone)だ。彼らのうち、ベースのリコ・べレッドとギターのJP・モウラオは、2015年にリリースされた “Live in Tokyo” の時のバンドメンバーだ。そして今回のライブは最新アルバム『EUPHORIA』を携えての帰国公演だ。ということで、ライブもこのアルバムからの選曲が中心だった。

オープニングはアルバム『Journey To The Heart』から「Moving On」。小気味よいテンポの明るい雰囲気のダンサブルなナンバーだ。その後は知らない曲が続いたので、これらは新作に収録されている曲のようだった。
さらに、アルバム『Echo』から「Moon Over Gotham」をはさんで新作からの曲が続いた。「Moon Over Gotham」は都会的な洗練された雰囲気のナンバーだ。
その後「Foever Foever」と続く。この曲はかなり前の曲だが(アルバム『Full Moon And The Shrine』に収録されている)、ライブでよく演奏されていて、ピアノソロで演奏されているイメージが僕には強いが、今回のバンド編成でのアレンジで、この曲の違った一面が垣間見えた。
「Foever Foever」の後は、新作アルバムタイトル曲の「Euphoria」、最後は同じく新作から「Neo」へと続いていった。 その後、アンコール曲へとなだれ込んでいった。アンコール曲の「Bridge Over The Stars」は、これもだいぶ前の曲だが(アルバム『Dream Walk』に収録されている)、ライブでもよく演奏されているノリのいい曲で、彼女の代表曲のひとつだ。

彼女のリアルライブは本当に久しぶりだったが、彼女のピアノだけでなく、バンドメンバーのパフォーマンスもとても素晴らしいものだった。

ところで、トランペットのイリヤ・セロフが途中で(どの曲だったかは覚えていないけど)サックスのような変わった形状のトランペットを吹いていたけど、あれはなんという名前だったかなぁ。曲の合間に彼女が紹介していたけど、覚えていないや(ネットで検索したけど、出てこなかった)。

僕はまだ彼女の新作アルバムを買っていないので、早いとこ買って聴かなくちゃ。

Date: 2022/12/17 20221217
Artist: 上原ひろみ
Title: Japan Tour 2022 "Save Live Music Final" at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


12月17日土曜日、待ちに待った上原ひろみのライブに行ってきた。
「JAPAN TOUR 2022 "SAVE LIVE MUSIC FINAL"」と銘打ったこのライブは、コロナ禍の中、ライブ活動もままなならないミュージシャンをはじめとする音楽関係者のために、上原ひろみがブルーノート東京で開催してきたプロジェクト "SAVE LIVE MUSIC" の集大成とも言える日本ツアーだ。僕が今回行ってきた東京公演の会場は、丸の内にある東京国際フォーラムのホールAだ。前にここでライブを観たのはコロナ禍前なので、本当に久しぶりだった。

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会場入口近くに飾られた花束
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会場内のモニター画面

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チラシとパンフレット


ライブは2部構成になっていて、前半は矢野顕子とのコラボ(彼女ら二人のコラボライブを収録したCDは持っているが、実際に観るのは初めてだ)、後半は彼女のピアノ+ストリング・カルテットの”ピアノ・クインテット”でのライブだ。

第1部は上原ひろみ×矢野顕子のコラボ。
・オープニングは「ラーメン食べたい」だ。矢野顕子といえばこの曲を思い浮かべてしまう。
・次は「Dreamer」。この曲は “The Trio Project" 時代のアルバム『Alive』に収録されている曲に日本語の歌詞をつけたものだ。このように上原ひろみの楽曲に歌詞をつけた歌は初めて聴いた(この時はそう思ったが、後でよくよく調べてみたら、二人のコラボライブCD『ラーメンな女たち』にも収録されていた)。
・そして外国の歌と日本の歌を合体させた曲が続く。
最初は「こんこんスリーブス」。これは「雪」と「Green Sleeves」をつなげたもの。次は「りんご祭り」。こちらは「Don’t Sit Under The Apple Tree」と「リンゴの唄」をつなげたもの。このように外国の歌と日本の歌を合体させた曲は、二人のコラボライブCDにもいくつか収録されている。
それにしても歌の部分だけを聴けばなんとなくわかるが、それ以外は曲の原型がわからないほどにデフォルメされていて、最後には別世界に連れて行かれている感じだ。
・最後は「飛ばしていくよ」。これも二人のコラボライブCD『ラーメンな女たち』にも収録されている。二人でピアノを弾き、矢野顕子が歌っているうちに、彼女たちは飛ばして、飛ばして、どんどん飛ばしていく、そのスピード感がたまらない。

第2部は上原ひろみ "The Piano Quintet" によるライブ。メンバーは彼女(piano)の他に、西江辰郎(1st violin)、ビルマン聰平(2nd violin)、中恵菜(viola)、そして”大盛り”向井航(cello)だ。
・第2部のオープニングはイントロのヴァイオリンが印象的なアルバム『Silver Lining Suite』から4つの楽曲からなる組曲「Silver Lining Suite 〜 Isolation/The Unknown/Drifters/Fortitude」。「Silver Lining Suite」は全部を通して聴くと30分以上ある(アルバムでの計測では)長尺の楽曲だが、ライブ演奏を聴いていると時間が経つのを忘れてしまう。
・次は「Jumpstart」。これはアップテンポの明るい楽曲だ。
・そして最後は「Move」。これはアンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップとのトリオ "The Trio Project" としての2枚目のアルバム『Move』に収録されているアルバム・タイトル曲。今回も同じ『Move』に収録されている(『Silver Lining Suite』にも収録されている)「11:49PM」をやるのかなと漠然と想像していたが、まさかこの曲をピアノ・クインテットでやるとは、思いもよらなかった。完全に裏をかかれたという思いと同時に、新たな感動を覚えた。
「Move」の演奏が終わると、会場は盛大な拍手とスタンディング・オベイションで応えた。

アンコールの1曲目はピアノ・クインテット+矢野顕子による「Moonlight Sunshine」、2曲目はピアノ・クインテットによる「Libera Del Duero」。
上原ひろみが1stバイオリンの西江辰郎に「即興はできる?」と聴いた時、彼の答えは、できるでも、できないでもなく、「やってみたい!」だったそうだ。その言葉通り、「Libera Del Duero」では西江のダイナミックな即興演奏を披露してくれた。西江だけでなく、ビルマン聰平、中恵菜、向井航もそれぞれのソロで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。演奏が終わると会場はまたもや盛大な拍手の嵐とスタンディング・オベイションだ。サッカー日本代表の長友ではないけど、『Brabo!』と叫びたかった。

ピアノ・クインテットのライブは去年の年末に日本ツアーのライブ(会場は渋谷のオーチャードホール)に行って以来だが、今回のライブはさらにパワーアップした圧巻のパフォーマンスで、まさに”異次元”のライブだった。

※ セットリストはネットで検索して調べたが、後は記憶に頼っているので、記憶違いがあるかもしれない。あしからず。

Date: 2022/10/21 20221021
Artist: CASIOPEA-P4
Title: CASIOPEA-P4 ~Special First Live~ P4 at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


10月21日金曜日の夜、カシオペア-P4のライブ "CASIOPEA-P4 ~Special First Live~ P4" 東京公演に行ってきた。ブルーノート東京でのライブは、コロナ禍でストリーミング配信で視聴するばかりだったので、久々のリアルライブだ。
僕が行ったのは 2nd Show なので、開場は19:45、開演は20:30なので、仕事が終わってから行っても十分間に合う。ひとまず東京駅まで出て、そこから半蔵門線で表参道駅へ。そこから歩いてブルーノート東京へ。

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ブルーノート東京の入口
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Tonight Show


CASIOPEAが結成45周年を迎えて "CASIOPEA-P4" として始動、第4期がスタート。今回のライブがP4としての初のライブのようだ。メンバーは野呂一生(guitar)、鳴瀬喜博(bass)、大髙清美(keyboards)、今井義頼(drums)だ。今やオリジナルメンバーは野呂一生一人となってしまった。ドラムスは若手のドラマーで(僕の知らない人だった。個人的には、川口千里を期待していたが、そうではなかった)、なんでも25年ぶりの正式メンバーということだそうだ。

僕の席は右側の前の方だったので、真横からステージを見る格好になって、キーボードの大髙清美の後ろ姿を見ながらライブを観ることになった。

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開演前のステージ


オープニングは「Take Me」だったかな?
ギターの野呂一生とベースの鳴瀬喜博は何故か椅子に座って演奏していたが、最初の何曲かは比較的大人しめの曲だったので(曲名を思い出せない)、それに合わせて座って弾いていたようだ。

MCで野呂一生が "CASIOPEA-P4" の "P" には色んな意味があり、"Parking" とか何とか冗談を言って、あとはご想像にお任せしますというようなことを言っていた。僕は "P" は "Project" かなと漠然と想像していたが、"Phase" というのもありかなと思った。

第2部では新作アルバムからメンバー各人が作曲した曲を、本人のコメント付きで披露していた。
まずは大髙清美の「Vivaciously」、次は鳴瀬喜博の「NoOne…EveryOne…」("…" に合わせて今井がバスドラムを”ドン、ドン、ドン”と叩いて笑いを取っていた)、それから今井義頼の「Daily Bread」、といった具合だ。

第2部からは野呂一生も鳴瀬喜博もいつものように立って演奏していた。
最後は昔の曲からということで、「Domino Line」、それからラストは「Asayake」だ。カシオペアといえば誰もが「Asayake」を思い浮かべるほどの彼らの代表作だ。
そしてアンコールは「Days of Future」だったかな?

カシオペアといえば、親しみやすいメロディーと超絶テクニックのプレイが持ち味だが、今回のライブはそれらを十分に堪能でき、最初から最後まで大盛り上がりのいいライブだった。

Date: 2021/12/28 20211228
Artist: 上原ひろみ "The Piano Quintet"
Title: Japan Tour 2021 Silver Lining Suite at Orchard Hall, Shibuya, Tokyo


年末も押し迫った12月28日、上原ひろみ "The Piano Quintet" のライブ『Japan Tour 2021 Silver Lining Suite』の東京公演に行ってきた。

この日は仕事納めの日だったので、早めに仕事を切り上げて渋谷まで出かけた。コロナ禍でライブは自宅でストリーミング配信で視聴するばかりだったので、”リアル”なライブは2年前のサントリーホールでの上原ひろみのライブ(ソロピアノ)以来ということになる。会場は渋谷の東急文化村にあるオーチャードホールだ。ここに行くのも本当に久しぶりだ(最後に行ったのはいつだったか思い出せない)。

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会場内に掲示してったポスター
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CDとパンフレット


会場に中に入って、まずはパンフレットを買って、それから席に着く前に、ラウンジでビールを1杯。考えてみれば、コロナ禍でお酒も家飲みばかりで、外で飲みことがなくなっていたので、こういう場所でビールを飲むのも本当に久しぶりだ。コロナ禍で何もかもが変わってしまった気がする。
ビールを飲んでから、席に向かうことにしたが、今回は2階席なので、ラウンジがある階からさらに階段を上がっていかなければならない。僕の席は2階席の端の方だったが、ステージはよく見える。席についてライブが始まるまでスマホのニュースを見て時間を潰す。

ピアノクインテットでのライブは、今年の初めにブルーノート東京で開催された"SAVE LIVE MUSIC RETURNS" をストリーミング配信で視聴し、その後発売されたCD『Silver Lining』も買ったんだが、”リアル”ライブで聴くのは初めてだったので、とっても楽しみにしていたのだ。

時間になって赤いドレスに身を包んだ彼女と正装したピアノクインテットのメンバーが登場した。メンバーは彼女(piano)の他に、西江辰郎(1st violin)、ビルマン聰平(2nd violin)、中恵菜(viola)、向井航(cello)とCDのレコーディングと同じメンバーだ。

オープニング曲「Someday」の後、彼女のMCとメンバー紹介につづき、4つの曲からなる組曲「Silver Lining Suite ~Isolation/The Unknown/Drifters/Fortitude~」だ。この曲はコロナ禍の自粛期間中に書き上げた曲で、4つの曲「Isokation(孤独)」「The Unknown(未知なるもの)」「Drifters(彷徨い)」「Fortitude(不屈の精神)」は彼女の(そして多くの人が感じていたであろう)心情を表したものだ。この組曲は全部を聴くと30分以上ある長尺の曲だが、意識を集中して聴いていると時間が経つのを忘れてしまうほどだ。
その後は、ピアノソロ「Uncertainty」につづき、アルバム『Move』に収録され、『Silver Lining』にも収録されている名曲「11:49PM」だ。最後は小気味よいアップテンポなナンバー「Jumpstart」で締めくくった。最後の曲が終わると、会場は盛大な拍手がつづき、アンコールへと突入していった。

アンコールでは彼女は白いジャケット姿で現れた。1曲目は、日替わりのデュオ演奏で(「ツアーは全部で12公演で、一人3回と公平に」と言って笑いをとっていた)、この日は1st violinの西江辰郎とのデュオだ(曲名はわからなかった)。
2曲目は最初ピアノソロかと思ったら、そのうちメンバーが現れた(今度はラフな姿に着替えて)。アンコール2曲目は「Ribera Del Duero」だ。この曲はたしかスペインのワイン産地の名がつけられたもので、これもアップテンポな曲で、メンバーそれぞれがソロで素晴らしいパフォーマンスを見せていた。
全ての演奏が終わると、クインテットの面々の素晴らしい演奏に対して、会場は割れんばかりの拍手とスタンディング・オベイションで応えた。

今年の初めに始まった彼女の新たなプロジェクト “The Piano Quintet” は、メンバーそれぞれの演奏が化学反応を起こしてさらに高いレベルに昇華して独自の音楽の世界を作り上げている。来年はさらにどのような展開を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

※セットリストの詳細がわからなかったので、曲順は記憶に頼っているので、記憶違いがあるかもしれない。あしからず。

Date: 2021/08/08 20210808
Artist: 川口千里
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


東京オリンピックが閉会式を迎えたこの日、川口千里のライブを観た。
ライブがあるのに気がついたのが前日の土曜日だったので、慌てて有料ストリーミング配信を申し込んだ(新型コロナの感染爆発の真っ只中なので、残念ながら今回も自宅でストリーミング配信での観覧だ)。

スーパー女子高生ドラマーとしてデビューした彼女も、今や世界で注目されるドラマーに成長した。以前から彼女のライブに行きたいと思っていたが、日程が合わず、なかなか行く機会がなかったが、今回やっとブルーノート東京で行われる彼女のライブを観ることができることになった(といっても、リアルなライブではなく、ストリーミング配信での視聴だが)。しかも彼女がリーダーを務めるバンドのライブだ。

有料ストリーミング配信が行われるライブは 2nd Show なので 17:30 スタートなのだが、その時間に合わせて観るのではなく、夕食を済ませ、お風呂に入ってから、ゆっくり観ることにした(ストリーミング配信だと、時間を気にせず観ることができるのは利点だと思う。もっとも、リアルのライブの臨場感にはかなわないが…)。

ライブのメンバーは彼女(drums)の他に、櫻井哲夫(bass、元カシオペア)、安部潤(keyboards)、菰口雄矢(guitar)の実力者4人だ。この4人は彼女の最新作『Dynamogenic』のレコーディングメンバーでもある。

ストリーミング配信だと、彼女の上からや足もとのアングルの映像などもあって、彼女のドラミングをいろんな角度から堪能することができた(これもストリーミング配信の利点かな)。

途中、何回か彼女のMCがあったが、その中で、「今日の 2nd Show は東京オリンピックの閉会式とかぶっていて、会場に誰もいないんじゃないかと心配した」と言っていたが、オリンピックの閉会式と千里ちゃんのライブのどちらを取るかと言われれば、「もちろん千里ちゃんのライブだよ」と心の中で呟いた。 また、別のMCではメンバーそれぞれが話をしたというのも新鮮だった(こういうのは初めてだ)。

ライブの選曲は、彼女がこれまで発表した4作品からの選曲だが、3作目の『CIDER』と4作目の『Dynamogenic』からの選曲が多かったように思う。ライブ全体を通して、パワフルな楽曲から、メロウな楽曲まで、彼女の多彩なドラミングをはじめ、バンドメンバーの演奏を十分に堪能できたし、なかなかいいライブだった。 このライブを観て「やはりこの子のドラミングはすごい!」とあらためて思った。

Date: 2021/06/01 20210601
Artist: 上原ひろみ
Title: "SAVE LIVE MUSIC Ⅲ" Hiromi ~BALLADS 2~ at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


この日は上原ひろみがブルーノート東京で開催しているライブ・シリーズ "SAVE LIVE MUSIC" の第3弾 "SAVE LIVE MUSIC III" の "BALLADS 2" のライブ配信がある日だ(東京は緊急事態宣言も再延長されていることもあり、今回もライブ配信で視聴することにした)。

当日は出勤日だったので、定時で仕事を終えて、速攻で帰宅して視聴しようと思っていたが、2,3日前に開始時間変更のメールが届いて、ライブ開始が1時間早まった。これだと速攻で帰っても間に合わない!
でも、考えてみれば、会場でライブを生で視聴するわけではなく、自宅でライブ配信を視聴するので、オンタイムで視聴する必要はないわけだ。
というわけで、帰宅して夕食を済ませ、お風呂に入ってから、ゆっくりくつろぎながら視聴することにした。

今回は "BALLADS 2" というサブタイトルにあるように、バラード曲に限定したライブだ。
時間になり、彼女が登場した。今回はちょっと大人びたドレスを身にまとっての登場だ。
オープニングの「こいのうた」(矢野顕子とのコラボアルバム第2弾『ラーメンな女たち』に収録されている)、2曲目の「Someday My Prince Will Come」(これはディズニー・アニメ『白雪姫』の挿入歌だ。彼女とレニー・ホワイトが参加したスタンリー・クラーク・トリオのアルバム『Jazz In The Garden』にも収録されている)の後は、彼女のMCが始まった。(※)

「梅雨入りしました。」(関東を除いては。関東は未だ梅雨入り宣言が出されていない)
「梅雨にはもってこいのライブ配信(笑)。失笑もお届けます」などど、面白いことを言っていた。
そして、今回のライブはこの "SAVE LIVE MUSIC" シリーズ80公演目のライブだという。

MCの後は、新曲「Reminiscence」、「Haze」(アルバム『Voice』に収録されている)、「Over the Rainbow」(これは多くのミュージシャンによってカバーされているスタンダード・ナンバーだ)に続き、最後の曲へ(聴いている時は曲名がわからなかったが、後で調べたら「Uncertainty」という曲だった(※))。
アンコールになると、一転してTシャツ姿で現れた。アンコール曲はどこかで聴いたことのある曲だったが、曲名を思い出せなかった(これも、後で調べたら「Jesu, Joy of Man's desiring」という曲のようだ(※))。

今回はバラードに特化したライブで、ピアニストにとっても力量が問われるライブだと思うが、彼女は実力を見事に発揮していたと思う。"SAVE LIVE MUSIC" のシリーズは今回で80公演をこなし、彼女としてもやり切ったという思いではないかと想像する。

新型コロナ禍はまだまだ収束には時間がかかりそうだが、ワクチン接種も徐々に進んでいるので(日本はだいぶ出遅れているが)、いずれは収束して、安心して大手を振ってライブに出かけられる日がくることを待ちたいと思う。

(※)聴いている時は曲名がわからなかったので、後でブルーノート東京のWebサイトのライブ・レポートでセットリストを確認した。ただし、ライブ・レポートにあるセットリストは5月31日の公演のものなので、僕が視聴した6月1日の公演のセットリストと完全に同じかどうかはわからないが…。

Date: 2021/03/26 20210326
Artist: 上原ひろみ
Title: "SAVE LIVE MUSIC RETURNS" Hiromi ~ SOLO ~ at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


3月26日金曜日の夜、待ちに待った上原ひろみのライブを観賞した。
ライブを観てからもう1週間以上経ってしまい、記憶が薄れてきているので、早いとこ書いてしまおう。
(ブルーノート東京の公式サイトで、セットリストがアップされるのを待っていたというのもあるが)

"SAVE LIVE MUSIC RETURNS" と銘打ったライブは、年末から年始にかけて開催されていたんだが、コロナ感染者の急増を受けて延期されていたのだ。ライブは3月後半から再開されていて、この日は "~SOLO~" の3日目で、2nd Show はストリーミング配信された。本当は会場に行って生でライブを鑑賞したかったが、コロナ感染者が再び増加してきているので、今回も”涙を飲んで”ストリーミング配信でガマンすることにしたのだ。

この日は休暇を取っていたので、早めの夕食を済ませ、ストリーミング配信が開始されるの待つ。
時間になり、彼女が登場する。ステージに行く前に「今日は何の日?」と書いた紙を持っている。「何の日だろう?」と思ったが、思い当たらない。今回のライブもソロピアノのライブで、今回で4回目か5回目だ。

オープニングは3rdアルバム『Spiral』からアルバムタイトル曲「Spiral」、続いてアルバム2nd『Brain』から「If…」だ。以前のアルバムからの楽曲に続き3曲目では、"SAVE LIVE MUSIC" が延期になっていた間に書いた新曲だそうで、曲名は「Uncertainty」。この後もアルバム『Spiral』から「Old Castle, by the river, in the middle of a forest」という長いタイトルの曲だ。ここまでは、新曲の除き初期のアルバムからの選曲で、元々ピアノトリオでレコーディングされた楽曲で、トニー・グレイ、マーティン・ヴァリホラとのピアノトリのライブDVDでも演奏されていた曲だが、今回ソロピアノとしてアレンジしての演奏だ。

そのあとは、アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとの The Trio Project としての4作目(通算9作目)のアルバム『Spark』から「Indulgence」だ。この曲も元々はピアノトリオでレコーディングされていたブルージーな雰囲気の楽曲だ(曲名が思い出せなかったので、ブルーノート東京のWebサイトにあるセット・リストを参照した)。
最後は、1stアルバム『Another Mind』から「The Tom And Jerry Show」だ。この曲はアルバムでもソロピアノで演奏されていた楽曲で、その名の通り、トムがジェリーを追っかけながらドタバタ劇を繰り広げる様子をコミカルでスピード感あふれるメロディで表現した楽曲で、聴いていて楽しくなる楽曲だ。

アンコールは、短めのソロピアノ曲のあと、タップダンサーの熊谷和徳氏とヴァイオリニスト(名前を思い出せない)とベーシスト(ブルーノート東京の照明スタッフさんと紹介されていた)が現れ、タップダンス+バイオリン&ウッドベースによるピアノトリオの共演だ。タップダンスとの共演は初めてみたが、なかなか凄かった。

今回のライブは初期のアルバムからの楽曲が多かったが、ピアノトリオとして聴き慣れていた楽曲をソロピアノのアレンジで楽しませてくれ、さらにアンコールではタップダンスとの共演という新しい発見もさせてくれたライブだった("~DUO~ with KAZUNORI KUMAGAI" は残念ながら観ることができなかった)。
"SAVE LIVE MUSIC RETURNS" は3/29で千秋楽を迎えた。途中新型コロナ感染者の急増を受けて延期を余儀なくされたが、彼女としてはやり切ったという思いだろうと想像する。

ところで、登場するときに紙に書いてあった「今日は何の日?」だが、この日は彼女の誕生日で、42歳になったそうだ(彼女は「Level 42」になったと言っていた)。遅ればせながら、「誕生日おめでとう」と言っておこう。

Date: 2021/01/04 20210104
Artist: 上原ひろみ
Title: "SAVE LIVE MUSIC RETURNS" Hiromi ~ PIANO QUINTET ~ at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


1月4日月曜日の夜、上原ひろみのブルーノート東京で開催されているライブ "SAVE LIVE MUSIC RETURNS" の第1弾 "~PIANO QUINTET~" が開催された。このライブは、夏に開催された "SAVE LIVE MUSIC" に続き、"SAVE LIVE MUSIC RETURNS" と銘打って年末から開催されているのだ。本当は会場に行ってライブを楽しみたかったが、東京を初め関東ではこのところ新型コロナの感染者数が急激に増加していて、大晦日には東京の感染者数がついに1300人越えとなってしまったので(1/4の時点で。その後2000人を超えてしまった)、今回も感染リスクを避けるため、やむなくストリーミング配信で視聴することにしたのだ。

今回のライブは "PIANO QUINTET" と題された、ピアノ+ストリング(1st&2ndヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)によるクインテット編成によるライブだ。このような編成での彼女のライブは初めてだ。今回ライブを繰り広げるクインテットの顔ぶれは、彼女(piano)と西江辰郎(1st violin)、ビルマン聡平(2nd violin)、東条慧(viola)、向井航(cello)の面々だ。

時間になり、今回のクインテットのメンバーが、それぞれの思いを書いた紙を持って現れた(チェロの向井航の「大盛」には笑ったが…)。衣装も男性は燕尾服、女性はドレスだ。なので、ライブで彼女のドレス姿(赤いドレス)を見たのも今回が初めてだ。

オープニング曲「Someday」の後、彼女のMCが始まったが、このコロナ禍でライブ活動が一切止まってしまったが、その間時間がたっぷりあったので曲を作っていたそうだ。そして出来上がったのが次に演奏される4つの曲からなる組曲「Silver Lining Suite ~Isolation/The Unknown/Drifters/Fortitude~」だ。この組曲はこのコロナ禍での彼女の(そしておそらく世界中の人が感じていた)心情を表現したもののようだ。

組曲の後はアルバムに収録されている曲が続く。

まずは『Brain』に収録されている「Legend of the Purple Valley」だ。これも彼女の特徴がよく表されている曲だ。最初はこれも聴いたことのない曲かと思ったが、いろいろ調べているうちに、アルバムに収録されている曲だということがわかった。

次は『Move』に収録されている「11:49PM」だ。この曲はアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスとのピアノトリオ "The Trio Project" のライブでも聴いたことがあり、また年末にもたまたま彼女のライブDVDを観ていて聴いていたのだ。なので、まさかこの曲が演奏されるとは思ってもみなかった。この曲は、彼女のピアノとアンソニー・ジャクソンのコントラバス・ギター、サイモン・フィリップスのドラムスが一体となって繰り広げられる壮大な感じのこの曲だが(ライブでの演奏は鳥肌が立つほどすごかった!)、これをピアノ・クインテットによって見事に演じてみせていた(これまた感動を覚えるほどすごかった!)。

そして最後の曲「Jump Start」(これも聴いたことのない曲、新曲かな?)が終わると、会場はスタンディング・オベイションで応えた(僕もPCの前で拍手喝采)。

アンコールでは彼女はそれまでとは打って変わってラフなTシャツ姿で現れた。そしてピアノだけでの演奏が始まった。アンコールはピアノソロかと思っていたら、そのうち他の4人が現れた。これまたみんなラフなTシャツ姿だ。そうか、みんな正装していたので着替えるのに時間がかかっていたのか。
アンコール曲は「Ribera Del Duero」。スペインのワイン産地の名がつけられたこの曲でこの日のライブは締め括られた。

今回のピアノ・クインテット編成でのライブという新たな試みだったが、それぞれの楽器の演奏者が高いレベルで化学反応を起こして素晴らしい音楽を生み出していたと思う。このクインテットのライブ演奏をもう1回聴きたいと思うほどだった。願わくばこのクインテットで新作CDを出してほしいものだ(ついでにこのライブのDVDなんかも出たら嬉しいなぁ)。

今回のライブも有料ストリーイング配信での視聴となってしまったが、本当はライブ会場に行きたかった。しかし今の状況を考えれば、感染リスクを避けるためには、仕方のないことだった。

※「11:49PM」以外の曲名が分からなかったので、ブルーノート東京の公式サイトのセットリストの情報を参考にさせていただきました。

【追記】
新型コロナ感染者急増という状況を受けて、ブルーノート東京で開催されていた上原ひろみの "SAVE LIVE MUSIC RETURNS" は、この後も "~SOLO~" から "~DUO~" と続く予定だったが、残念ながら延期となってしまった。出演者と観客の安全を考えれば仕方のないことだ。ライブが再開されるのはいつになるのかわからないけど、早くコロナ禍が終息して、みんなが安心してライブを楽しめるようになる日が来るのを祈るばかりだ。

Date: 2020/12/05 20201205
Artist: 松居慶子
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


この日の夜、ブルーノート東京で開催されたスムース・ジャズ・ピアニスト松居慶子のライブを視聴した。
本当は会場に行きたかったが、このところ新型コロナの第3波がやってきていて、自宅で有料ストリーミング配信で視聴することにした。彼女のライブは2015年にブルーノート東京でのライブに行って以来なので、実に5年ぶりとうことになる。

今回の待望の帰国公演のバンドメンバーは、世界中が新型コロナ禍の最中ということもあり、いつもの海外のメンバーは日本に来れないということで、全員国内のミュージシャンによって構成されている。メンバーは、彼女(piano, keyboard)の他に、本間将人(sax, keyboards)、山口周平(guitars)、笹井BJ克彦(bass)、FUYU(drums)という布陣だ。

今回のライブで演奏されたナンバーをいくつか取り上げてみると(順不同、個人的感想ですが)、
まずはデビューから2000年頃までの作品の中から。

  • Light Above the Trees:ピアノとソプラノサックスが醸し出す美しいナンバーだ。
  • Moonlight Sailor:ソプラノサックスの官能的な音色が印象的なメロウなナンバーだ。
  • Forever, Forever:ピアノソロでしか聴いたことがなかったが、今回はバンド編成でのアレンジとなっていて、全く別の曲なような感じになっていて、ピアノソロとはまた違った一面が聴きどころだ。
  • Safari:ライブではよく演奏される曲で、曲の前半ではショルダーキーボードで、後半はシンセサイザーによるピアノの音色で演奏されるのがお約束という感じだったが、今回は最初から最後までピアノでの演奏で、これまでとは少し違った感じの曲になっている。
  • Across the Sun:アンコール・ナンバー。ノリのいい曲で、特にアルトサックスのパワフルな音が耳に残るナンバーだ。僕の好きな曲の一つでもある。
次に、2019年に発売された最新アルバム『Echo』から。
  • Moon Over Gotham:小気味よいナンバーだ。
  • Marlin Club Blues:小気味良いリズムに合わせて、知らず知らずのうちに体を動かしている、明るいメロディーが特徴の曲だ。
  • Spirit Dance:アルバムで参加していたヴォーカリストが参加できないため、彼女自身がヴォーカル(ハミングのようなもの)もやっていた(彼女のヴォーカルは初めて聴いた)。
  • Viva Life:ラテンの香りのする曲だ。彼女はピアノだけでなく、カウベルも叩いていた。
  • Return To Eternity:しっとりとした雰囲気の曲だ。
途中、ボブ・ジェームスが Streaming でこのライブを視聴しているということが彼女からアナウンスがあった。ボブ・ジェームスといえば、スーパーバンド、Fourplay での活動などで知られるが、彼女との共演もしているピアニストだ。

彼女のライブは久しぶりだったが、今回のライブも素晴らしかった。彼女のピアノだけでなく、バンドメンバーの演奏も素晴らしかった。できればストリーミングではなく、会場でライブを楽しみたかったが、新型コロナの第3波がやってきている今の状況を考えれば、仕方がなかった。早くコロナの蔓延が収まって、安心してライブが楽しめるようになる日が来るのを願うばかりだ。

Date: 2020/09/16 20200916
Artist: 上原ひろみ
Title: "SAVE LIVE MUSIC" Hiromi ~Since 2003~ at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


上原ひろみのブルーノート東京でのロングラン公演 "SAVE LIVE MUSIC" の第4弾 〜Since 2003〜 の最終日となる水曜日の夜、有料ストリーミング配信で観ることにした。第1弾、第2弾もストリーミング配信で観たのだが、第3弾をうっかり見逃してしまったので、最後の第4弾は絶対観ようと思っていたのだ。
第4弾は「Since 2003」と銘打っているように、彼女がデビューした2003年からの足跡を辿るライブのようだ。

今回も帰宅してすぐ慌ただしく夕食を済ませ、開演時間の少し前に e+ のサイトにログインしてライブが始まるのを待つ。PCの画面には静止画が映し出されているが、会場の音声は聞こえてくる。そして、時間になり会場の様子が映し出され、彼女が登場してライブ演奏が始まった。

オープニングはアルバム『Voice』に収録されている「Haze」だ。美しいメロディが印象的なソロピアノの楽曲だ。続いてアルバム『Spark』から「What Will Be, Will Be」。曲名は思い出せなくても、イントロのフレーズを聴いたら、「あ、あの曲か」と思い出す楽曲だ。原曲はピアノトリオの曲で、彼女はピアノだけでなくシンセサイザーも使っている曲だ。
MCを挟んで『Beyond Standard』から「My Favorite Things」だ。この曲は、JR東海の観光キャンペーン『そうだ 京都、行こう。』のCMソングとしても使われていたので、知っている人も多いと思う。元々はミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の中の1曲で、ジャズのスタンダードとしても親しまれていて、ジョン・コルトレーンをはじめ、多くのミュージシャンによってカヴァーされている曲だ。
それから『Alive』から「Seeker」、ジャズ・ハープ奏者エドマール・カスタネードとのライブ・アルバム『Live in Montreal』から「Cantina Band」、『Spiral』から「Love and Laughter」へと続く。「Cantina Band(酒場のバンド)」は映画『スター・ウォーズ エピソード4・新たなる希望』の酒場のシーンで流れている曲だ。まさに酒を飲んで酔っ払って踊り出したくなるような楽曲だ。「Love and Laughter」も自然と足でリズムをとって楽しい気分になってくる楽曲だ。
最後は彼女のデビューアルバム『Another Mind』から「Dancando No Paraiso」だ。ラテンの雰囲気が漂うスピード感溢れるピアノが特徴の楽曲だ。ピアノトリオでのライブでは途中にドラムソロがあって迫力があるが、ソロピアノではそれを補ってあまりあるほどの力強いピアノを聴かせてくれる。
アンコールは『Beyond Standard』から「上を向いて歩こう」だ。今更説明する必要はないが、坂本九の代表曲で、世界中で親しまれ、国内外の多くのミュージシャンによってカヴァーされている。

オープニングの「Haze」以外は、バンド(ピアノトリオやSonicbloom:ピアノトリオ+ギター)による演奏しか聴いたことがない楽曲ばかりだが、それらをソロピアノで聴くのも新鮮な感じがしたし、ピアノだけで会場を沸かせる彼女の力量には圧倒されてしまう。

新型コロナ感染症の蔓延がいつ収束するのか見えない中、こうしてライブを行なってくれた彼女に心から感謝したい。ミュージシャンが安心してライブができ、観客も安心してライブ会場に行くことができる時が早くくるのを願うばかりだ。その時には彼女がどんな音楽の世界を繰り広げてくれるのかが楽しみだ。

Date: 2020/08/28 20200828
Artist: 上原ひろみ
Title: "SAVE LIVE MUSIC" Hiromi ~Spectrum~ at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo【Streaming+】


これは新型コロナ禍でライブの中止や延期が相次ぐライブ業界の救済に向けて、上原ひろみが ”SAVE LIVE MUSIC” と銘打ってブルーノート東京で行っているロングラン公演の第1段~Spectrum~で、8/25から8/29にかけて行われているものだ。本当は会場に行ってライブを楽しみたかったが、コロナ感染リスクを避けるため、金曜日の夜、自宅で有料ストリーミングで鑑賞することにした。

夕食を済ませ、開演時間の少し前に e+ のサイトにログインして、ライブが始まるのを待つ。PCの画面には静止画が映し出されているが、会場の音声は聞こえてくる。

第1段の今回のライブは彼女の最新作『Spectrum』からの楽曲がメインのようだ。僕は去年の12月にサントリーホールで開催されたライブ「JAPAN TOUR 2019 “SPECTRUM”」に行ったので、彼女のライブはそれ以来となるが、彼女のソロピアノ・ライブもそれ以来2回目ということになる。

時間になり会場の様子が映し出され、彼女が登場してライブ演奏が始まった。オープニングはアルバムの最初に収録されている「Kaleidoscope」だ。冒頭のフレーズが印象的な曲で、アルバム『Spectrum』のジャケットを見る度に、このフレーズが頭に浮かんでくる。続いて「Yellow Wurlitzer Blues」と曲名にある通りブルース調の軽快な曲だ。彼女のMCの後は、「Once In A Blue Moon」(これは美しいピアノの調べと力強いピアノが交互に入り混じった曲だ)、「Blackbird」(これもなかなかいい曲だ)と続き、最後は「Rhapsody in Various Shades of Blue」という20分ほどの長尺の曲だ。ジョージ・ガーシュウィンの代表作「Rhapsody in Blue」をベースにしたものだが、これまた繰り返し出てくるフレーズが頭にこびり付いて離れない、印象的な曲だ。これだけの長尺の曲をソロピアノでやって、しかも聴く者を釘付けにするそのプレイはすごいとしか言いようがない。
アンコールはアルバムタイトル曲「Spectrum」だ。冒頭の力強いピアノが印象的な曲だ。

アンコールが終わると、彼女の素晴らしいプレイに対して会場はスタンディング・オベイションで応えていた。ライブを観終わって思うことは、自宅でストリーミングで観るのもいいけど、やはり会場で直に演奏に触れるのには叶わないということだ。今の状況では仕方のないことだけど。

最後に、コロナ禍でライブの中止や延期が相次ぐ中、こうしてロングランのライブを行なってくれている彼女に心から感謝したい。

Date: 2019/12/13 20191213
Artist: 上原ひろみ
Title: Live at Suntory Hall, Roppongi, Tokyo


12月13日金曜日の夜、待ちに待った上原ひろみのライブ「JAPAN TOUR 2019 “SPECTRUM”」に行ってきた。
去年は日本ツアーはなかったので、彼女のライブに行くのは2年振りということになる。会場は六本木のサントリーホールだが、ここに行くのは今回が初めてだ。

金曜日なので定時で仕事を終えて速攻で六本木に向かったが、着いたのは午後6時半過ぎだった。会場の中に入って、コートとマフラーをクロークに預けて、とりあえずビールを一杯(午後7時の開演時間まであまり時間がないので、ゆっくりビールを飲んでいる余裕はなかったが)。その後はホールの中に入って、自分の席へ。席は1階の真ん中より少し前の方だ。

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サントリーホールの入口
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ホール入口脇に飾られていた
お祝いの花束
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女優の鈴木京香さんからの
ものもあります


今回のツアーは、9月に発売された10年ぶりのソロピアノアルバム『Spectrum』を引っ提げたツアーなので、ソロピアノのライブだ。僕はツアーのなかった去年を除いて毎年彼女のライブに行っているが、これまではバンドのライブばかりで、ソロピアノのライブには行ったことがなかった。なので、今回初めてのソロピアノライブということになる。

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アルバム『Spectrum』
ソロピアノのライブなのでステージ上はグランドピアノが1台置いていあるだけのシンプルなものだ(当然だが)。さらにこのホールはステージの両サイドと後方の2階にも客席があり、2階席はステージと1階席を360°取り囲む構造になっている。なので、ステージ後方の2階席の人は、ステージと前方の観客席の両方を眺めることになるのだ。こんな構造のホールは初めて見る。さらにステージ後方の2階席の上にはパイプオルガンもある。

席についてしばらくして彼女が現れ、ライブが始まった。今回のライブは「JAPAN TOUR 2019 “SPECTRUM”」と銘打っているので、最新アルバム『SPECTRUM』に収録されている曲がメインだ。オープニングはアルバムの最初に収録されている「Kaleidoscope」で、冒頭のフレーズが印象的だ。続いて「Yellow Wurlitzer Blues」のあと、彼女のMCが始まった。

MCでは彼女の大好きな顔はめパネルの話で会場は笑いの渦に包まれた。パネルは会場ロビーにあるらしい。彼女のライブのMCでこれほどまでに笑いを取ったのは初めてのような気がする(記憶している限りでは)。

MCの後も最新アルバムからの曲が続き、前半最後の曲はアルバムタイトル曲「Spectrum」だ。これも冒頭の力強いフレーズが印象的な曲だ。

休憩時間になり、トイレに行った後(途中に例の顔は目パネルがあったが、その前は行列ができていた)、コーヒーでも飲もうかと思ったが、結局ワイン(白)を飲んでしまった。

ライブ後半もアルバム『SPECTRUM』に収録されている「Once in a Blue Moon」に始まり、10年前の初のソロピアノアルバム『PLACE TO BE』のタイトル曲「Place to be」へと続き、最後は『SPECTRUM』から「Rhapsody in Various Shades of Blue」の長い渾身のプレイで締めくくった(アルバムではこの曲は22分以上もある大作だ)。この曲はアメリカの作曲家ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin、1898-1937)の代表作「Rhapsody in Blue」をベースにしたものだが、繰り返し出てくるフレーズが頭の中をグルグル回って頭から離れない。そんな感じの印象的な曲だ。

最後の曲が終わると、彼女の素晴らしい演奏に対して会場はスタンディング・オベイションで応えた。
アンコールは同じく『SPECTRUM』から「Sepia Effect」で、美しいフレーズが特徴的なこの曲とともにこの日のライブはお開きとなった。

彼女のライブは、これまではアンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとの”The Trio Project”でのライブの印象が非常に強く(DVDでもよく観ているということもあるが)、初めてのソロピアノのライブを体験したことになるが、ソロピアノはピアノ1台で勝負するので、ごまかしが効かずピアニストの力量が問われると思うが、彼女のライブは期待以上で素晴らしいの一言に尽きるものだった。やっぱり彼女は最高のピアニストだ。

Date: 2019/08/31 20190831
Artist: Larry Carlton with special guest Richard Bona
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


土曜日に、待ちに待ったラリー・カールトンのライブに行ってきた。場所は南青山にあるブルーノート東京だ。

お昼頃にウチを出て、一旦銀座へ。ライブの前に山野楽器に寄って、エレキギターのケーブルを買おうと思っていたのだが、お店が改装されていてエレキギターの売り場が無くなっていた(知らなかった〜)。店員さんに聞いたら、新宿店で扱っているという。しかし、ライブの開場時間まであまり時間がないので、ケーブルを買うのは諦めて、地下鉄で表参道へ。

ブルーノート東京に着いたのは会場時間の少し前だった。中に入って地下1階のフロントへ。フロアにはすでに多くの人が案内されるのを待っている。受付をして、少し待っていると、ライブフロアへの案内が始まった。僕は自由席なので、指定席の人が案内されてからだ。
ほどなくして自由席の人の案内が始まり、やっと僕の順番が回ってきた。
席について、とりあえずビールと軽い食事をとって、開演時間を待つ。

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ブルーノート東京
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Tonight Show
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Sessionビール


時間になり、ラリー・カールトンとバンドメンバーが登場した。前回、彼のライブに行ったのは2011年3月11日の東日本大震災の1ヶ月後で、その時期は多くの海外ミュージシャンが来日を中止するという事態になっていたんだが、嬉しいことに彼は日本に来てくれたのだ。彼のライブに行くのはそれ以来なので、今回のライブはとっても楽しみにしていたのだ。

今回のメンバーは、ラリー・カールトン(Larry Carlton: g)とスペシャルゲストのリチャード・ボナ(Richard Bona: b, vo)、ポール・ワイマール(Paul Weimar: sax)、ルスラン・シロタ(Ruslan Sirota: key)、ジーン・コイ(Gene Coye: ds)の5人だ。僕はリチャード・ボナのことをよく知らなかったが、カメルーン出身で、独自のワールド・ミュージックを探求するベーシストだそうで、ラリー・カールトンとの共演は今回が世界初だそうだ。

この4人をバックに、ラリー・カールトンは、彼のトレードマークである”Gibson ES-335”で、いかにも彼らしいギターを聴かせてくれ、リチャード・ボナのベースソロとヴォーカルもなかなかいい味を出していた。二人のプレイに僕はいつしか酔いしれていった。また、二人のプレイを支えているサックスとキーボードとドラムも、負けず劣らずいいプレイを聴かせてくれた。

アンコールでは、短い曲(曲名は分からなかった)の後は、彼の代表作『Room 335』だ。僕も含めて会場にいた誰もがこの曲を待ち望んでいた。ステージと客席が渾然一体となり、類まれなテクニックを持つ二人の渾身のプレイに感動を覚えたライブだった。やっぱり、彼のギターは最高だ。

考えてみれば、今年は3月にリー・リトナーのライブに行き(この時も、会場はブルーノート東京だった)、今回はラリー・カールトンと、フュージョン界の2大ギタリストのライブに行ったことになるのだ。

Date: 2019/03/15 20190315
Artist: Lee Ritenour
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


金曜日の夜、待ちに待ったリー・リトナーのライブに行ってきた。場所は南青山にあるブルーノート東京だ。ここに行くのは久しぶりだ(前回行ったのは2017年末の上原ひろみのライブだった)。夕方仕事が終わってから行くため1st showには間に合わないので、2nd showを予約していたのだ。

18時ちょっと前に仕事を終え、職場を後にした。2nd showの開場時間までは少し時間があるので、ひとまず東京駅に行って、軽く腹ごしらえをして、その後東京駅そばのOAZOにある丸善に寄って雑誌を買ってから、大手町駅から地下鉄に乗って表参道へ。15分程で表参道駅に着き、そこから歩いてブルーノート東京へ。お店の前では人だかりが。1st showが終わって出てきた人たちかな?

とりあえず、お店の前で写真を撮って中へ。


ブルーノート東京

Tonight Show


受付を済ませ、ロビーの中で待つことに。さすがに世界的なギタリストのライブだけあって、待っている人の中に外国人の姿が結構目についた。開場時間になり指定席の人からフロアに案内され、それから自由席の人が整理番号順に呼ばれてフロアに案内されていく。しばらく経って、僕の順番が回ってきて、フロアへ。席について、とりあえずビールと軽い食事をとって、開演時間になるのを待つ。

時間になり、リー・リトナーとバンドメンバーが現れ、演奏が始まった。僕は彼の音楽を初めて聴いたのは学生の頃で(もう随分前のことだが…)、それ以来彼のファンになったのだ。ジャズ/フュージョン界の2大ギタリストといえば、ラリー・カールトンとリー・リトナーだが、ラリー・カールトンのライブには何年か前に行ったが(場所は今回と同じブルーノート東京だった)、リー・リトナーのライブには行く機会がなかなかなかったのだ。ということで、今回初めてライブに行くことができてワクワクしていたのだ。

今回のメンバーは、彼の他にはジェシー・ミリナー(Jesse Milliner: piano/keyboards)、メルヴィン・デイヴィス(Melvin Davis: bass)、ウェスリー・リトナー(Wesley Ritenour: drums)の4人だ。ジェシー・ミリナーはチャカ・カーンやラリー・カールトンのサポートでも知られるドイツ生まれのキーボード奏者で、メルヴィン・デイヴィスもやはりチャカやロベン・フォードとの共演歴があるベーシストだそうだ。ウェスリー・リトナーはその名の通り彼の息子で、何と13歳でレコーディング・デビューを果たしたそうだ。

彼ら3人をバックに、ギターもレスポール(ギブソン・レスポール・スタンダード)とフルアコ(フルアコースティックのエレキギター、ギブソン・L-5Cかな?)を持ち替えながら、これでもかといかにも彼らしいソロギターを弾きまくり、時にはウェス・モンゴメリーばりのオクターヴ奏法やスライドギターも披露していた。さらにキーボード・ソロのバックとして巧みなカッティングも聴かせてくれた。また、彼のギターだけでなく、ジェシー・ミリナーのキーボードとピアノ、メルヴィン・デイヴィスのベース、ウェスリー・リトナーのドラムも、負けず劣らず素晴らしいプレイを聴かせてくれた。

アンコールも交えて7、8曲のステージだったが、ジャズ/フュージョン界の誇るスーパーギタリストのプレイを目の当たりにして、心踊るひとときは過ぎていった。彼が次に来日するのはいつになるかわからないけど、その時が待ち遠しい。

Date: 2019/01/19 20190119
Artist: 矢野沙織
Title: Live at Lydian, Kanda, Tokyo


アルトサックス奏者、矢野沙織のライブに行ってきた(彼女のライブに行ったのは何年振りだろう?)
会場は神田にあるライブハウス「Lydian」というところだが、ここに行くのは初めてだ。
地下鉄丸ノ内線の淡路町駅で降りて、駅の外に出たが、行き方がよくわからない。スマホでLydianのホームパージを見て行き方を確認すると、写真付きで行き方が説明してあるので、それを見ながら進んでいくと、駅からすぐ近くにあった。


お店の前に貼られていたポスター
聴き惚れるジャズ!

本日の出演


ドアを開けて中に入って階段を降りると、地下の入口ドアの前に何人か並んでいるだけだ。開場は18:30なので、まだ少し時間がある。しばらく待っているとマスターらしき初老の男性がドアを開けて現れて、中に入った。中は50人程しか入れないこじんまりした会場で、カウンターでミュージックチャージ5000円+ビールとつまみの代金を払って、空いている席に座って、ビールを飲みながら本を読んでライブが始まるのを待つ。


ライブが始まる前のステージ
時間になり、彼女とバンドメンバーがステージへ。メンバーは彼女(as)の他に、ユキアリマサ(p),中村健吾(b),小松伸之(ds)の4人だ(う~ん、彼女以外知らない人たちだ)。僕が前回彼女のライブに行ったのはもう何年も前のことで、その頃の彼女はまだ20代半ば位でまだ”若い女の子”という雰囲気があったが、30代になった今はずいぶん大人びた女性に変身していた(当たり前か)。

オープニングから知らない楽曲の連続だったが、彼女とバンドメンバーとの臨場感あふれる(会場がこじんまりしているので、余計にそう感じるのかもしれない)演奏が続く。何年か振りに生で聴く彼女のサックスはやはり素晴らしいし、他のメンバーの演奏も良かった(中でもピアノは注目に値するものだった)。そして、1stステージの最後は、以前TV朝日の報道ステーションのオープニング・テーマ曲にも使われていた「Open Mind」だ。やっと知っている曲が出てきた。なんか久しぶりにこの曲を聴いたなぁ(しかも生で)。

考えてみれば、報道ステーションでこの曲が使われ、その後ASIENCEのCMにも出演(作曲・演奏も)して、彼女の日本国内での知名度が上がったように思う(アメリカではマイルス・デイヴィスのドラマーを務めたジミー・コブと共演し、「日本のキャノンボール・アダレイ」と絶賛された)。

休憩時間になり、ビールをもう一杯。

2ndステージは、映画に使われていた曲から始まった(2曲続けて)。映画そのものは見たことはなかったが(彼女がこの映画見たことがある人と聞いたら、僕も含めて見たことがなかったのか、誰も答えなかった…)、最初の曲はなんとなく聴き覚えがあるような気がした。

その後何曲か続いた後は、最後は名曲「Left Alone」だ。この曲は彼女が敬愛する伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイが作詞をし、ホリデイの晩年に伴奏を務めたマル・ウォルドロンが作曲した曲で、多くのミュージシャンによってカバーされているジャズの有名なスタンダードナンバーだ。また、彼女は何年か前にビリー・ホリデイをトリビュートしたアルバム「Gloomy Sunday」を制作していて、この「Left Alone」も収録されている。この曲を、彼女はまるで歌っているかのようにサックスでしっとりと”歌い上げている”。

そして、最後の曲からアンコールへと続き、彼女の素晴らしいサックスを堪能できたライブも終わった。時間の経つのは速いものだ。

Date: 2018/11/02 20181102
Artist: 小林香織
Title: Live at Mt. Rainier Hall, Shibuya, Tokyo ~ 『Be myself!』リリースツアー ~


金曜日、待ちに待った小林香織のライブに行ってきた。場所は渋谷にあるマウントレーニアホール 渋谷プレジャープレジャーというライブハウスだ。ここに行くのは初めてだし、渋谷の会場でのライブに行くのも本当に久しぶりだ。

夕方仕事を終えて、速攻で帰り支度をして渋谷に向かった。会場は109の隣で、1・2階に(地下にも)ユニクロがあるビルの6階だ。エレベーターで6階のフロアに行くと、会場の入り口前にはすでに列ができていたので、チケットを取り出して列の最後尾について入場の順番が来るのを待つ。しばらくして順番が回って来て、ドリンク代を払って中へ。ひとまずトイレに行って、今度はドリンクを受け取る列に並んで、ドリンクを受け取る。メニューの中からドリンクを選ぶようになっているので、僕は黒ビールをチョイスした。


店内に飾ってあったポスター

入口脇に飾られていたお祝いの花束。
さかなクンからのもある。


ビールを飲み終わってホールの中へ。僕のチケットはA列なので一番前の列だ。「うゎー、かぶりつきだ!」と思いつつ席に着く。ここからだと小林香織の演奏中の表情もよく見えそうだ(ここは大きなホールではないので、後ろの方でも見えそうだが)。

やっと時間になり、バンドメンバーと彼女がステージに現れ、ライブが始まった。今回のライブは9月26日に発売された新作アルバム『Be myself!』発売記念リリースツアーの東京公演ということで、新作アルバムに収録されている曲が中心だが、レコーディングとは一味違う(アルバムではサックス以外はほとんどが打ち込みでサウンドが作られている)、ライブならでは演奏だった。じっくり聴かせるしっとりした曲から、力の入ったノリのいい曲まで、彼女のサックス(+フルート)とバンドメンバーはいいパフォーマンスを見せていた。また、新曲だけでなく、過去のアルバムからタイトル曲のメドレー(Kira-Kira、Solar、Airflow、Shiny、あと何だったっけ?)という懐かしい曲も。

途中、彼女のトークのなかで、これまで出したアルバムを紹介している時(だったかな?)、「昔アイドルをやっていました」という言葉を聞いて、彼女のアルバムを初めて買った時のことを思い出した。それはたしか10年以上前のことで、その時買ったのは2作目の『Fine』だったが、なぜそのアルバムを買ったのかというと、「ジャズ界のアイドル」という言葉に釣られて買ったのだ。それ以降彼女のファンになったのだ。

ところで、新作の中ではアルトサックスだけでなく、テナーサックスも吹いているが、今回のライブではアルトサックスにエフェクターをかけて演奏していた。サックスをエフェクターをかけて演奏しているのは初めて見た(曲の途中で何回も足でスイッチを入れたりしていて、何だか忙しそうだった)。ワウペダルで「ワウ・ワウ」いわせたサックスは、聴き慣れなれていないせいか、ほとんどエレキギターのサウンドに聴こえたが…(こういうのはエレキギターではよくやるし、ぼくも昔やっていた)。

アンコールも含めて2時間近い彼女とバンドメンバーの渾身の演奏を十分堪能できるライブに満足して、会場を後にした。

Date: 2017/12/02 20171202
Artist: 上原ひろみ - Hiromi & Edmar Castaneda
Title: Live at Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


土曜日に待ちに待った上原ひろみのライブに行ってきた。
場所は2年前の年末のライブと同じく、南青山にあるブルーノート東京だ。
今回のライブ「HIROMI × EDMAR CASTANEDA LIVE IN JAPAN TOUR 2017」は、これまでの "Trio Project" とは異なり、南米コロンビア出身のジャズ・ハープ奏者エドマール・カスタネーダとのデュオだ。


ブルーノート東京の入口ドア

Tonight's show


ハープといえば僕の頭の中にはクラシック音楽というイメージがあったし、ジャズ・ハープ奏者のことも初めて知ったので、生演奏を聴くのは全くの初めてだ。ちょっと前に、上原ひろみとエドマール・カスタネーダのモントリオールでのライブアルバムを買っていたので、事前にアルバムを聴いて”予習”してきたのだ。

開場時間になり、指定席の人からフロアに案内され、その後自由席の人も続々と中に案内されていく。僕の番号は50番代だったので、案内されるのはまだまだ先だ。
やっと僕の番号が呼ばれてフロアの中へ。席についてとりあえずビールと軽い食事で腹ごしらえをしながら、開演時間になるのを待つ。

時間になり、上原ひろみとエドマール・カスタネーダの二人が現れ、演奏が始まった。CD(+CDに付いていた特典DVD)で”予習”していたとはいえ、ピアノとハープのデュオの演奏を生で聴くのは初めてだ。彼女のピアノに負けず劣らず、エドマールのハープもアグレッシヴで、ハープに対する固定観念を完全に打ち砕いたその演奏は、聴くものを釘付けにする。彼女のピアノとエドマールのハープが、お互いの良さを引き出して、最高のパフォーマンスを見せていた。楽曲はモントリオールでのライブCDでも演っていた楽曲が中心で、途中、ハープとピアノのソロが1曲ずつ、エンディングでは、彼女の敬愛するジャズピアノの巨匠チック・コリアの名曲『SPAIN』で締めくくった。そしてアンコールでは有名なタンゴの楽曲『LIBERTANGO』と、心踊るライブのひと時は過ぎていった。

今回ライブでは、これまでのトリオとは一味違った、彼女の新しい音楽の世界を垣間見ることができるライブだった。今後、彼女はどんな音楽の世界を創っていくのか、それがまた楽しみでもあるし、それを見届けていきたいと思う。

Date: 2016/12/03 20161203
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Hadrien Deraud & Simon Phillips
Title: Spark Japan Tour 2016 at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


土曜日、待ちに待った上原ひろみのライブ『SPARK』日本ツアー2016東京公演に行ってきた。場所は丸の内にある東京国際フォーラム・ホールAだ。


会場に貼ってあったポスター

パンフレットの表紙


少し余裕を持って家を出たので、会場に着いたのは15:00を少し話待った頃だ。開場時間の16:00にはまだ早いので、近くのファミマで軽食を買って少し腹ごしらえをし、あたりをぶらぶらして時間を潰した。その後、ホールの入り口の方に行ってみると、待っている人がチラホラいるくらいだったが、とりあえずその後に並んで開場時間になるのを待つことにした。

やっと開場時間になり中へ。開演時間まではまだ時間があるので、ひとまずラウンジのようなところでビールを飲んでから、ホールの中へ。今回もSS席のチケットを買っていたが、席は1階の真ん中からやや後ろの、左側の席だった (前回もSS席だったが、なぜか2階席だった) 。席について入り口で渡されたチラシを見たり、スマホのニュースをチェックして開演時間になるのを待った。始まるまでの間、中ではロックがかかっていたが、何というバンドの曲かはわからなかった (ちなみに、2011年は Led Zeppelin 、2012年は BBA (Beck Bogart & Appice) 、2014年は Cream の曲がかかっていた) 。

やっと開演時間になり、彼女とサイモン・フィリップス (Simon Phillips) 、アドリアン・フェロー (Hadrien Feraud) が現れた。今回のツアーは、それまでトリオ・プロジェクトでベーシスト (コントラバス・ギター) を務めていたアンソニー・ジャクソンが病気療養のため、急遽ベーシストが変更になったのだ。僕はアドリアン・フェローのことは全然知らなかったが、調べてみると、なんでも”ジャコ・パストリアスの再来”といわれている若手随一のセンスと超絶テクニックを持ったフランス人ベーシストだそうだ。

今回のツアーは”『SPARK』日本ツアー2016”と銘打っているように、最新作『SPARK』からの選曲が中心で、彼女のピアノとサイモンのドラム、アドリアン・フェローのベースが絶妙にマッチし、それぞれが最高のパフォーマンスを引き出していた。「 Spark 」で始まったライブは、途中の休憩時間を挟んで、3人の白熱の演奏が続き、最後の曲「 In A Trance 」が終わると、会場中がスタンディングオベーションで拍手が鳴り響く。再び3人が登場し、アンコールは「 All's Well 」だ。曲名のとおり「終わりよければすべてよし」と、白熱のライブは幕を閉じた。

今回のツアーではベーシストが急遽アドリアン・フェローに変更になったが、彼は立派にアンソニー・ジャクソンの代役を務めたと思うし、素晴らしい演奏を聴かせてくれた3人に感謝! それからアンソニー・ジャクソンも早く病気を治して、僕らの前にまた元気な姿を見せてほしいと切に願う。

毎年12月になると彼女のライブに行っていて、年末の恒例行事になっているけど、これがないとやはり年を越せない感じだ。来年も彼女の新作とライブに期待したいなぁ。

Date: 2015/12/19 20151219
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Anthony Jackson & Simon Phillips
Title: Live at the Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


土曜日に、待ちに待った上原ひろみのライブに行ってきた。場所は2年前と同じく南青山にあるブルーノート東京だ。


入り口のドア

Tonight's show


予約したのは2セットあるうちの 1st Show なので開場時間は 16:00 だったが、5分遅れくらいで会場に着いた。とりあえず、入口で写真を撮ってから中に入ると、階段を下りたところの受付前のホールには結構の人が待っていた。ひとまず受付前に並んでいる人たちの後ろに並んで、受付の順番を待つ。今回は自由席なので予約した時点で発行された整理番号順にフロアに入れるんだが、フロアに通されるまでにはまだあと20人位先だ。

受付を済ませてしばらく待ってやっと僕の番号が呼ばれてフロアに入れる。係りの人に席に案内され,とりあえずビールを注文して、そのあとサラダとポテトをたのんだ。友人とビールと軽い食事をしながら話をして、ライブが始まるのを待つ。

30分ほどして、上原ひろみとアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスの3人が現れて、ライブが始まった。この3人による最強のトリオ " The Trio Project " の年末恒例のライブには毎年行っているので、今回でもう5回目になる (ブルーノート東京でのライブは2回目だ) 。また、彼女のライブということでいえば、僕は " Spiral " のツアーの頃から行っているけど、もう何回目だろう? (2010年のソロのライブだけはチケットが取れなくて行けなかったけど・・・) 。

オープニングから知らない曲がオンパレードで、彼女のMCによれば、2月に発売される新作「SPARK」からの楽曲が中心だという。彼女によれば、ライブの前に予習をしてきた人の裏をかいた内容だそうで (たしかそんなことを言っていた) 、僕もCDとDVDで少しだけ予習をしてきたけど、完全に裏をかかれてしまった (笑) 。聴いたことのある曲は2曲だけで、一つは " Desire " で、もう1曲は " Alive " だ。アンコールも聴いたことがない曲だった (2年前のブルーノート東京でのライブも、今回と同じように、ほとんどが誰もまだ聴いたことがない新曲のオンパレードだった) 。

そんな聴いたことのない曲だらけのライブだったけど、彼女の時にはアグレッシヴなピアノを、またあるときには優しく奏でるピアノを堪能することができた。彼女のピアノだけでなく、まるで要塞のように配置されたドラムやシンバルを、千手観音のように操るサイモン・フィリップのドラムと、どっしり構えたアンソニー・ジャクソンのコントラバスギターも素晴らしく、この3人でなければ創り出し得ない世界がそこに存在した。

今回も満足のいくいいライブだった。はやり、彼女は今最高のピアニストであり最高のアーティストだと思うし、このトリオも最高パフォーマンスを発揮していると思う。

Date: 2015/06/13 20150613
Artist: 松居慶子
Title: Live at the Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


週末に世界的スムースジャズ・ピアニスト、松居慶子のライブに行ってきた。場所は南青山にあるブルーノート東京だ。彼女のライブに行ったのは、たしか2006年の六本木・STB139でのライブ以来で、本当に久しぶりだ。


Tonight's show

リーフレット


午後4時少し過ぎにブルーノート東京に着いて、受付をして、しばらく受付前で待つことに。今回は自由席を予約していたので、番号が呼ばれてからの案内となるのだ。しばらくして自分の番号が呼ばれて、席に案内された。とりあえずビールと軽い食事をとって、始まるのを待つ。

開演時間になり、彼女とバンドメンバーが現れた。今回のメンバーは、松居慶子 (piano) 、カリートス・デル・プエルト (Carlitos Del Puerto; bass) 、ジミー・ブランリー (Jimmy Branly; drums) 、斎藤孝太郎 (cello) の4人で、サックスやギターもいるいつものバンド構成とは異なり、ピアノとベース、ドラム、チェロのカルテット編成で聴くのは初めてだ。しかもベースはエレクトリックではなく、ウッドベースだ。なんでも、カリートス・デル・プエルトとジミー・ブランリーはボブ・ジェームスが見出したキューバのミュージシャンらしく、彼女のたっての希望で今回の共演が実現したのだそうだ。

オープニングの " Night Waltz " のほか、" Foot Steps " 、" Safari " 、" A Drop of Water " など、初期の頃の曲を中心にした選曲で、彼女のピアノとサックスやギターを中心にしたバンド編成での演奏を聴きなれているこれらの曲を ( " Foot Steps " はピアノトリオでしか聴いたことはないけど) 、ピアノトリオ+チェロのカルテット編成で聴くのは、なかなか違った趣の曲に聞こえて、新鮮な感じがした。

エンディングは " Bridge Over The Stars " で、これまたサックスのフレーズが頭に浮かんでくる曲だが、これもピアノトリオ+チェロのカルテット編成でやると、こんな感じですということを示してくれた (と思う) 。

アンコールは " Forever, Forever " ともう1曲だ (2曲目の曲名はわからなかった・・・) 。" Forever, Forever " はライブのDVDなどで、ピアノソロしか聴いたことはないけど、バンドでやるのは初めて聴いた。

今回のライブで彼女の研ぎ澄まされたテクニックのピアノと、親しみやすいメロディの楽曲の数々を堪能することができたし、バンドメンバーの演奏もまた素晴らしかった。また、いつものバンドやピアノソロで聴きなれている曲を、ピアノトリオ+チェロのカルテット編成で演奏することで、新たな趣の曲として聴かせてくれた。久しぶりに彼女のライブに行って、彼女の素晴らしさ、凄さを再認識した一日だった。

Date: 2014/12/06 20141206
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Anthony Jackson & Simon Phillips
Title: Alive Japan Tour 2014 at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


待ちに待った上原ひろみのライブ 「Alive Japan Tour 2014」 東京公演に行ってきた。
場所は東京国際フォーラム・ホールAだ。


ポスター

パンフレット


少し早めに東京駅まで行って、時間になるまで丸の内界隈や八重洲口付近を散策してみることにした。京橋辺りまで来たとことで、日が暮れてきたので、東京国際フォーラムへ。開場時間の17:00にはまだ早く、ホールAの入口に行ってみたところ、まだ並んでいる人はほとんどいなかった。なので、一旦地下のファミマで軽食を買って少し腹ごしらえすることにした。そのあと東京国際フォーラムの中をブラついたりベンチで一休みして時間をつぶして、ホールの入口に行ってみると、並んでいる人が何人か、その周りにも人がちらほらいたので、とりあえず入口近くの壁際で待つことにした。そのうち並ぶひとがだんだん増えてきたので、僕も列に並ぶことにした。

その後、開場時刻まであとわずかというところで、会場のセッティングに少し時間がかかっているので、開場が少し遅れるというアナウンスがあった。開場時刻を少し過ぎたところで、やっと中に入ることができた。中に入って、まずはビールを一杯。その後はグッズ売り場でパンフレットを買って、ホールの中へ。

今回は2階席なので (SS席のチケットを買ったんだけど・・・?ちなみに、前回と前々回は1階席だった) 、上の方まで上がって行かなくちゃいけない。席につくと、中では昔懐かしいクリーム (Cream (*)) の曲がかかっていた。ちょっと前に (10月頃だったか?) クリームの元メンバーだったジャック・ブルースが亡くなったのと関係しているのかな?
ちなみに、2012年は BBA (Beck Bogart & Appice) 、2011年は Led Zeppelin の曲がかかっていた。去年は日本ツアーはなく、年末年始にブルーノート東京での連続ライブだったので (僕は何とか年末のライブに行けた) 、始まる前に昔懐かしいロックがかかっているということはなかったけど。

パンフレットなどを見ながら席で待っていると、やっと開演時間になり、彼女とアンソニー・ジャクソン (contrabass guitar) とサイモン・フィリップス (drums) の3人が現れ、ライブが始まった。今回は 「Alive Japan Tour 2014」 と銘打っているので、アルバム 「Alive」 からの曲が中心だ。アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとのトリオは、もう4年目位でお互いによく分かっているので、単にトリオというよりはまさにチームという感じだ。そのチームによるライブでの安定感は抜群で、彼女のピアノとアンソニーのコントラバス・ギター、サイモンのドラムが絶妙に絡み合って、ライブならではの臨場感あふれる圧巻の即興演奏が続く。
ただ、僕がいたところが2階席の右端に近いところだったからなのか、ピアノの音がよく聴き取れないときがあったのが少し気になったけど、これは仕方がないことなのかな?

前半の最後は " Move " だ。

休憩時間になり、速攻でトイレに行って、それから赤ワインを一杯 (前回、休憩時間にもビールを飲んだら、あまり時間がなくて、ほとんど一気飲みに近い状態になったので、今回は量が少ないワインにしたのだ) 。

後半は " Voice " で始まり、「Alive」 と 「Move」 に収録されている曲が続く。ピアノソロの " Firefly " の後は、最後の曲は今回のツアーのメインとなる " Alive " 、それからアンコールは " Life Goes On " で、この日のライブの幕は下りた。毎回すばらしい演奏を聴かせてくれる彼ら3人に感謝!

毎年12月になると彼女のライブに行っているけど、だんだん、これがないと年末という感じがしないし、年を越せないという気持ちにもなってくるのだ。これでいい年を迎えられる (かな?) 。


* 1966~1968 に活動したロックバンドで、メンバーはエリック・クラプトン (g, vo) 、ジャック・ブルース (b, vo) 、ジンジャー・ベイカー (ds) で、ブルースをベースにしているが、3人による技巧的で大音量のサウンドは、ハードロックの始まりのようなバンドだ。ブルースとハードロックとサイケデリック・ロックを融合したサウンドが特徴で、スーパーロックバンドのひとつに数えられる。

Date: 2014/05/24 20140524
Artist: 寺井尚子
Title: Very Cool Tour 2014 at Mitsui Hall, Nihonbashi, Tokyo



Album " Very Cool "
待ちに待った寺井尚子の " Very Cool " ツアー2014東京公演に行ってきた。場所は去年のツアーの時と同じく、日本橋の COREDO 室町にある三井ホールだ。

開場時間は16:15なので、その前に新宿のタワレコでCDを買い、丸の内辺りを散策して時間をつぶしてから、そのまま歩いて日本橋へ。会場の入口に着いたら、もう多くの人が待っていた。しばらく待って会場時間になり中へ。まずは入口でもらったドリンクチケットでビールを一杯。ビールを飲んだ後は自分の席へ。今回は比較的前の方だが、右端の方の席だ。開演まではCDを買ったときに袋に入れてあったパンフレットを見て時間になるのを待った。そのうち会場が暗くなり、バンドメンバーと彼女が登場し、演奏が始まった。

今回は3月に発売された新作 " Very Cool " 発売記念ツアーということもあり、メンバーもいつものカルテットのメンバーである北島直樹 (piano) 、店網邦雄 (bass) 、中沢剛 (drums) に加えて、若手ジャズ・ヴィブラフォン奏者の山本玲子、クオシモードのパーカッション奏者・松岡 " matzz " 高廣も参加している (山本玲子は曲によって登場したりしなかったりしていたが、彼女のヴィブラフォンを生で聴いたのは去年のミニライブ以来だ) 。
選曲も 「黒いオルフェ」、「Cantaloupe Island」 (ハービー・ハンコックの有名な曲) 、「Tempus Fugit」、「Dancing In The Wind」 など新作からが中心のようだったが、お馴染みの 「リベルタンゴ」、「Spain」 (チック・コリアの名曲) なども。「Spain」 は前回聴いた時とはアレンジが変わっていて、さらにヴィブラフォンとパーカッションが加わったことで、いつもとは違った 「Spain」 を聴かせてくれた。
いつものような途中休憩はなく、オープニングからエンディングまでぶっ通しで、彼女のダイナミックで情熱的な、またある時は繊細でしなやかなヴァイオリンを心ゆくまで堪能できた。バンドメンバーも素晴らしいパフォーマンスを見せていて、ヴァイオリンとヴィブラフォン、ピアノの掛け合いや、ドラムとパーカッションの掛け合いはライブならではの盛り上がりだ。また、ピアノの北島直樹は、以前にもましてダイナミックに (激しく?) なっていた感じがした。

アンコールは 「星に願いを」 など3曲 (だったかな?) 。アンコールが終わっても拍手は鳴りやまず、2回目のアンコールも。彼女のライブは毎回素晴らしい演奏を聴かせてくれるが、今回も素晴らしかった。
やはり彼女は日本が世界に誇るジャズ・ミュージシャンの一人だ。

Date: 2013/12/30 20131230
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Anthony Jackson & Simon Phillips
Title: Live at the Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


年末の12月30日に、待ちに待った上原ひろみのライブを観にいってきた。場所はブルーノート東京だ。


Blue Note Tokyo

Tonight's show


彼女は毎年12月頃に日本ツアーをやるのだが、2013年はツアーはなくて、年末から年始にかけてブルーノート東京で6日間連続でライブを行っているのだ。11月9日にブルーノート東京の予約受付が開始された直後からWebサイトでの予約申し込みが殺到していたが、チケット争奪戦を何とか制し、この日の 1st Show の指定席の予約が取れたのだ (それにしても危うかった。今年は行けないのではないかと思ってしまった・・・) 。

午後4時半頃ブルーノート東京に着いて、受付をして席に案内された。僕の席はほとんど真ん中で、コントラバスギターのアンソニー・ジャクソンの位置の真正面だ。とりあえずビールと軽い食事をとって、ライブが始まるのを待つことに。もうそろそろかなと思っているところで、中央のスクリーンに突然彼女が登場した。何かと思ったら、彼女とブルーノート東京のシェフが出演する、今回のライブ限定のスペシャル・メニューのCMだった。

CMが終わったら、ほどなくして彼女とアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスが登場して演奏が始まった。オープニングは " Move " だ。彼女の躍動感あるピアノと、アンソニーの重厚なベースとサイモンの凄腕ドラム (まるで千手観音のようだ) が絡みあっていく。

1曲目の後のMCで、「今年は12/22までヨーロッパツアーをやっていてドイツには1ヶ月間いたため、日本ツアーができなかった」 と言っていた。「今年は何で日本ツアーがないんだろう?」 と思っていたけど、そういうことだったのか。

その後は、新曲を次々に披露してくれて、今回はどの曲をやってくれるかという予想を覆された半面、まだ誰も聴いたことがない出来たての曲を聴くことができたという感動とチョッピリ得した気分を味わうことができた。最後の曲も新曲で、彼女の言葉を借りれば、「 " Move " をやっているときは " Voice " が簡単に思えたが、この曲をやっていると " Move " が簡単に思えるほど難しい曲で、『千本ノック』なみの練習をした (ちょっとうろ覚えの部分はあるけど、たしかそのようなことを言っていた) 」 曲だそうだ。

アンコールも何と新曲で、今回のライブはほとんどが新曲という、今まで経験したことがないようなライブだった。

ところで、2013年は新作は出ていなかったけど、今回新曲を何曲も演奏したということは、近いうちに新作が出るのかな?それもまた楽しみになってくるなぁ。

Date: 2013/10/27 20131027
Artist: Dave Koz
Title: Live at the Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


フュージョン/スムース・ジャズ系サックス奏者、デイブ・コーズ (Dave Koz) のライブに行ってきた。今年の3月に彼のライブアルバム『Live At The Blue Note Tokyo』を買って結構気に入ったので、彼のライブに行きたいと思っていたのだ。場所はライブアルバムと同じブルーノート東京だ。ここに行くのは久しぶりだ。


Blue Note Tokyo

Tonight's show


ライブは1日に2ステージ行われるのだが、予約していたのは17:00スタートの 1st Show の方だ。16 :00頃に着くように家を出たのだが、ここに行くの久しぶりだったので、降りる駅を間違えてしまった(^_^;。
表参道で降りるべきところを、青山一丁目まで行ってしまったのだ (駅を出た時、なんか雰囲気が違うので間違いに気がついたのだ) 。ブルーノート東京のある場所が南青山なので、“青山” というのが頭にあって間違えてしまったようだ。
仕方がないので、iPhone の地図を頼りに歩いて戻ることにした。
ということで、ブルーノート東京に着いたのは16 :30頃になってしまった。

席についてビールと食事をたのんだが、ライブが始まるまであまり時間がないので、急いで食べることに・・・。
何とか食べ終わって、2杯めのビールを飲み始めた頃に、ちょうど時間になりステージが始まった。

オープニングからかなりの盛り上がりを見せ、最後までこの状態で演奏は続いて行った。途中、日本語も交えたMCでもなかなかおおしろいことを言ったり、ギターとベースを引き連れて客席を一周したりと、なかなかいいパフォーマンスを見せていた。まさに演奏する側と観客が一体となったようなライブだ。

これは開場が小さくステージと客席が近いということの他に、彼の音楽が聴きやすくてノリもよく、素晴らしい演奏もさることながら、ステージでのいいパフォーマンスが、このような大盛り上がりのライブになるんだろうな (彼だけでなく、バンドメンバーみんながいいパフォーマンスを見せていた) 。
最後は日本とアメリカの歌のメドレー (Sakura / Sukiyaki / I'll Be There) で、" I'll Be There " では歌も披露しただけでなく、観客が3人位1コーラスを歌わされて、これまた大盛り上がりとなった。
今回、彼のライブに初めて行ったんだが、本当に楽しいライブだった。また行きたいなぁ。

ところで、彼はサックスをテナーとアルトとソプラノと使い分けていたけど、彼の使っていたソプラノサックスの形状は初めて見た。普通、ソプラノサックスはアルトサックスやテナーサックスと違って管が真っ直ぐな形をしているんだけど、彼が使っていたソプラノサックスはアルトサックスやテナーサックスと同じように曲がった管だったのだ。なんかミニチュアのサックスみたいだけど、後で調べたら、カーブドソプラノサックスというそうで、市販されているみたいだ。

Date: 2013/05/11 20130511
Artist: 山本玲子
Title: Female Jazz Live at Yamano Music, Ginza, Tokyo


3月に銀座の山野楽器でジャズ・ヴィブラフォン奏者、山本玲子のデビューアルバム『Tempus Fugit』を買ったとき、山野楽器の2013スプリング・ジャズ・キャンペーンの " FEMALE JAZZ LIVE " の応募はがきがついてきたので、5/11 18 :00からの彼女のライブに応募していたら、当選したので (ラッキ~♪) 行ってきた。


FEMALE JAZZ LIVE のチラシ
会場は銀座山野楽器本店7Fにあるイベントスペース " JamSpot " というところだ (山野楽器には何回も来ているが、ここに足を踏み入れるのは初めてだ) 。当選番号順に階段で並んで待つようになっていたが、まだだれも並んでいなかったので、しばらく店内の楽器を見てまわって時間をつぶした。そのうち階段に並んでいる人がちらほら出てきたので、僕も並ぶことにした。

開場時間になり番号順に会場に案内された (この日は全部で200人位いたのかな。僕は80番台だったので、真ん中より少し前だ) 。中に入って、空いている真ん中あたりの席に座ることにした (順番に前から座っているので当たり前だけど) 。

しばらく待って、やっと彼女とバンドメンバーが登場し、ライブが始まった。アルバム『Tempus Fugit』からのナンバーを中心に、アルバムに収録されていないナンバーなどもとり混ぜた選曲で、彼女のヴィブラフォンの他、ギター、ベース、ドラムのカルテット編成での演奏だった。僕はヴィブラフォン奏者のライブはあまり聴いたことがなく、ヴィブラフォン奏者がリーダーのライブはもちろん初めてだ。1時間ほどのミニライブだったが、ヴィブラフォンの美しい音色に魅せられたなかなかいいライブだった。今度は無料イベントのミニライブではなく、正式なライブに行きたいな。

途中、ヴィブラフォンという楽器について説明してくれたけど、電気で音にヴァイブレーションをつける (*) ということをこのとき初めて知った。勉強になりました。

アンコールはみなさんよくご存じの曲ということで、" Over the Rainbow (虹の彼方に) " だった。ヴィブラフォンで聴くのもまたいいものだ。

今回のライブは、ヴィブラフォンの良さをあらためて認識したライブだった。


* 後でもう少し調べたら、音板の下にある共鳴管の上端に丸い羽根がついていて、電気モーターで羽根を回すことによって共鳴管の共鳴量が変化して、音の振え (ヴィブラート) を起こしている、ということのようだ。それから、ヴィブラフォンやマリンバは打楽器の一種 (音板打楽器) だということも初めて知った。たしかに “ばち” (マレットというそうです) で音板を叩いている。

Date: 2012/12/08 20121208
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Anthony Jackson & Simon Phillips
Title: Move Japan Tour 2012 at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


待ちに待った上原ひろみの 「MOVE JAPAN TOUR 2012」 東京公演に行ってきた。会場は去年と同じく丸の内にある東京国際フォーラム・ホールAだ。


ポスター

パンフレットの表紙と裏


この日は早めに家を出たので、東京駅付近で時間をつぶして17:30頃に東京国際フォーラムへ。会場に着いたら、開場は18:00からなので、まだ人はまばらで、しばらく入場ゲート前で待つことに。そのうちだんだん人が集まってきて、案内があってゲート前で並んで開場時間になるのを待った。

時間になっていよいよ中へ。まずはロビーのCDやグッズを販売しているところを覗いてみる。僕はCDは全部持っているし、DVDも大体持っているので今回もパンフレットを買うことにした。その後はロビー脇のラウンジでビールを一杯。

その後はホールの中へ。今回も1階席だったんだが、前から38列目なので、一階でも後ろの方で、しかも右端近くだった。ホールの中では始まるまでの間、昔懐かしい BBA (Beck Bogart & Appice) の曲がずっとかかっていた (去年はたしか Led Zeppelin の曲がかかっていた) 。

開演時間になって彼女とアンソニー・ジャクソン (Contrabass Guitar:6弦エレクトリック・ベース) 、サイモン・フィリップス (Drums) が登場し、コンサートが始まった。オープニングは彼女の最新作『Move』のオープニングと同じく " Move " だ。今年のツアーは " Move " 日本ツアーと銘打っているだけあって、最新作『Move』からの曲を中心に、前作『Voice』からの曲もとり混ぜた選曲だった。
アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとのトリオも2年目ということもあり、即興演奏が中心の彼女のライブでの息もますますもってぴったりで、ますます進化していく彼女のピアノと、アンソニーの安定感あるベースとサイモンのパワフルなドラムとで、お互いに音で会話をして最高の音楽をつくりあげていっている。

途中の休憩時間をはさんで、彼女とアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスのパワフルで素晴らしい演奏がさらに続き、ピアノソロ " Haze " の後はいよいよラストとなった。最後の曲は " Suite Escapism " だ。この曲は3曲で構成されているので ( " Reality "、" Fantasy "、" In Between " ) 、ラストとはいっても、しばらくは演奏が続いた。演奏が終わると会場はスタンディング・オベイションで拍手が鳴りやまない。

アンコールは『Move』の最後に収録されている " 11:49PM " だ。アンコールの演奏が終わると、またもや会場はスタンディング・オベイションで拍手の嵐で、3時間近くにわたるコンサートは幕を閉じた。彼女の生の演奏を久しぶりに聴けて、とっても満足な一日だった。やはり彼女は最高のピアニストであり最高のアーティストだ。

Date: 2012/05/26 20120526
Artist: 小林香織
Title: SEVENth Tour Final at Blues Alley Japan, Meguro, Tokyo


待ちに待った小林香織のライブに行ってきた。
場所は目黒にあるブルース・アレイ・ジャパンだ。ここに行くのは3回目だが、3回とも小林香織のライブだ。小林香織のライブといえばここという感じがする (彼女自身もここはホームグラウンドだと言っていた) 。


時間を勘違いして会場に少し早く着きすぎて、入口の前に並んで時間をつぶすことに。やっと時間になって中に入って、とりあえずビールと軽い食べ物をたのだんが、ライブが始まるまでの1時間半がとっても手持ちぶさただ。なんだ、もっとゆっくりしてくればよかった・・・。

さて、やっと時間になり、バンドメンバーと小林香織が登場して演奏が始まった。今回のライブは2月に発売された7作目『SEVENth』にちなんだ SEVENth ツアーファイナルで、メンバーは小林香織 (a.sax, fl) 、NOBU-K (key) 、加藤 'Q' 久幸 (ds) 、河野充生 (b) 、菅原潤子 (g) 、松井イチロー (per) だ。オープニングはアルバムのオープニングと同じ " England Funk " で、その後も SEVENth からのナンバーが続く。その他には、前作『PRECIOUS』から " Great India " など、それから注目は過去のアルバムの代表曲からなるメドレーで、これは東北ツアーで東北の人たちのためにやっていたもので、東京では初披露だそうだが、懐かしい曲が目白押しという感じだ。

ところで、曲の合間のMCで言っていたんだが、彼女は女子バレーのファンだそうで (でも、男子バレーの方は興味はないらしい) 、女子バレーの話なら何時間でもやりそうだ。ちなみに、ロシア戦はライブの直前まで見ていて、日本はリードされていると言っていた (結局負けてしまったけど) 。

それから、今回のライブの収穫は、アンコールの1曲目で彼女のヴォーカルが聴けたことだ。自分の曲に自分で詩をつけたもので、自分はヴォーカリストじゃないと言い訳していたけど、サックス奏者が歌うというのは滅多にり聴けるものではないし、なかなかよかったと思うが・・・。

僕は彼女のライブに行ったのは今回で3回目なんだが、行くたびに彼女がパワーアップしているような気がする。今回のライブもパワーアップした彼女のサックスを堪能することができ、大盛り上がりで楽しいひと時だった。

Date: 2011/12/03 20111203
Artist: 上原ひろみ The Trio Project – featuring Anthony Jackson & Simon Phillips
Title: Voice Japan Tour 2011 at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


待ちに待った上原ひろみの " VOICE " 日本ツアー東京公演に行ってきた。
場所は東京駅の近くにある東京国際フォーラムのホールAだ。3年前 (だったかな?) に行った彼女のコンサートと同じ場所だ。その時は2階席だったのだが今回は1階だ。


ポスター

パンフレット

入口脇に飾られていたお祝いの花束


お昼過ぎに家を出たのだが、早く着きすぎて新宿や東京駅前の丸の内 OAZO にある丸善やスタバで時間をつぶして、17:30を過ぎたところでいざ会場へ。東京国際フォーラムに着いたら、開場は18:00からなのだが入場ゲート前ですでに多くの人が列をつくっている。僕の列の後ろに並んで開場時間になるのを待つ。

時間になっていよいよ中へ。まずはロビー脇のラウンジでビールを一杯。その後はCDやグッズを販売しているところを覗いてみる。僕はCDは全部持っているので、パンフレットを買うことにした。

その後はホールの中へ。今回は1階席で前から28列目だが、左右はほぼ真ん中という好位置の席だ。ホールの中では始まるまでの間、昔懐かしい Led Zeppelin の曲がずっとかかっていたのだが、彼女と何の関係があるのだろう?それともホールの担当者の好みなのか?

開演時間の17:00を少し過ぎたところで、彼女とアンソニー・ジャクソン (Contrabass Guitar:6弦エレクトリック・ベース) 、サイモン・フィリップス (Drums) が登場し、コンサートが始まった。オープニングは彼女の最新作『Voice』のオープニングと同じく " Voice " だ。それから、" Now or Never "、" Labyrinth " とつづいていった。今年のツアーは " VOICE " 日本ツアーと銘打っているだけあって、最新作『Voice』からの選曲が中心だ。

彼女が今回トリオを組んでいるのはアンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスという超ベテランだけあって、即興演奏が中心の彼女のライブでも息もぴったりで、まさにお互いに楽器で会話をしているかのようで、彼女のピアノ (+シンセサイザー、ところどころでシンセサイザーも使っています。ピアノの上に置いてある赤いやつです) にアンソニーのベースとサイモンのドラムが絡み合ってくる。そんな中、彼女のピアノも炸裂していって、彼女の代名詞でもある “元気が出るピアノ” は健在だった。また、サイモンのドラムもとてもパワフルで、さすが元 TOTO のドラマーだという感じだった。それから、アンソニーのベースは安定感があり、演奏中ずっと座って黙々とベースを弾いていたのが印象的だった。

ところで、コンサートの途中で、10月にヨーロッパを5日間で5カ国をツアーで回ったと彼女は言っていたけど、あの小さな体のどこにそんなパワーがあるのかと驚いてしまった。

前半が終わったところで15分ほど休憩時間になったので、その間に速攻でトイレに行って、またビールを一杯。でも、時間があまりなかったので、ほとんど一気飲みという感じになってしまい、結構お腹が膨れてしまった。う~ん、ワインかスパークリング・ワインにしておけばよかった・・・。

後半も『Voice』からの選曲で、彼女とアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスのパワフルで素晴らしい演奏あり、彼女のピアノソロありで、いよいよラストとなった。最後の曲は彼女のデビュー作『Another Mind』に収録されている " Dancando No Paraiso " だ。この曲はラテン風の結構ノリのいい曲で、観客は総立ちになって盛り上がりも最高潮に達していた。アンコールは同じく『Another Mind』から " Summer Rain " だ。アンコールでも開場総立ちで大盛り上がりの状態で3時間近くにわたるコンサートは幕を閉じた。彼女の生の演奏を久しぶりに聴けて、大満足なコンサートだった。

僕のお気に入りのジャズピアニストは何人もいるけど、その中でも彼女は 最高のピアニストだ。

Date: 2011/09/24 20110924
Artist: 山中千尋
Title: Live at the Cotton Club, Marunouchi, Tokyo


今日は待ちに待った山中千尋のライブに行ってきた。
ライブ会場は東京駅の近くにある COTTON CLUB だ。


リーフレット
COTTON CLUB についたのが開場時間の16時ちょっとすぎだったが、入口ではすでに多くの人が行列をつくっていた。僕も行列の最後尾に並んで、受付の順番が回ってくるのを待つことに。20分位待ってやっと順番が回ってきた。受付を済ませて入口近くの待合室みたいなところ待っていると、やっと中に案内された。予約していたのは自由席だったので、ステージのまん前の席でもよかったんだが、ここだと場所によってはステージが後ろ向きになってしまうので、カウンター席にしてもらった。カウンター席だとほぼ真正面にステージが見えるのだ。
席について、とりあえずビールと軽い食事をたのんで、食事をしながら開演時間になるのを待つ。ひととおり食事を終えて2杯目のビールをたのんだあたりで、やっと山中千尋とメンバーが現れて演奏が始まった。

今回のライブは、先月新作『Reminiscence』が発売されたとこももあり、" You've Got A Friens/Central Park West " 、" This Masquerade " 、" Dead Meat " など、新作からの曲を中心した選曲だった。CDでは原曲の美しさを残し彼女のピアノソロは控え目で、もうまくまとまった作品だが、そこはライブ、いつものように彼女らしいピアノソロが炸裂していた。ピアノソロをやるときの彼女の動きもそれなりにダイナミックだったが、一頃のような椅子からずり落ちそうになるほど (?) の激しさは影を潜めていたように思う。
途中、彼女やバンドメンバーが曲に合わせてスキャットで歌う場面があったが、彼女の歌声を聴くのは初めてだ。まぁ、彼女はヴォーカリストではなくピアニストなので、ちょっと恥ずかしそうな感じで歌っていたけど、そこはご愛敬ということかな。

楽しいライブもあっという間に終わり、お決まりのアンコールの時間となった。アンコールは新作の1曲目に収録されている " Rain, Rain And Rain " だ。そういえば、彼女のライブというと必ずと言っていいほど " Yagibushi " をやっていて、今回はどんなアレンジでやるのかというのも楽しみだったが、今回は新作『Reminiscence』を携えたライブということもあり、残念ながら " Yagibushi " は聴くことができなかった。とはいえ、毎回すばらしい演奏を聴かせてくれる彼女に感謝。楽しい一時を過ごすことができた。

Date: 2011/05/21 20110521
Artist: 寺井尚子
Title: Limelight Tour 2011 at Mitsui Hall, Nihonbashi, Tokyo


ジャズ・バイオリニストの寺井尚子のコンサートに行ってきた。1月にチケット買っていたので、待ちに待ったコンサートだ。


Album " Limelight "
今回のコンサートは3月に発売された新作『Limelight』の発売を記念した、" Limelight " ツアー2011 の東京公演で、場所は日本橋の三井ホールだ。たしか三越の近くの COREDO 室町というビルだったと記憶していたが、慌てて家を出たのできちんと調べていなかった。

地下鉄半蔵門線の改札を出て案内板を頼りに三井ホールのある出口に向かったが結構距離があり、銀座線の改札辺りまで来てしまった。出口から地上に出て入口を探したが、どこから入ればいいのかイマイチ分かららず、辺りをうろうろしてしまった。が、なんということはない。目の前のビルが COREDO 室町というビルだった。三井ホールはこのビルの4階だ。

今回のコンサートは" Limelight " ツアー2011と銘打っているだけあって、演奏されている曲も新作『Limelight』からの曲が中心だ。メンバーも北島直樹 (p) 、店網邦雄 (b) 、中沢剛 (ds) とアルバムと同じ顔ぶれだ。僕は彼女のコンサートに行くのは、たしか今回で4回目だが、アップテンポの力強く、情熱的なバイオリンから、スローテンポの繊細でじっくり聴かせるバイオリンまで、毎回彼女は魅力あふれる素晴らしい演奏を聴かせてくれるし、カルテットのメンバーもそれぞれの持ち味を出し切った演奏で、素晴らしかった。メンバー間の息も、まるで楽器で会話をしているかのようにぴったりだ。

クラシック、映画音楽やタンゴ、スタンダードといった幅広いジャンルからの選曲された1時間半 (位かな?) のコンサートも終わりに近づき、最後の曲が終わっあとは、お決まりのアンコールだ。アンコールは2曲で、うち1曲はチック・コリアの名曲 " Spain " だ。この曲はいろんな人が取り上げているが、生で聴くのは実は初めてだ。2曲のアンコールが終わった後も拍手は鳴りやまず、2回目のアンコールだ (この時はピアノの北島直樹によるオリジナル曲だったと思う) 。今回も、最後の最後まで彼女の素晴らしいバイオリンを堪能できた、とっても満足のいくコンサートだった。

コンサートが終わった後は、ラウンジでビールを1杯飲むことに。時間は午後7時頃だが外はまだ明るく、窓際で外の景色を眺め、コンサートの余韻に浸りながら飲んだビールはおいしかった(ビールがエビスだったということもあるけど・・・) 。

Date: 2011/04/09 20110409
Artist: Larry Carlton
Title: Live at the Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


待ちに待ったラリー・カールトンのライブに行ってきた。場所は南青山にあるブルーノート東京だ。震災と津波による福島原発事故の影響もあってか、海外ミュージシャンの来日公演が急遽中止になったりしている中で (一つには米国政府から日本への渡航自粛勧告が出されているためという記事を何かで読んだことがある) 、彼はちゃんとやって来てくれた。さすがはラリーだ。


Blue Note Tokyo

ラリー・カールトンの
手書きメッセージ入りの写真

入口左側に飾ってあるラリー・カールトンの手書きメッセージ入りの写真には
" To my friends at Blue Note Tokyo. Always my best." と彼のメッセージが書いてあります。

松本孝弘とのコラボレーションアルバム『Take Your Pick』でグラミー賞を獲得したことは日本でも大きく報道されたが、今回のライブは去年の年末に発売された、フィリー・ソウル (フィラデルフィア・ソウル) のソングライター・チーム、ケニー・ギャンブルとレオン・ハフの名曲を取り上げた作品『Plays The Sound of Philadelphia』を携えての来日公演だ。

オープニングから会場は大盛り上がりで、フィリー・ソウルという柔らかく甘めのサウンドの都会的な雰囲気の曲、どこかで聴いたことがあると誰もが思うような数々の曲を、彼独特のテイストのギターで時には優しく、また時には激しく歌い上げていて、皆がそのギターサウンドに酔いしれていた。途中、無伴奏のギターソロでバラードも披露してくれた。これは今回の震災に対して 「日本のみなさまへの祈り」 をこめて彼が日本のファンに贈ってくれたものだ。


Gibson の黒いギター

Gibson ES335
大盛り上がりのステージもエンディングとなり、その後はアンコールが2曲。2曲目は彼の代表作 " Room 335 " だ。とはいっても最初から最後までの通しではなく、1コーラスのみの演奏だったのがちょっと残念だったが、まぁ、この後2ndステージもあって時間もおしていたことだし、これは仕方がないか (でも、フルで聴きたかったなぁ) 。とはいえ、今回のライブで彼のギターを存分に堪能できたし、とても満足のいくいいライブだった。

帰りに入口ドアの脇のショーウィンドウに2本のギターが飾られているのが目に止まった。一つはラリー・カールトン愛用の「Gibson ES335」だが、もう一つの黒いギターはなんという名前なのかがよく分からなかった (Gibson 製なのだが、こんな形のギターは初めて見た) 。
この日は一眼レフ・カメラを持ってきていなかったので、携帯のカメラで写真に撮ることにした。でも、携帯のカメラで撮るのは慣れていないので、1枚はピンボケになってしまった・・・。

Date: 2010/10/24 20101024
Artist: 小林香織
Title: Live at Blues Alley Japan, Meguro, Tokyo ~ レコーディング報告会 ~


アルトサックス奏者・小林香織のライブに行ってきた。彼女のライブに行くのは去年の春ごろ (だったと思う) 以来だが、場所も前回と同じく目黒にあるブルース・アレイ・ジャパンだ。


天気予報では夕方から雨になるといっていたが、目黒に着いたら雨が降り始めていた。一応折り畳みの傘を持っていたが、駅から会場までは近いし、まだそれほど本降りというわけでもないので、そのまま会場へ向かった (それに、バッグから折り畳み傘を取りだして広げるのも面倒だった) 。

ほぼ予定時刻に会場に着いて、受付をして席に案内された。今回はテーブル席のA席にしたのだ。前回はブルース・アレイ・ジャパンに行くのが初めてで中の配置がよくわからず、S席にしたら、たしかにステージのまん前だが、テーブルなしの椅子だけで、ビールを飲んだり食事をするときに難渋したので、今回はテーブル席にしたのだ。

席に着いてまずはビールをたのんで、後は適当に食べ物をたのんだ。メニューをみても、どんなのかイマイチ分からないし、値段もけっこうするので、サラダとか軽く食べるだけにした。

一通り飲み食いし終わってしばらくしてから、バンドメンバーと彼女が登場して演奏が始まった。メンバーは彼女 (a.sax) のほかに、村田隆行 (b) 、マサ小浜 (g) 、中沢剛 (ds) 、それから今回から松井イチローという人がパーカッションで加わったそうだ (“松井”と“イチロー”かぁ。でもこのオッサン、結構ノリがよくて面白かったなぁ) 。

今回のライブは 「レコーディング報告会」 というサブタイトルがついていたので、次回作の発表をするのかと思っていたら、これからレコーディングを始めますということで、次回作に収録する予定のナンバーからの演奏だった。途中、彼女がデザインしたTシャツが貰えるプレゼント抽選会があったのだが、開場前に彼女自身が椅子にシールを貼っていて、その椅子に座っている人が当選者だ。でも僕が座っていた椅子には貼ってなかった。残念。

そうこうするうちにラストナンバー、それからアンコールと楽しい一時は過ぎて行った。今回のライブを聴いて、次回作は彼女らしいサックスが戻ってくるようで、相当期待が持てる。J-POP をカバーした前作『Luv Sax』は個人的にはイマイチという感じがしていたので、なおさらだ。でもこれからレコーディングするということは、発売されるのは年明けかな?それまで待ち遠しいなぁ。

Date: 2010/03/27 20100327
Artist: 矢野沙織
Title: Live at duo Music Exchange, Shibuya, tokyo


3週連続のコンサートの最後を飾る矢野沙織のコンサートに行ってきた。場所は渋谷の duo Music Exchange というところだ。渋谷でのコンサートといえば、今までは東急文化村にあるオーチャードホールがほとんどだったので、ここに行くのは今回初めてだ。


Album
" Bebop at the Savoy "
duo Music Exchange のある場所は道玄坂を上ったところにあるのだが、地図で曲がるポイントを確認してコンビニの角を曲がって進んでいったが、なんだか周りは○○ホテルばかりで、本当にここでいいのか少々不安になってしまった。が、しかし、さらに通りを進んでいくと入口に人だかりができている建物が目に入った。やっと目指す場所に着いた。会場の時間まではまだ少しあるので、建物の向かい側にあるコンビニでコーヒーを買って飲むことに。

この会場は全席自由席なので、入口で整理番号を呼ばれた順に中に入れるのだが、僕のチケットの番号は89番なのでいい席が確保できるか微妙かなという感じだった。でも僕の番号が呼ばれた時にはまだ周りには結構人がいたので、せめて真ん中くらいの場所は確保できそうだった。
入口でドリンク・チケット代を払って中に入ってみると、それほど大きな会場ではなく、席は全部で 200 ~ 300人位 (かな?) という感じだ。とりあえず空いてそうな席を探して、前から5列目位の場所は確保できた。左側の柱がちょっと邪魔に感じるが、ステージを見るには支障はない。場所は確保できたので、椅子に荷物を置いてドリンク売り場でビールを買いに行った。でも売り場の周りには飲むスペースはなさそうだったので、席に戻って飲むことに。

ビールを飲み終わってしばらくしてコンサートが始まった。この日の彼女は黒いドレスを身にまとって大人の雰囲気を感じさせる。前回 (といっても2年位前だが) 彼女のコンサートに行ったときは、金髪でいかにもコギャル (今時こんな言葉は使わないか・・・) 風のピンクのミニスカートだったけど、その頃に比べて随分大人びた感じだ。

今回は新作『Bebop at the Savoy』発売記念のコンサートツアーだけあって、このアルバムに収録されている曲が中心だった。ハモンドオルガン、ギター、ドラムのバンドメンバーは名前はよく知らない人たちfだったが、ドラムの人は長くアメリカで活動している方で、結構有名な人のようだった (コンサートの途中、彼女のMCだけでなく、この方が途中でアメリカでのエピソードを話されていた) 。
途中、一旦彼女がステージから引っ込んで (バックの演奏は続いていたが) 、しばらく登場しなかったが、その間に衣装を着替えていたんだね。今度は明るいデザインのミニスカートで、さっきとは打って変わって若くて可愛らしい感じだ (彼女はまだ23歳なので当たり前か) 。衣装を着替えた後半でも、彼女の持ち味であるストレートなジャズを聴かせてくれて、彼女の本領発揮というステージだった。
最後の曲 (テレビ朝日の 「報道ステーション」 のテーマ曲 " Open Mind " ) が終わっても、アンコールの拍手は鳴りやまず、その間少し間があったが、また着替えていたんだね。今度は白いシックなドレスで登場して、アンコール2曲を演奏してくれて、楽しい夜の一時は過ぎて行った。

新作アルバムを聴いた時も感じたんだが、彼女のサックスはさらに磨きがかかってきていて、この日のステージでもそれははっきりと感じられた。まさに脂がのっているという感じだ。彼女のサックスだけでなく、バンドメンバーのハモンドオルガン、ギター、ドラムも素晴らしかった。
久しぶりに聴いた彼女の生演奏はやはり素晴らしく、とっても満足のいくものだった。

Date: 2010/03/22 20100322
Artist: 寺井尚子
Title: My Song Tour 2010 at Tokyo Metropolitan Theatre, Ikebukuro, Tokyo


3週連続で行くコンサート第2弾は寺井尚子のコンサートだ。
彼女のコンサートは去年の5月に品川のステラボールに行って以来だ。今回のコンサートは新作『My Song』発売を記念した " My Song " ツアー2010の初日公演で、会場は池袋にある東京芸術劇場の中ホールだ。


Album " My Song "
その前に新宿のタワーレコードに寄ってCDを買うことにした。
CDを選んでいるときに、ふと時計を見たら何と午後4時を過ぎていた。今日のコンサートは4時30分開場、5時開演なので、もう池袋に行かなくてはならない。急いで支払いを済ませて新宿駅へ。池袋なら山手線より途中ノンストップの埼京線の方が早く着くと思って埼京線ホームへ。

池袋について急いで東京芸術劇場へ。とはいっても駅の近くなのですぐに着いた。何とか5時15分前位には中ホールに着いたので、クロークにコートを預けて、とりあえずビールを1杯飲むことに。でも開演まであまり時間がないので、ほとんど一気飲みに近い状態だった。

さて、席についてしばらくしてコンサートは始まった。メンバーは彼女の他に、北島直樹 (p) 、中沢剛 (ds) 、店網邦雄 (b) とお馴染みの顔ぶれだ。今回のコンサートは " My Song " ツアー2010ということで、新作『My Song』に収録されているスタンダードナンバーを中心としたものだ。
途中休憩をはさんだ (休憩時間にはまたビールを一杯) ステージでも、時にはエネルギッシュで、また時には繊細で官能的さえある彼女のバイオリンは聴く者を惹きつけていた。お決まりのアンコールの後も拍手は鳴りやまず、2度目のアンコールとなった。今回もとっても満足いくコンサートだった。

ところで、コンサートの途中で彼女が言っていたが、今回彼女は文化庁の「芸術選奨 文部科学大臣新人賞 (大衆芸能部門) 」を受賞したそうだ。なんでも、文化庁が主催する文化・芸術の分野でその年に際立った業績を上げ、新生面を開いた者を顕彰する賞らしい。これからもよりスケールの大きな活躍をしてくれることだろう。
でも、彼女は何年も前から日本を代表するジャズ・バイオリニストととして活躍しているんだけど、なぜ新人賞なんだろう?と、ふと思ってしまった。

Date: 2010/03/14 20100314
Artist: 山中千尋
Title: Live at Billboard Live Tokyo, Roppongi, Tokyo


3週連続で行くコンサート第1弾は山中千尋のライブだ。
彼女のライブに行くのは久しぶりで、2年ぶりかな?会場は六本木の東京ミッドタウンにあるビルボードライブ東京だ。ビルボードライブは、福岡にいた時、天神のビルボードライブ福岡 (残念ながら閉店してしまったが) には何回か行ったことがあるが、東京では初めてだ。しかも場所が六本木にある東京ミッドタウンなので、少し早めに行って中を見て回って、ついでに写真も撮ることにした。


六本木までどういう経路で行こうかと考えたが、結局ひとまず新宿に出て、そこから地下鉄大江戸線で行くことにした。これまで彼女のライブには何回も行ったが、東京でのライブはどういうわけか大江戸線で行くことが多いような気がして、僕の頭の中には、「山中千尋のライブ → 大江戸線で行く」という図式が出来上がっている。
ということで、新宿から大江戸線に乗って六本木へ。

会場時間の17:00まではミッドタウンの外で写真を撮ったり、中を見て回ったりしていたが、時間になったのでガーデンテラス4階のビルボードライブへ。今回は指定席なので、受付をすると整理券をもらうこともなく、すぐに中に案内してくれた。
僕の席はステージより1階上のカウンター席だが、ステージが真正面に位置していて一人で行くならここが一番よさそうだ。それにここはステージの後ろが大きな窓になっていて、外の景色もよく見える。とりあえず飲み物をたのもうとメニューを見ていたら、なんだか揺れているような感じがした。「あれっ?」と思って周りを見回したら、天井のライトも揺れていた。地震だ。それほど大きな揺れではないが、こういう場所で大地震にあったらパニックになりそうな感じだ。

まずはビールを飲むことにして、しばらくしてから食事をたのもうと思ってメニューをみたが、結局サラダとパスタにすることにした。

サラダとパスタを食べ終わってしばらくして演奏が始まった。今回のトリオのメンバーは全員日本人で、ベースとドラムはまだ若い人のようだった (名前は忘れたけど、若いけど実力のある人たちのようだ) 。演奏が始まるときに後ろの黒いカーテンが閉じられ、残念ながら後ろの夜景を見ながら演奏を聴けるのではないのか、という淡い期待は打ち砕かれ、とちょっと残念に思った (でも途中からカーテンは開けられて、夜景を見ながらの演奏となった) 。
最初の2曲が終わったところで (曲名は思い出せないが、2曲目は " What A Difference A Day Made " だったと思う) 、もう前半が終わってしまいましたが、と彼女が言ったので、僕は「えっ?今日はやけに短いなぁ・・・。今日は2部制だからかなぁ?と思ってしまった」が、そんなことはなく1時間半ほどライブは続いた。

途中、何かが壊れたみたいで、PAを切って生音だけの演奏になったが、ビルボードライブのようなジャズクラブのようなところは会場が大きくないので、生音だけでも十分聴くことができたし (大きなコンサートホールだとこういうわけにはいかないけど) 、生音だけの演奏も悪くないと思った。でも次の曲からはまたPAを使っていたので、結局何が壊れたんだろう?

何だかんだといってライブも終わりに近づき、エンディングはお馴染みの " Yagibushi " だ。この曲は彼女の出身地の群馬県の民謡をモチーフにした曲だが、彼女のライブではなくてはならない曲の一つになっていると思う。そのあとはアンコールが2曲。アンコールの2曲目は前々作『Bravogue』に収録されている " Aquarian Melody " だったが、この曲はハッピーな感じのメロディで結構好きなのだが、生で聴くのは初めてだ。

僕は彼女の躍動感あふれるピアノが好きなのだが、久しぶりに聴いた彼女のライブはやはり良かった。

Date: 2009/12/12 20091212
Artist: David Sanborn
Title: Live at the Blue Note Tokyo, Minami-Aoyama, Tokyo


待ちに待ったデビッド・サンボーンのライブに行ってきた。場所は南青山にあるブルーノート東京だ。ブルーノートには前々から行きたいと思っていて、なかなか行く機会がなかったのだが、今回やっと実現した。

ブルーノートは初めてなので、とりあえず入口の写真を撮ってみた。(この日は一眼レフ・カメラは持ってきていなかったので携帯電話のカメラで撮った。うまく写っているか分からなかったが、家に帰って写真をPCにとりこんだら、一枚はものすごく手ブレしていた。)


Blue Note Tokyo

Blue Note Tokyo の入口

Tonight's show
ブレまくりの写真

僕は彼のCDは何枚か持っているが、ライブに行くのは初めてだ。メンバーは彼の他には、リッキー・ピーターソン (key) 、ニッキー・モロク (g) 、リチャード・パターソン (b) 、ジーン・レイク (ds) だ。フュージョン~コンテンポラリージャズやブルースも交えたナンバーで、彼のエモーショナルな音色のアルトサックスを生で存分に堪能できる内容だった。彼以外のメンバーは知らない人たちばかりだったが、さすがにデビッド・サンボーン・グループでやっているだけあって、その腕は確かなものだった。

今日のライブは1stと2ndの2セットがあり、僕は1stセットの方に行ったのだが、アンコールも含めて1時間半ほどのライブはあっという間に過ぎてしまった。今回のライブは僕が行く今年最後のライブになるのだけれど (多分) 、今年を締めくくる素晴らしいライブだった。来年も機会があったらまた彼のライブに行きたいな。

Date: 2009/05/30 20090530
Artist: 寺井尚子
Title: Adagio Tour 2009 at Stellar Ball, Shinagawa, Tokyo


ジャズ・バイオリニスト、寺井尚子のコンサートに行ってきた。場所は品川プリンスにあるステラボールというホールだ。ここに行くのは初めてだ。会場に着いて中に入ってみると、そんなには大きくはない。Zepp Fukuoka より横幅が少し広いくらいかな?


リーフレット
席に着く前にドリンクコーナーでビールを一杯。なんかコンサートに行くといつも始まる前と途中の休憩時間にビールを飲んでいるけど、もうこれは儀式のようなもんだな。

今回のツアーは " Adagio " ツアー2009 と銘打ってあるとおり、先月発売された新作『Adagio』に収録されている曲を中心にした曲目が中心だった。メンバーは彼女のほかに、北島直樹 (p) 、店綱邦夫 (b) 、中沢剛 (ds) (よく知らない人たちです (汗) ) の4人だ。4人の息もぴったりで、じっくり聞かせる曲から情熱的なタンゴやアップテンポの曲まで、 休憩をはさんで約2時間ほど彼女のまるで歌っているかのようなバイオリンはさすがだった。
最後の曲の後のお決まりのアンコール2曲が終わっても、拍手は鳴りやまず、もう1回アンコールをやることに。さすがにこれは予定していなかったらしく、ピアノとバイオリンのみでの演奏だったが、最後の最後まで彼女のバイオリンを堪能できた。

僕は彼女のコンサートは2回目だが、さすがに彼女は人気・実力とも No.1 といわれるジャズ・バイオリニストだけあって、今回のコンサートもとってもすばらしく、満足のいく内容だった。

Date: 2009/04/26 20090426
Artist: 小林香織
Title: Live at Blues Alley Japan, Meguro, Tokyo ~『Golden Best』発売記念 Live ~


4月最後の日曜日はアルト・サックス奏者、小林香織のコンサートに行ってきた。
彼女のコンサートには今まで日程の関係でなかなか行くことができなかったが、やっと実現した。場所は目黒にある Blues Alley Japan というライブハウスだ。ライブハウスなのでホールは小さめだが、ステージもとっても狭く、楽器が所狭しと並べてある。

今回のコンサートは最近発売されたベスト版『Golden Best』発売記念ライブということで、演奏された曲目はこのアルバムに収録してある曲がほとんどだ (たぶん) 。僕は前から3列目に座っていたので音が体全体に響いてくる感じだった (ベースの音は本当に体にビンビン響いてきた) 。バックのバンドメンバーは僕はぜんぜん知らない人たちだったが、演奏はさすがにすばらしかった。もちろん彼女のサックスはとってもよかった。それに近くで見ると彼女は本当にカワイイです。ミュージシャンなので音楽の方向性や演奏の腕前が大事なのは当然ですが、やっぱりルックスも大事だとこの時ばかりは思ってしまった。
時折彼女のおしゃべりも交えたライブもあっという間に過ぎて (*) 、ラストの曲になってしまった。ラストは2作目の『Fine』に収録されている " Kira-Kira " だ。この曲は僕が彼女の曲で最初に聴いた曲で、結構気に入っている曲だ。とはいってもライブなので、途中で Jeff Beck の曲 (曲名が思い出せない!) のフレーズや Led Zeppelin の曲 (確かそうだったと思う。これまた曲名を思い出せないけど) のフレーズが出てきたりと、曲の原型をほとんどとどめていない演奏だった。これもライブならではの醍醐味だと思う。その後はお決まりのアンコールだ (あれ?アンコールの曲が何だったか思い出せないや) 。

コンサートが終った後は何か買って帰ることにした。僕は彼女のCDとDVDは全部持っているので譜面集を買うことにした。何でも初の譜面集でこの会場で先行発売されるものらしい (と、コンサートの途中で彼女自身が言っていた) 。ついでにサインももらおうと思ったら、もう長蛇の列になっていた。とりあえず、最後尾に並んで順番を待った。待つこと20~30分、やっと順番が回ってきた。譜面集にサインをしてもらった後、握手もしてもらって感激してしまった。なんかミーハーだなぁ・・・。


譜面集

サイン


ということで、この日は楽しいひと時を過ごすことが出来た。


* アインシュタインが相対性理論の「相対性」という概念を説明するために言った次の言葉がある。
「美しい女性と一緒にいる時は1時間が1分のように感じられますが、そうでない場合は1分が1時間のように感じられます。それが相対性というものです。」
この時はまさにその通りだと思った。

Date: 2008/12/28 20081228
Artist: 上原ひろみ - Hiromi's Sonicbloom
Title: Beyond Standard Japan Tour Final at Tokyo International Forum Hall A, Marunouchi, Tokyo


12月28日、待ちに待った上原ひろみ (正確に言うと、彼女のバンド Hiromi's Sonicbloom) の " Beyond Standard " ジャパン・ツアー・ファイナルに行ってきた。場所は丸の内にある東京国際フォーラムのホールAという大きなコンサートホールだ (なんでも 5000 人位収容できるらしい) 。

今回もバンドメンバーは上原ひろみ (piano/keyboards) の他はいつものようにトニー・グレイ (Tonny Grey; bass) 、マーティン・ヴァリホラ (Martin Valihora; drums) 、デビッド・フュージンスキー (David Fiuczynski; guitar) だ。(11月のツアーではギターは他の人だったようだが、12月はいつもの4人だった。)

17:00開場、18:00スタートだったが、会場に着いたのが17時40分過ぎだったので、すでに多くの人でいっぱいだった。僕のチケットは2階席だったので、ひとまず2階席の入口まで行ってラウンジでビールを一杯。始まるまでにあまり時間がなかったので、ほとんど一気飲みに近い勢いで飲んでしまった。
その後会場に入り自分の席を探したがなかなか見つからない。仕方がないので出入り口近くにいた案内係の女性に連れて行ってもらった。

そうこうするうちにコンサートが始まったが、2階席からはステージ上のバンドメンバーの様子は小さくてよく見えなかったが、ステージの左右の大型スクリーンで、カメラの映像が映し出されるようになっていて、演奏している時の表情もよく見えるようになっていた。この映像ってそのうちDVDになって発売されるのかな?
今回のツアーは「Beyond Standardジャパンツアー」と銘打っているだけあって、曲目はアルバム『Beyond Standard』からの曲が中心だったが、今回も時には繊細に、時には激しくダイナミックな、彼女のスーパーテクニックのピアノを堪能できた。バンドメンバーとの息もバッチリで流石という感じだ。

途中10分位休憩があったので (ジャズのコンサートでは大体そうだが) 、その間にトイレに行って、またビールを1杯。でも時間があまりないので、これまたほとんど一気飲みに近かった (いつものことだが・・・) 。

後半もいかにも彼女らしいピアノが炸裂して、" Hiromi " ワールド満開だった。アンコールでの挨拶でも言っていたけど、本当に世界中を演奏して回って、この後の大晦日にもボストンでコンサートをやるらしいが、やっぱり日本は最高だと。これだけ多くのファンに支えられていることに感極まったのか、彼女は泣いていた。そしてアンコール1曲目のピアノソロ " Place To Be " を演奏している時も (僕も思わずもらい泣きしそうになりました。歳をとるとともにだんだん涙もろくなってきたのです) 。彼女のピアノソロを生で聴いたのは初めてだが、いつもとは違う雰囲気で、これはこれでいいと思った。


パンフレット
2曲のアンコールが終って、会場はスタンディング・オベイションで拍手が鳴り止まない状態だった。それでも今日のコンサート終了のアナウンスが流れて、みんなが帰ろうとしていた時、突然またアンコールが始まった。僕も危うく帰るところだった。席に戻るのも面倒なので、通路の手すりのところで立って聴くことにした (帰ろうとしていた多くの人がそんな状態だった) 。2回目のアンコールはおなじみの " Return of Kung-Fu World Champion " で、会場は総立ちで大盛り上がりだった。

コンサートが終った後、ロビーで何か買って帰ることにしたが、僕はCDもDVDも全部持っているので、パンフレットを買うことにした。が、すでに長蛇の列が出来ていて、順番が来るまで20~30分位かかった。

僕は彼女のコンサートは福岡で2回行ったが、東京では初めてだった。今回もとっても満足のいくコンサートだった。やっぱり彼女は最高!今の若手ピアニストの中では群を抜いている。また行きたいけど、次に日本でやるコンサートはいつになるのかな?

Date: 2008/07/26 20080726
Artist: 吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ
Title: Live at Billboard Live Fukuoka, Tenjin, Fukuoka



リーフレット
会社の後輩に誘われてビルボードライブ福岡に行ってきた。今回は吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズというバンドで、僕は全然知らないバンドだった。会社の後輩君は「オッサン・バンドですよ」と言っていたが、一体どんなバンドだろうという感じだった (なんでも、今年で結成29周年を迎えるバンドらしく、最近では FUJI ROCK FESTIVAL にも出演しているらしい) 。

このバンドはいわゆるビッグ・バンドのようだが、ライブが始まると、初めから結構盛り上がっている。吾妻光良のギターもなかなかのもので、歌詞が結構ユーモラスだ。最初から最後まで盛り上がりっぱなしで、しかもアンコールを2回もやった。僕はこのようなライブは初めてだが、結構楽しかった。何だか気に入ってしまった。今度アルバムも買ってみようかな。

Date: 2008/06/14 20080614
Artist: 山中千尋
Title: Live 2008 Summer at Harajuku Quest Hall, Harajuku, Tokyo


3月のビルボードライブ福岡でのライブに続き、またもや山中千尋のライブに行ってきた。今回の場所は東京・原宿にあるクエストホールだ。クエストホールに行くのは初めてだが、そもそも原宿に行くのは学生の頃以来なので、本当に久しぶりだ。


リーフレット
今回は珍しくベースとドラムも日本人で、日本人だけのトリオだ。彼女の場合、固定メンバーはいないようで、ベースとドラムはツアーの度にメンバーが入れ替わっている。

オープニングは彼女がメジャー・デビューして最初の作品『Outside By The Swing』から、アルバムタイトルと同じタイトルの " Outside By The Swing " 、それから Antonio Carlos Jobim の曲 " Girl From Ipanema " 。

僕が彼女の作品で最初に買ったのが大阪でのライブを収録したDVD『Leaning Forward』だった。新宿のヴァージンメガストア (何年か前に閉店してしまったが) の店内のモニターでこのDVDの映像が流れていたのを見て、思わず買ってしまったのだ。このDVDのオープニングで演奏していたのが " Girl From Ipanema " だった。でも、この曲を生で聴くのは初めてだ。『Leaning Forward』の演奏では、今のような椅子からズリ落ちそうになるほどの激しい動きはなく、愛くるしい笑顔をふりまいて、まだ初々しさ (?) が残る演奏だった (笑) 。この印象が強いためか、今でも山中千尋というとこの時の映像や音が脳裏に浮かんでしまう。
その他では彼女のコンサートではもうお馴染みにの曲と言っていい " Living without Friday " や " What A Difference A Day Made " などだ。アンコールは例によって彼女の出身地・群馬の民謡をモチーフにした " Yagibushi " だが、今回は新しいアレンジの新バージョンだった。彼女の " Yagibushi " は元は民謡とは思えないほどノリのいい曲に仕上がっている。

彼女は曲と曲の間で喋るMCがあまり得意ではないと以前何かで言っていた記憶があるが、なかなかどうして、面白いことを言って会場を沸かせていた。それから途中、何の曲だったか思い出せないけど、シンセサイザー使おうとして、音を選択するスイッチを操作していて、しきりに「音が出てこない」と機械に弱い (?) 一面をのぞかせていた。

僕は彼女のコンサートはこれで4回目で、今年だけでも2回目だ。彼女のいいところは、繊細さと力強さを兼ね備えたところだと思う。なにはともあれ、今回もなかなかいい一時を過ごすことができた。最後に、コンサート会場で彼女のCDを買った人を対象にサイン会が催されたが、僕は彼女のCDは全部持っているので、サイン会には参加することはできなかった (持っているCDをまた買ってもしょうがないので) 。

Date: 2008/03/09 20080309
Artist: 山中千尋
Title: Live at Billboard Live Fukuoka, Tenjin, Fukuoka


土曜日に山中千尋のライブに行ってきた。
僕は東京では2回ライブに行ったが、福岡では初めてだ。場所は去年ブルーノート跡地に新しくできたビルボードライブ福岡だが、ここに行くのも初めてだ。先週の土曜日に山中千尋の新作CDを買ったときに、割引チケットが付いていたので、7000円のチケットが5000円とかなりお得だ。


予約したのが前日だったので、受付をするために16時25分までに行かなければならないが、少し早目に着いた。整理券の番号が43番だったので受付まで少し待たされた。ようやく順番が回ってきて店内に案内された。自由席なので空いている席をさがしたが、どうせ一人なのでカウンター席にした。ここは少し高い位置になるので、ステージがよく見える。

オープニングは彼女が澤野工房からCDを出していたころのオリジナル曲 " Living Without Friday " だ。この曲はアップテンポのノリのいい曲で、僕は結構気に入っている。彼女の代表作のひとつだ。それにしても、コンサートに行くたびに、彼女のピアノはだんだんアグレッシブになっていっているように気がする。動きも過激に (?) なっているし・・・。激しく体を動かしているのでどうも椅子が滑るようで、演奏中に何回も椅子からズリ落ちそうになっている。たまらず、途中で店のスタッフに椅子に敷く物を要求していた。

今回はバックのベースとドラムは、東京の草月ホールでのコンサートとは打って変わって、二人とも若い (そう見えたが・・・) 男性だった (草月ホールのときは全員女性のトリオだった) 。しかも、今回のベーシストはウッドベースだけでなく、エレクトリックベースも使っていた。山中千尋のトリオでエレクトリックベースを使うのは珍しい (少なくとも僕は見たことがない) 。また、彼女自身もピアノだけでなくキーボード (ローランドのシンセサイザーか?) も使っていた。さらに " What A Difference A Day Made " (だったかな?) ではピアノの鍵盤の付け根にエフェクターのようなものを付けてシンセサイザーのような音にして演奏していたが、あれは何という機械だ?

今回のステージは1stと2ndの2セットあり、僕は1st setの方に行ったが、いつものコンサートよりは時間が短めで、あっという間に終わりの時間が来てしまった。
アンコールはこれも彼女のコンサートでおなじみの曲といった感がある " Ballad For Their Footsteps / Three Views Of A Secret " と " Yagibushi " だ。" Ballad For Their Footsteps " は、かまやつひろしの曲だが、この曲は昔懐かしいアニメ『はじめ人間ギャートルズ』のエンディングに使われていた曲で、彼女の手によって JAZZ 風にアレンジされている。" Three Views Of A Secret " は言わずと知れた Jaco Pastorius (Weather Reportの3代目ベーシストで今や伝説と化している) の手による曲だ。最後の " Yagibushi " は彼女の出身地である群馬県の民謡を JAZZ 風にアレンジしたものだが、テーマの部分以外を聴いただけでは、これが元は民謡だとは気がつかないほどだ。

ともあれ、今回も満足のいくステージだった。次はだれのコンサートに行こうかな。

Date: 2008/02/03 20080203
Artist: 矢野沙織
Title: Live at Gate's7, Nakasu, Fukuoka


今日は会社の新人君と矢野沙織のコンサートに行ってきた。
彼女のコンサートにはまだ行ったことがなかったので、楽しみにしていたのだ。場所は福岡・中洲の玉屋跡地に去年できた Gate's というビルの7階にある Gate's7 というライブハウスだ。ここは去年の寺井尚子のコンサートに行って以来2回目だ。

新人君との待ち合わせの時間までは、天神で買い物をしたり辺りをブラついたりして過ごした。そうこうしているうちに待ち合わせの時間になったので、西鉄福岡 (天神) 駅北口の階段を降りたところにあるステージ広場へ。程なくして新人君から電話があり、少し遅れるという。
やっとのことで新人君が現れて、歩いて中洲にある Gate's7 へ。
とりあえず窓口でチケットを買って整理券をもらい、順番が来るのを待つ (今回は前売り券は買っていなかったのだ) 。時間がきて中に案内されたが、客席はテーブルと椅子が配置されていて、今回は食事をしながら演奏を聴くというスタイルだ。ステージに近い席はすでに埋まっていたので、少し後ろの端の方のテーブルにつく。ここはライブハウスでそんなに大きくはないので、ここからでもステージは十分良く見える。演奏が始まる前に、とりあえずビールとつまみを注文した。新人君は柳川駅までは車で来たようで、ウーロン茶を頼んでいた。

やっとのことで矢野沙織とバンドメンバーがステージに現れた。彼女の姿を見て僕は目が点になった。僕の中の彼女のイメージは黒いロングヘアーだが (アジエンスのCMの影響か?) 、今日の彼女は髪はショートにし、茶髪を通り越して金髪に染めていた。服の色もピンクで、なんだかコギャルを彷彿させるスタイルなのだ。考えてみれば、彼女はまだ弱冠二十歳なのだから、こういうスタイルもありかな?
彼女はわずか16歳でアメリカに渡って、現地のミュージシャン達に交じって活動しているわけだから、やはりすごいというしかない。

今日のバックのバンドメンバーは全員日本人のようだ。でもベースがいないなぁ、と思ってよく見ると、オルガン奏者が足元の鍵盤でベースも弾いていた。そういえば、Led Zeppelin のベーシスト、ジョン・ポール・ジョーンズも、キーボードを弾く時は、足もとの鍵盤でベースを弾いていたのを思い出した。曲目はスタンダードあり、オリジナル曲ありで、彼女のライブは初めてだったがなかなかよかった。新人君はさすがにレベルが高いとしきりに感心していた。

Date: 2007/06/23 20070623
Artist: 山中千尋
Title: Live at Sogetsu Hall, Akasaka, Tokyo ~ Tour 2007 Summer ~


今日は待ちに待った山中千尋のコンサートだ。だが、福岡ではやらないので、わざわざ東京まで行くことにしたのだ。
羽田空港に着いてターミナルビルのレストランで昼食をとったあと、直接青山まで行こうかとも思ったが、荷物もあることだし、ひとまず新宿へ向かう (夜は自宅のある相模原に行くので、どっちみち新宿に行くことになる) 。新宿西口地下のコインロッカーに荷物を入れて、地下鉄大江戸線で青山へ。

草月ホールに着いたら、入り口にはすでにかなりの人が並んでいた。今回の会場はオーチャード・ホールなどに比べれば小さめだが、こういう雰囲気のホールもなかなかいい。しかし、ラウンジのようなところはなく、ジュースやお茶の自動販売機があるだけで、始まる前や休憩時間にビールを一杯というわけにはいかないのが残念だ。

今回のコンサートでは、ベースとドラムはいつもの外国人のオジサンたちではなく (山中千尋といえば、こういうイメージが僕にはある) 、Jennifer Leitham (Bass) 、Allison Miller (Drums) という白人女性の二人で、女性トリオ編成での演奏だ。女性のベーシスト (しかもでかいウッドベース) とドラマーは珍しいが (僕の個人的感想です) 、どちらも確かなテクニックをもったミュージシャンだけあって、演奏はすばらしかった。今日は回りに結構カメラがあるなと思っていたら、今日のコンサートの様子はあとでDVDになって発売されるそうだ。買わなくちゃ!(*)


* DVD (Live In Tokyo - Tour 2007 Summer) は買いました。これを観ていると、このときのライブの 情景がありありと脳裏に浮かんできます。

Date: 2007/04/15 20070415
Artist: 寺井尚子
Title: Live at Gate's7, Nakasu, Fukuoka


今日は待ちに待ったジャズ・バイオリニスト・寺井尚子のコンサートに行ってきた。最近なかなかコンサートに行く機会がないので、ほぼ1年ぶりということになる。場所は、福岡・中洲の玉屋跡地に最近できた Gate's という商業施設の7階にある Gate's7 というライブハウスだ。

Gate's7 はライブハウスなので、普通のコンサートホールと違ってこじんまりしていて、ステージと客席が一体感になっているような感じだ。席は全席自由席だったが、何とか前から5番目くらいの席が確保できた。チケットはドリンク付なので、とりあえず椅子に荷物をおいてビールをたのんだ。

この日のコンサートは3月に発売されたアルバムからの曲が中心で、オリジナル曲のほか、スタンダードナンバーなどもあり、なかなかよかった。彼女はさすがに海外の有名アーティストと数々共演している (リー・リトナーと共演したライブはCDになっている) 人気 No.1 のジャズ・バイオリニストだけあって、演奏もさすがというものがあった。とても満足できる内容だった。