東京都心散策(12)
- 上野公園の桜 (2012) / 東京国立博物館 / 上野公園周辺 / 東京駅 -

Walking in Tokyo No.12  -2012.04.07-

- Cherry Blossoms in the Ueno Park / Tokyo National Museum / Around the Ueno Park / Tokyo Station -

Part 1:今年の桜 (2012) - 上野公園にて

関東もやっと桜が開花してちょうど見ごろだったので、桜の写真を撮りに行ってきた。
今年はどこに撮りに行こうか考えたが、ちょうど東京国立博物館でボストン美術館所蔵の日本美術の至宝という特別展が開催されていて、これも観たかったので、今年は上野公園に出かけることにした (でもめちゃくちゃ人多そうだなぁ・・・) 。

JR上野駅について公園口の改札口に行ったら案の定大変な人出で、改札の出口には何列も列ができていた。まずは上野公園で桜の写真を撮ろうと思って国立西洋美術館と上野動物園の間に行ってみたが、桜並木の両側は宴会をやっている人たちでいっぱい、その間も多くの人で埋め尽くされて身動きもできないほどだ。とりあえず小さなスペースを見つけて写真を撮った。










ここで何枚か写真を撮った後は、奥の方に移動しようにも大変な人出なので、国立博物館の方に行くことにした。途中、国立科学博物館の脇にも桜の木を見つけた。ここでも写真を撮っている人がちらほらいたが、さすがにここまで来ると桜並木の喧騒がうそのようだ。









その後は国立博物館へ。


Part 2:ボストン美術館所蔵 日本美術の至宝 at 東京国立博物館

この日のもう一つの目的はボストン美術館所蔵の日本美術の至宝という特別展を観ることだ。チケットを買って中に入ると、ここにもあちこちに桜の木があるので、会場の平成館まで行く道すがら写真を撮った。


国立博物館本館

本館近くの桜


表慶館 (休館中のようです)

表慶館

表慶館入口の両脇には一対のライオンのブロンズ像が睨みをきかせています (?) 。


ライオンのブロンズ像 (左側)

ライオンのブロンズ像 (右側)


表慶館横の桜 (1)

表慶館横の桜 (2)


平成館

東京スカイツリー


特別展「ボストン美術館所蔵
日本美術の至宝」のポスター

平成館の中に入っていよいよ本日のメイン・イベント、特別展「ボストン美術館所蔵 日本美術の至宝」だ。特別展は2階の展示室で開催されていたので、中に入ってそのまま2階へ。


リーフレットの表紙

リーフレットの内側

アメリカのボストン美術館は「東洋美術の殿堂」といわれていて、仏画、絵巻物、浮世絵、刀剣などの日本美術の作品を多数所蔵していて、海外にある日本美術のコレクションとしては世界随一の規模と質の高さを誇っているそうだ。明治時代から100年以上にわたるこれらの美術品の収集には、当時、東京帝国大学の政治学の教授であったアーネスト・フェノロサと彼の助手であった岡倉天心の尽力によるところが大きいという。

今回の特別展ではボストン美術館の膨大なコレクションの中から厳選された約90点が展示されている。それらの中には、奈良時代から平安時代の仏画、鎌倉時代の弥勒菩薩立像、海を渡った二代絵巻とされる「吉備大臣入唐絵巻」(平安時代) と「平治物語絵巻」(鎌倉時代) 、室町時代の山水画、長谷川等伯や狩野永納、尾形光琳ら江戸時代の代表的な絵師により図屏風、江戸時代の奇才・曽我蕭白の作品群、それから刀剣やきらびやかな唐織などの伝統工芸品など、“幻の国宝” とも呼べるような作品が一堂に会し、まさに目を奪われる。

特別展を観た後は博物館敷地内を少し散策してみた。


黒田家の江戸屋敷鬼瓦

黒門

黒田家の江戸屋敷鬼瓦は、筑前福岡藩主・黒田家の江戸屋敷の建物の棟飾りとして使われていた鬼瓦だそうです。
黒門は、因州鳥取藩池田家の江戸屋敷の正門で、丸の内大名小路 (現在の丸の内三丁目) にあったものを移築したもので、東大の「赤門」に対してこちらは「黒門」といわれています。

この後は上野公園周辺を散策することにした。


Part 3:国立博物館で特別展を観た後は、周辺を散策

東京国立博物館で特別展「ボストン美術館所蔵 日本美術の至宝」を観た後、博物館の周りや近くにある奏楽堂、東京芸術大学周辺を散策しながら辺りをぐるっと回っていった。


国立博物館の黒門と桜 (1)

国立博物館の黒門と桜 (2)


旧東京音楽学校 奏楽堂

オブジェ風案内板?


東京芸術大学の門と桜

途中、森鷗外居住跡に建っているホテル (水月ホテル鷗外荘) の前を通りかかった。森鷗外は上野公園の側に住んでいたとは知らなかった。


水月ホテル鷗外荘の入口

森鷗外居住跡の看板

そこから辺りをぐるぐる歩いて行って、また上野公園まで戻ってきたので、今度は公園敷地内にある五條天神社に行ってみることにした。







この後は東京駅方面に行ってみることにした。


Part 4:東京駅の新しいドーム屋根が姿を現した

上野公園で桜を見てから国立博物館で特別展「ボストン美術館所蔵 日本美術の至宝」を観た後、帰りに東京駅に行って復元工事中の丸の内駅舎を見てきた。

明治の代表的な建築家・辰野金吾の設計による東京駅丸の内側の駅舎は、第一次世界大戦開戦の年の1914年に完成し、その当時は3階建てのレンガ造りの重厚な建物で、南北にドーム式の屋根がついたものだったが (って、僕も昔の写真でしか見たことがないけど) 、太平洋戦争の末期の1945年5月の米軍による東京大空襲によって屋根と3階部分が破壊され、戦後修復工事によって2階建でドーム屋根の部分が台形の屋根になった建物となっていた。それから60年近くが過ぎた現在、竣工当時の姿への復元工事が行われている。最近その外壁の部分がほぼ完成して姿を現したという記事を何かで読んだので写真に撮ろうと思ったのだ。


駅舎の北側部分

中央部分


南側部分

ドーム屋根


南側ドームの先

まだあちこちに工事用の足場やシートが残っているが、復元されたドーム屋根の駅舎はこれまでの駅舎とは雰囲気が全然違う。

ところで、最近の大都市の中心駅の駅舎は超高層ビルばやりで、近代的なきれいな駅ビルになっているところが多いと聞くが (これはこれでいいとは思うけど) 、歴史を感じさせない分、どこも同じような雰囲気になって何だか味気ない感じがする。その点、竣工当時の姿に復元される東京駅丸の内駅舎は、文化的価値も大きいと思う。


おまけ。
東京駅前にある東京中央郵便局も建て替え工事が行われて、超高層ビルに生まれ変わっていた。



1階から5階部分の外壁が建て替え前の建物の面影を残しているけど、なんか取ってつけたような感じだなぁ・・・。