東京都心散策(18)
 - アンドレア・グルスキー展 at 国立新美術館 / 六本木ヒルズ -

Walking in Tokyo No.18  -2013.08.03-

- The Exhibition of Andreas Gursky at the National Art Center, Tokyo / Roppongi Hills -

Part 1:アンドレア・グルスキー展

久しぶりに六本木に行ってきた。
新宿から大江戸線に乗って六本木駅へ。そこから東京ミッドタウンまで行って、ミッドタウン内の美術館に行くか、近くにある国立新美術館に行くかちょっと迷ったけど、結局国立新美術館に行くことにした。ここにはたしか去年の夏に行ったので、ちょうど1年振りだ。といっても今美術館で何が開催されているか調べていなかったので、とりあえずチケットを買って中に入った。

今開催されている特別展は 「アンドレアス・グルスキー展」 というドイツの写真家の個展で、日本初の個展らしい。僕はアンドレアス・グルスキーはぜんぜん知らなかったのだが、ドイツの現代写真を代表する写真家で、独特の視覚世界を構築して国際的な注目を集めてきた人だそうだ。


リーフレット(表)
カミオカンデの内部の写真

リーフレット(裏)

チケットやリーフレットを飾っている写真は、どこかで見たことがあると思っていたら、岐阜県神岡鉱山跡地にある東大宇宙線研のニュートリノ観測装置「カミオカンデ」の内部の写真ではないか (カミオカンデ自体は現在は役目を終え、現在はより大型の「スーパーカミオカンデ」が稼働している) 。タンクの途中まで水を入れた状態で舟を浮かべて、壁面にずらりと並んだ大型の光電子増倍管を撮った写真だが、東大もよくこんな写真を撮らせてたもんだなぁ。

展示してある写真についていくつか感想を書いてみると (残念ながら写真は掲載できませんが・・・) 、

まずは、「バンコク」 というタイトルの写真で、同じタイトルの写真が何点も展示してあった。これはタイのチャオプラヤー川を撮った写真のようだが、画面いっぱいに広がった夜の川面の中央に一条の光が揺らいでいて、何か幻想的な感じがするのだが、よく見ると川面のところどころにゴミが浮かんでいて、一見きれいに見えるけど「現実はこんなもんだよ」ということを教えてくれる写真だ。

つぎに、シカゴと東京の証券取引所を写した写真では、シカゴの方はとても活気があふれている半面、床には紙屑が散乱しているのに対して、東京の方は整然としていて床にも紙くずはほとんど落ちていない。アメリカ人と日本人の気質がよく表れていると思う。

「ピョンヤン」 は北朝鮮お馴染みのマスゲームを写した写真で、北朝鮮の全体主義を表わしたマスゲームでポーズを取る少女たちも、よく見ると微妙に表情も違い、中には横を見ている子もいたりして、没個性と思われているけど一人ひとりの個性が表れているのもおもしろい。

「99セント」 はアメリカのディスカウント・ストアの店内を写した写真だが、だだっ広い店内に99セントの商品で埋め尽くされた様は圧巻だ。日本でいう100円ショップみたいなものだが、その規模の大きさにただ唖然とするばかりだ (さすがはアメリカだ) 。

「南極」 は画面いっぱいに南極大陸が写っている。これは衛星写真だけど、NASAやESA (欧州宇宙機関) あたりから入手した写真を加工しなのかなぁ?大陸の縁の棚氷が割れて海に流れ出して、氷山になっているものちゃんと写っている。

てな感じで、なかなかおもしろい写真展だった。


Part 2:六本木ヒルズ

この後はどこに行こうかと思ったが、もう夕方であまり時間がないので、近くにある六本木ヒルズにちょっとだけ行ってみることにした。六本木ヒルズのビルはここ国立新美術館や東京ミッドタウンから眺めただけで、まだ行ったことがなかったのだ。といっても、あまり時間がなかったので、森タワービルの前の広場とその奥の辺りをブラブラしただけだけど。


森タワー

森タワー前の広場


森タワー前広場の花壇

クモみたいなこのオブジェは一体何だろう?

屋根のある別の広場ではライブのようなイベントが行われていた。
この日はクラブの DJ みたいなことをやりながらサックスを吹いていた。なんだか忙しそう・・・。




屋根からぶら下がったブランコに乗った女の子の人形

おわり。