最近買った音楽CDやDVDについてのページです。ブログやPCに保存してある日記に書いていたもを集めて、 一部加筆・修正して一覧にしてあります。このページで紹介しているCDは2009年に買ったCDです。
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ノラ・ジョーンズの新作。ちょっと前に彼女の新作がでるという情報を入手していたので、
これも買おうと思っていたのだ。
彼女の作品は1作目、2作目の頃のジャズとカントリー・ミュージックをベースにした作風から、
だんだん変化してきていて、今回はロック調の曲も多くなっているようだ。これは彼女が
これまで活動を共にしてきた「ハンサム・バンド」とは別れて、違うミュージシャン達と
やっていることもあるのだろう。以前はピアノを弾きながら歌っていたが、クレジットを見ると、
ピアノよりギターを弾くことが多くなってきているようだ。曲自体も彼女自身が作った作品が
多くなってきて、シンガーからシンガー・ソングライターへと彼女の進化がうかがえると思う。
変化してきているとはいっても、カントリー・ミュージックが彼女の音楽のルーツであることには
変わりなく、それは作品の随所に表れていると思う。それに彼女の最大の魅力である癒し系の
「スモーキー・ヴォイス」は健在だ。
彼女は一応ジャズ系のシンガーということになっているが (CDもジャズコーナーに置いてある) 、
一般的にイメージされるジャズシンガーとは作風は大分異なっていて、ジャンルを特定するのは
難しいと思う。
アルトサックス奏者、小林香織の新作。12/16発売という情報を入手していたので、
早速買ったのだ。
今回は初のニュー・ミュージック、J-POPの名曲をカバーしたアルバムで、曲名をみると
懐かしい曲でいっぱいで、それらを彼女がサックスで歌っているという内容だ。
それに今回はアルトサックスだけでなく、テナーサックスも吹いている
(今回はフルートは吹いていないけど) 。
全体を通して聴いてみたところ、これまでの彼女の作品の内容と比べて、「あれっ?」という
感じがして、彼女のファンとしてはもう少しサックスのアドリブが入っているのを期待したが、
ちょっと期待外れのような感じがした(これはこれでいいのかも知れないが・・・)。
みんながよく知っている曲を彼女のカラフルな音色のサックスで表現したのかも
しれないが残念だ。曲の原型を大切にするのもいいが、もう少し彼女なりに手を加えても
よかったのでは?と思ってしまう。
今回の作品はカバー・アルバムなので、彼女が作曲したのは10曲目の " Hello My LUV " のみだ。
これはさすがにオリジナル曲だけに、彼女らしいカッコいいサックスが聴ける。
でも、彼女のこれまでのオリジナル作品と聴き比べてみて、今回の作品は全体的に彼女の
サックスがなんだか精彩を欠いているように感じるのはどうしてだろう?
う~ん、やっぱりJ-POPとサックスは合わないのかなぁ?
彼女の才能を買っている僕としては、次回作に期待したいと思う
(これまでの作品が良かっただけに、尚更そう思ってしまう) 。
ところで、アルバムタイトルにもある " LUV " ってどういう意味だろうと思って辞書で調べたら、
" luv " は " love " の口語だった。
" Love Sax " という意味ね。
新宿のタワレコのジャズコーナーでCDを選んだあと、隣のクラシックコーナーを覗いてみたら、
クラシカルクロスオーバー系のCDが置いてある辺りで、たまたま見つけたのだ。
試聴してみて悪くはないと思ったものの、買うかどうかちょっと迷ってしまったが、
結局買うことにした。
Saint Voxというのは全然知らなかったが、なんでもドイツのプロデューサー・GEO (って、一体誰だ?) と
「癒しの歌声」をもつヴォーカリスト・JADE (ジェイド、この人も知りませんでした) が、
今もっとも注目されているヴァイオリニスト・宮本笑里と国境を越えて結成したユニットらしい。
内容は映画「戦場のメリークリスマス」や「となりのトトロ」やTV番組、CMなどで使われた日本のヒット曲を
モチーフにしたもので、ポップとクラシックをベースにもつ二人が新しいジャンルを世に問うている
というふれこみだ。JADEのエモーショナルなヴォーカルと宮本笑里の上品なヴァイオリンを
融合しようとしているようだ。しかし、全体的にJADEのヴォーカルが前面に出ていて、宮本笑里の
ヴァイオリンは控えめで存在感が薄いような感じがする。曲自体もビートのきいたポップ主体で、
クラシックの要素はほとんど感じられない (と思う) 。
知らない人が聴いたら、これはJADEのソロ・アルバムで、バックで宮本笑里がヴァイオリンを弾いている
という印象を受けるのではないかと思ったが、気のせいかな?
英国の女性4人によるElectric String Quartetということらしいが、また「BONDもどき」のグループが
出現したと思って試聴してみたら結構よかったので、思わず買ってしまった。
彼女たちに関する情報をまったく持っていないので詳細はよく分からないのだが、ネットで調べたら、
英国のBritain's got talentというオーディション番組の2008年シリーズのファイナリストの
一組だそうで、メンバーは以下の4人だ。
Izzy (Violin)、Victoria (Violin)、Chantal (Viola)、Tasya (Cello)
全部で11曲が収録されているが、特に2曲目の " Pallaido " と3曲目の " Kashmir " はBONDの2作目
" Shine " にも収録されていて、思わず聴き比べてしまった (" Pallaido " はBONDのShineでは
" Allegretto " というタイトルで収録されている。" Kashmir " は言うまでもなくLed Zeppelinの有名な曲) 。
Escalaの方がより重低音を重視したハードロック的なサウンドになっている。全体を聴いてみて、
このアルバムの印象はクラシックにハードロックを融合させたような感じだ。
BONDもクラシックがベースなのだが、さらにロックやポップ、クラブ&ダンス・ミュージックや
民族音楽的な要素も盛り込んでいて、サウンドの幅がより広いように思う。BONDの成功が大きかっただけに、
この手のストリング・カルテットはどうしても二番煎じの印象をぬぐいきれないものがあるが、
BONDとは音楽の方向性が異なるようで、内容的には悪くはないと思う。
フランス人熟年トリオ、セルジュ・デラート・トリオの作品。
僕は彼らのCDを1枚だけ持っているのだが、他の作品も買おうと思って、
澤野工房からリリースされている作品の中から、これを買うことにした。
収録されている曲はスタンダードとオリジナルを織り交ぜた構成になっていて、
" French Cookin' " というアルバムタイトルから連想されるように、
軽快なリズムの小気味よいナンバーからじっくり聴かせるナンバーまで、
うまく料理している感じだ。実に気持ち良く聴ける作品だと思う。
これも澤野工房からリリースされているピアノ・トリオの作品。
ティチィアン・ヨースト・トリオというのは Tizian Jost (p)、Thomas Stabenow (b)、
Klaus Weiss (ds) の3人のドイツ人によるトリオだが、僕は以前彼らのCDを1枚だけ買ったことがある。
そのCDは結構ノリのいい曲も多い、ドライブにもうってつけの印象があった。
今回買った作品は、ボサノヴァ史上最高のメロディメーカーといわれる
アントニオ・カルロス・ジョビンの作品をピアノトリオで制作されたものだそうで、
ミディアムテンポのとても心地よいリズムの楽曲から、ゆったりしたテンポの楽曲まで、
美しい旋律のピアノを楽しめる作品だと思う。
The Crane & Fabian Project というのは全然知らないバンドだが、山野楽器の店内を
見て回っていて目に止まったので、試聴してみたら結構よかったので買うことにした。
このプロジェクトは、ドラマーのランス・クレイン (Lance Crane) とベーシストの
クリスチャン・ファビアン (Christian Fabian) が主催するプロジェクトだそうだが、
僕はこの二人は全然知らななかった。レコーディングに参加しているゲストプレイヤーも
全然知らない人たちばかりだ (解説には絢爛たるゲストプレイヤーと書いてあるので、
有名な人たちなのかな?) 。
アップテンポのフュージョンから、お洒落な雰囲気のバラード、ミディアムテンポの
ブルージーなナンバーと、なかなかいい内容で、それぞれのミュージシャンも
実力派ぞろいで聴き応えのあるアルバムだと思う。中でも「Nothing Lost, Just Forgotten」では、
フランク・ギャンバレ (Frank Gambale) とジェームス・ホーガン (James Hogan) という
二人のギタリストによるギターソロのバトルは圧巻だ。この作品は家で聴くのもいいが、
ドライブするときに聴くのにもちょうどいいCDだ。
(注)よくよく調べてみると、ギタリストのフランク・ギャンバレは、かつてチック・コリアの
エレクトリックバンドに参加したことで一躍有名になった人だそうだ。
僕は今まで全然知らなかった。失礼しやした。
今回の作品は「トリビュート・トゥ・ベニー・グッドマン」というサブタイトルがつているとおり、
往年のクラリネット奏者ベニー・グッドマンを題材にしたもので、いつものピアノとベースと
ドラムのトリオ編成ではなく、クラリネットやビブラフォン、ギターも加わった編成になっている。
ノリのいいアップテンポな曲からゆったりとしたメロウな曲まで、彼女のピアノソロだけでなく、
クラリネットやビブラフォン、ギターといった他の楽器のソロの応酬もあり、
いつものピアノトリオの時とはまた違った雰囲気に仕上がっていると思う。
また、アルバムのオープニングとエンディングはモノラルで録音されたピアノソロで、
昔のラジオから曲が流れているシーンを思い浮かべるような演出になっている。
新人ジャズピアニスト・片倉真由子のデビューアルバム。
“ジャズ界大注目の新人ついにデビュー”というキャッチフレーズが目に止まり、
試聴してみたら結構よかったので買うことにした。
彼女も上原ひろみや山中千尋と同じく、米国ボストンのバークリー音楽大学出身で、
その後ニューヨークの名門ジュリアード音楽院に入学して、
在学中に " Mary Lou Williams Women In Jazz Piano Competition " で
日本人として初めて優勝したという逸材だそうだ。卒業後、米国での偉業を
引っ提げて帰国し、日本各地で熱い視線をあびているらしい。
内容はピアノトリオによるオリジナルとスタンダードを織り交ぜた構成で、
スピード感あふれる演奏から、ゆったりとしてじっくり聴かせる演奏まで、
彼女のピアノを堪能できる。
このように若くて才能のある人を見つけると嬉しくなってしまう。今後が楽しみだな。
ご存じ日本を代表するジャズギタリスト・渡辺香津美の新作。
1971年に弱冠17歳でデビューし、天才ギタリスト出現と騒がれて以来40年近く、
日本のトップギタリストとして君臨してきた。最近ではエレクトリックではなく
アコースティックギターでジャズとクラシックの境界を乗り越えた活動に力を入れて
独自の世界を極めていたが、今回発売された新作は、自身の原点に立ち返る「ジャズ回帰」として、
ジャズファン待望のアルバムだ。
内容はまさにジャズからフュージョンまで、あらゆるスタイルで弾きまくっていて、
ジャズギタリストとしての本領発揮という感じだ。ジャズギターを存分に聴きたい人には
お薦めの1枚だと思う。
ロドリーゴ・サンチェス (Rodrigo Sanchez) とガブリエーラ・クインテーロ (Gabriela Quinero) の
男女二人によるギターデュオのアルバム。タワレコの店内を見て回っていたら試聴コーナーで
ライブ映像が流れていて、「おっ、こいつはすごい!」と、思わず買ってしまった。
もちろん、初回生産限定盤 (DVD付き) を。
調べてみると、名前からも想像がつくように、二人ともメキシコ出身で、元々はロックバンドで
エレキギターを弾いていたらしいのだが、その後、二人とは縁もゆかりもないアイルランドに突然移住して、
路上パフォーマンスから人気に火がついて現在に至っているらしい。
二人のアコースティックギターのみでの演奏なのだが、ロック、フラメンコ、ジャズなどの要素を
取り入れた内容になっていて、激しくも美しいその演奏力に心を奪われてしまった。
今回のアルバムは彼らのセカンドアルバムらしいのだが、彼らがかねてから敬愛してきた、
サンタナ、ジミ・ヘンドリックス、ピンク・フロイドなどの11人のアーティストに捧げたオマージュとして
作られたものだそうだ (アルバムタイトル " 11:11 " は「11人のアーティストのための11曲」という
意味だそうだ。僕は最初、「ん?11時11分?」と思ったが、そういう意味ではなかったんだね) 。
特典DVDの方は、ライブリハーサル (二人だけなので、部屋の中でソファーに座ってやっている) とライブ、
インタビューの他に、ギターを練習する人のための演奏解説まで収録されている。演奏解説を見ていたら、
僕も久しぶりに弾いてみたくなった。このアルバムはギターが好きな人にとっては、お薦めのアルバムだと思う。
" Beyond Standard " に続く待望の新作は、初のソロピアノ・アルバムとなる
" Place To Be " だ。もちろん、初回生産限定版 (DVD付) を買った。
彼女の作品はバンドでの演奏に聴きなれているため、ソロピアノだと一体どんな感じになるかと思っていたが、
なかなかどうして、彼女らしいピアノを存分に堪能できる内容になっている。
特典DVDの方は、去年の12月28日に東京国際フォーラムで行われた日本ツアー・ファイナルの
アンコール曲 " Place To Be " だ。僕はこの時客席にいたのだが、彼女は大歓声に感動して、
涙ぐみながら演奏していたのが、昨日のことのように思い出された。
他には、レコーディングの様子とインタビュー (もちろん英語で) といった内容になっている。
インタビューで彼女は、「これはソロ・ピアニストとしての20代の自分自身の音を録音したかった。
自分自身の成長をとらえるため各年代で1枚はソロピアノ・アルバムをリリースしたい。」と言っていたが、
これはまさに彼女の20代を締めくくるアルバムだ。
30代になった今、彼女の音楽は今後どのように進化していくのだろうか。それを見届けていきたいと思う。
日本のジャズ界の重鎮、渡辺貞夫の新作CD。
渡辺貞夫のCDを買うのは本当に久しぶりだ。何年ぶりだろう?
今回の新作は通算70作目の記念すべき作品だ。彼のサックスは、
軽快なリズムに乗った演奏が結構好きだったが、今回の作品でも彼らしい
(と個人的には思っていますが・・・) 軽快なサックスも健在だが、
メロウなナンバーでしっとりと聴かせてくれるサックスもいい。
日本人のサックス奏者は、最近では小林香織や矢野沙織のような、
若い女の子の演奏家の勢いがいいように思うが、渡辺貞夫のような円熟味を
増した演奏はやはり聴きごたえがあっていいです。
ジャズピアニスト・大西順子の新作CD。
僕は彼女の名前は知っていたが、実は作品を聴くのは初めてなのだ。
今回の作品は実に11年ぶりの新作だそうだ。アップテンポの躍動感あふれる曲から、
しっとりとじっくり聴かせる曲まで、オリジナルとスタンダードを織り交ぜた、
彼女のピアノを存分に堪能できる作品だ。個人的には、やはり躍動感あふれるピアノが特に印象に残った。
これを機に昔の作品も聴いてみたいと思った。
また、ボーナストラックとして、ブルーノート東京でのライブが収録されている。
これもライブならでは臨場感あふれる演奏だ。
ジャズピアニストでヴォーカリストのイリアーヌのライブCD。
6月には彼女の娘のアマンダ・ブレッカーの2作目のCDを買ったのだが、タワーレコードの店内を見て回っていたら、
彼女自身のCDが出ていたので買うことにした。
2002年のヨーロッパツアーの模様を収録したライブ盤だが (収録されているのはアムステルダムでのライブ) 、
このアルバムはジャズピアニストとしての彼女のライブCDで、インストゥルメンタルに徹していて彼女の
ヴォーカルはない。ピアノ、ベース (マーク・ジョンソン) 、ドラム (ジョーイ・バロン) のトリオ編成での
ライブだ(途中でソロピアノのメドレーもある)。
イリアーヌといえば、ボサノヴァ・シンガーとしてのイメージが強いようだが、ピアニストとしての
実力も高く評価されているようだ。この作品はピアニスト・イリアーヌを存分に堪能できる1枚だ。
彼女といい、娘のアマンダ・ブレッカーといい、最近母娘ともに気に入っているミュージシャンのうちの一人、
いや二人だ。
ラテンジャズ・バイオリニスト (って言えばいいのかな?) 、Sayakaのデビューアルバム。
タワーレコードの店内を見て回っていたら、赤い背景に派手な衣装でバイオリンを持つ彼女、
というとっても目立つアルバムジャケットのCDが目に止まり、気になって試聴してみたら結構よかったので
買うことにしたのだ。
調べてみると、彼女はキューバに留学し、かの地で演奏経験をもつバイオリニストで、このデビュー作も
ラテンジャズ、ボサノヴァ、サルサなどのラテン音楽をベースに、スペイン風のテイストを加えた内容になっていて、
キューバからスペイン、南米を巡る音楽の旅といった感じだ。2曲目にはチック・コリアの名曲 "Spain" も
収録されている。この曲はピアノで聴くのもいいが、バイオリンで聴くのもまたいい。
現役最高齢のジャズピアニスト・ハンク・ジョーンズによるトリオ、グレート・ジャズ・トリオのアルバム。
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ハンク・ジョーンズは今年で91歳で、これほどの歳になってもなお現役でピアノを弾いているというのは
(去年は東京ジャズフェスティバルにも出演していたようだ。僕は残念ながら日程の関係で行けなかった
けど・・・) 、なんとも恐れ入りましたという感じだ。まだまだ現役で弾いていってほしいと思う。
ハンク・ジョーンズは“ミスタースタンダード”という異名を持ち、レパートリーは実に1000曲を超えるという。
その優雅で洗練されたピアノタッチとハーモニーは多くの人に愛されてきた。そういえば、何年前だったか
忘れたけど、パナソニックのCMにも出演していて、「ヤルモンダ!」といってピアノを弾いていたのを思い出した。
彼がこの次に日本でライブをやってくれるのがいつになるのか分からないけど、今のうちに是非ともライブを
聴きに行っておきたいピアニストの一人だ。
デンマーク生まれのシンガー・アンナケイの新作。
去年、韓国人ギタリスト、ジャック・リーとのコラボレーションアルバムを買ったのだが、
今回は彼女自身の新作だ。新宿のタワレコで見つけて、思わず買ってしまった。
今回の作品は何とリー・リトナーのプロデュースによるもので (もちろんギターも弾いている) 、
ほとんどの曲は彼女自身が作曲したものだ。内容はジャズからポップ、R&Bなど彼女の音楽の
多様性を反映させたものになっていて、その曲作りの能力の高さをリー・リトナーは高く評価
しているようだ。僕も今回の新作は結構気に入っているのだ。
キーボード奏者ジョー・サヴィヌル、サックス奏者ウェイン・ショーターらによって結成され、
1970年代のフュージョンシーンを代表するバンド・ウェザーリポートの2枚組ライブ盤。
僕は彼らのCDは何枚か持っているが、彼らの代表作の一つであるこのアルバムは持っていなかったので、
今回買うことにした (前々から買おうとは思っていたのだが・・・) 。
このアルバムは、今は亡き (今となっては伝説と化している) ベーシスト、ジャコ・パストリアスが
在籍していた全盛期の時代のもので、ライブならでは臨場感あふれる演奏は聴きごたえがある。
なお、収録されている曲のうち、"8:30" と "Brown Street" ではジャコ・パストリアスはベースではなく
ドラムを披露している。
ジャズピアニスト・安井さちこの新作CD。
僕は彼女のことはよく知らなかったが、タワレコの店内を見て回っていてちょっと気になって試聴してみたら、
結構よかったので買うことにしたのだ。
冒頭の乗りのいいファンキーな雰囲気の曲からメロウな曲まで、なかなかいい内容の作品だと思う。
アルバム全体を聴いてみて、彼女の持ち味は躍動感あふれるダイナミックなピアノのように感じられた。
バックのベースとドラムとの息もぴったりだ。またお気に入りのピアニストが増えたという感じだ。
ジャズ界のサラブレッドシンガー・アマンダ・ブレッカーのセカンドアルバムが
発売されていたのを見つけたので、これは買っておかなければと思い、買うことにした。
今回のアルバムは“ブラジリアン・パッション”と題されているように、彼女の母親
(ブラジル出身のジャズピアニストでありヴォーカリストのイリアーヌ) のルーツである
ボサノヴァやサンバといったブラジル音楽に根ざしている曲を中心に構成されているが、
彼女の持つポップなセンスが随所に発揮されている内容になっている。
オリジナルを含む全13曲は、歌詞も英語だけでなく、ブラジルの楽曲ではポルトガル語で、
中にはフランス語で歌っている曲もあり、インターナショナルなブラジリアンジャズといったところだ。
このCDはタワレコのジャズコーナー入口に置いてあって、ライブ映像と“ポスト上原ひろみ”と
書いてあるコメントが気になって、どんな感じなのかなと思って試聴してみたら結構よかったので
買うことにしたのだ (ライブ映像も結構よかったが、残念ながら非売品らしい) 。
僕は彼女のことを初めて知ったが、上原ひろみや山中千尋と同じく、米国ボストンの名門音大
バークリー音楽大学 (Berklee College of Music) 出身らしい (彼女はまだ在学中?) 。
このCDも、どこのレーベルなのかわからないようなCDだが (もしかして自主製作盤?) 、
収録されている曲は1曲をのぞいてすべてオリジナルだ。彼女については何も情報を持っていないので
よくわからないのだが、数年後どこまで成長しているか楽しみなピアニストだ。
説明するまでもないが、カシオペアとともに日本のフュージョン界を代表するバンド
T-Square の新作。僕は T-Square が "The Square" と名乗っていた頃からのファンで、
以前は毎年のように彼らの新作が出たら買っていたが、ここ10年位はご無沙汰していた。
タワレコの店内を見て回っていたら目にとまったので、久しぶりに買ってみることにした。
今回の新作もロックからポップな内容の作品まで T-Square サウンド満載だ。
T-Square といえば、F-1グランプリのテーマ曲 " Truth " をすぐ思い浮かべるが、
" Truth " が発表されたころはドライブするときはいつも聴いていた思い出がある。
そういえば、その頃はF-1グランプリは放送される時間帯がほとんどが深夜だったにもかかわらず、
全レース欠かさず見ていたのを思い出した。
特典DVDは、テレビ東京の番組“みゅーじん”に出演した時の映像を、未放送分も交えて
再編集したものだ。僕はその番組を見ていなかったので得した気分だ。
アメリカを代表するフュージョンバンド・スパイロジャイラの新作。
新作が出ていたのには気がつかなかった。僕は彼らのCDを何枚も持っているが、
この日たまたま新作を見つけて思わず買ってしまった。
スパイロジャイラといえば、サックス奏者のジェイ・ベッケンスタインを中心に結成され、
もう随分長くフュージョン界に君臨しているバンドだけど、サウンドの方向性は昔から
変わっていないような気がする。今回の新作も、乗りのいいファンキーな曲からじっくり
聴かせるバラードやメロウな曲まで、スパイロサウンド満載だ。これもドライブするときに
聴くのにうってつけの1枚だ。
そういえば、このバンドにはビブラフォンを弾いている人がいたはずだが、いつの間にかいなくなっていた。
このアルバムを聴いていて、そのことに初めて気がついた。いつからいなくなったのだろう?
(注)デイブ・サミュエルズのことでした。彼が弾いていたのはマリンバ (木琴の一種) ではなく
ビブラフォン (鉄琴の一種) でした (^_^; 。 訂正します。
オランダの女性サックス奏者キャンディ・ダルファーの新作。2CD構成の初回限定版。
僕は彼女のことはよく知らなかったが、試聴してみて気に入ったので買うことにした。
調べてみると、とても有名なサックス奏者で、女性サックス奏者の草分け的な存在らしい。
彼女が世界の注目を浴びたのはマドンナのツアーにバックバンド・ミュージシャンとして参加したときで、
その後1989年のオランダ映画「Lily Was Here」(って、僕はこの映画は見たことがないので、
どんな映画かわかりませんが・・・) のサウンドトラックに参加し、彼女のサックスを
フィーチャーしたタイトル曲がヨーロッパのヒットチャートのNo.1を獲得して世界的な人気を得たそうだ。
今回発売された新作は、1枚目はタイトル通りファンクを中心とした内容で、2枚目はうって変わって
バラードを中心としたスムースジャズ、といった構成になっている。
ジャズベーシストのスタンリー・クラーク (チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーの
ベーシストを務めていた) のトリオに上原ひろみが参加したアルバム。
今回のは彼女自身のアルバムではなく、あくまでスタンリー・クラークのトリオに参加したものなので、
主役は彼女ではなく一ピアニストとしてクレジットされている。なお、ドラムはスタンリー・クラークと
同じくリターン・トゥ・フォーエバーのメンバーだったレニー・ホワイトだ。
“スタンリー・クラーク&レニー・ホワイト”と“上原ひろみ”という世代を超えた (2倍くらい年齢が違う!)
トリオだが、二人のジャズ界の大物の間に入って、若手の上原ひろみが彼らに引けを取ることなくしっかりとした
ピアノで彼らをフォローしているのはさすがだ。
スムースジャズギタリスト・チャック・ローブの新作CD。
チャック・ローブは僕の好きなギタリストの一人で、CDも何枚か持っている。その中では " In A Heartbeat " が
特に好きだ。今回の新作はいつもとは違ってキーボードレスで構成されている。1曲目からアップテンポの
小気味よいサウンドが展開され、それに続くメロウなナンバーと、チャック・ローブの世界がつづく。
彼のギターの持ち味は何と言ってもナチュラルなサウンドだ。今回のアルバムでもそのサウンドが存分に堪能できる。
ジャズシンガーにしてピアニスト、ジャズ界のスーパースター、ダイアナ・クラールの新作。
今回のCDは全体がボサノヴァ調になっていて、エレガントで極上の音楽という感じだ。
夜、リラックスして聴きたい音楽だ。特典DVDの方は、ブラジルのリオデジャネイロで収録した
インタビューとライブ映像という内容になっている。
日本を代表するジャズバイオリニスト・寺井尚子の新作アルバム。
一口にジャズバイオリニストといってもそのスタイルはスィングからフュージョンまでさまざまだが、
彼女のようなモダンジャズの演奏家は少ないそうだ。彼女のバイオリンはまるで歌っているかのように
メロディアスで、今回の作品もメロウなナンバーからアップテンポのナンバーまで、時にはエレガントに、
時には情熱的に歌うバイオリンは聴く者を惹きつける。
僕は彼女の CD は何枚か持っているが、その中でも今回の作品は心に残る作品の一つだと思う。
アルトサックス奏者・小林香織のベスト盤。完全初回限定盤 (フォトブック&DVD付き) 。
これまで発表された4作品の中から本人が選曲したベストナンバーに新曲をプラスしたものだ。
僕は最近はドライブするときはいつも彼女のCDを聴いているのだが、これさえあればCDを
わざわざ入れ替えなくても聴きたい曲が網羅されている。ドライブ必携の1枚だ。
特典DVDの方は、" Explore The Field " のビデオクリップ、ジャケット撮影とレコーディングの
ドキュメンタリーという内容だ。
フュージョン界を代表するギタリスト・ラリー・カールトンのベスト盤だが、しかも輸入盤のみで
日本盤の発売予定はないというコメントが書いてあったので思わず買ってしまった。
ベスト盤とはいっても全曲再レコーディングされたもので、単に昔のトラックを寄せ集めたものではなく、
実質的に新作と言ってもいいようなものだ。例えば、彼の代表的な曲である " Room 335 " (この曲は
まさにフュージョン・ギターの教科書のような曲で、僕も昔必死で練習した思い出深い曲なのだ) は、
オリジナル・バージョンはいかにも70年代のフュージョンという感じのサウンドだが
(その頃発表された曲なので当たり前だが。でも僕はこれはこれで結構好きなのだ) 、
今回再録音されたバージョンではより現代的なサウンドになっている。
もちろん、曲の全体的な雰囲気はそのままだが。
今は亡き名サックス奏者ジョン・コルトレーンの1963年にリリースされた作品。
収録されている4曲のうち2曲 " India " と " Impressions " は、1961年のニューヨークの
名門ジャズクラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ録音になっていて、
どちらも10数分にもわたって繰り広げられる演奏は圧巻だ。
一昨年末に亡くなったジャズピアノの巨匠オスカー・ピーターソンのアルバム。
オスカー・ピーターソンの名前は知っていたがCDを買うのは実は初めてなのだ。
僕自身は彼の作品についてはそれほど詳しいわけではないので、どれを買うか迷ったが、
試聴してみて1970年の作品の " Walking The Line " を買うことにした。
アップテンポのダイナミックな演奏からしっとりとした演奏まで、聴いていて心地よくなる内容だ。
久しぶりに買ったロックのCD。
2007年11月27日から12月1日にかけて、ロンドンの伝説的なジャズクラブ、ロニー・スコッツ・クラブで
行われたライブをCD化したもので、収録されている曲目は昔懐かしい曲から割と最近の (?) 曲にわたっていて、
ジェフ・ベックのギターを堪能できる1枚だ。
ジェフ・ベックといえば、かつてはエリック・クラプトン、ジミー・ペイジとともにロックギターの
3大ギタリストと言われた人だが、その中でも孤高のギタリストと言われるジェフ・ベックは、
ひときわ異才を放っていて、トリッキーなプレイには定評がある。
僕は高校の頃、BBA (Beck Bogart & Appice) 時代のライブ盤や、その後ソロになって発表された
ギター・インストゥルメンタル・アルバム (Wiredなど) をよく聴いていた。
彼はもう 60代の半ば位になるはずだが、写真を見る限り昔からその風貌は変わっていない。
歳をとってもこれほど見た目が変わらない人は珍しい。
ところで、ジェフ・ベックのバンドでベースを弾いているのは
Tal Wilkenfeld
というまだ二十歳くらいの女の子だが、僕は偶然にも彼女のCDを持っているのだ。
それにしても、年の差40歳以上というものすごいメンバー構成だ。
チック・コリアとジョン・マクラフリンのライブCD (2枚組) 。
1月もチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーの再結成ライブCDを買ったのだが、今回は、
あのジョン・マクラフリンとの共演ライブCDが発売されていたのを見つけて、思わず買ってしまった。
このCDは、ジャズピアノの巨匠チック・コリアとジャズロックギターの巨匠ジョン・マクラフリンを
中心にしたスーパーバンド、ファイブ・ピース・バンドの、2007年10月から11月にかけてヨーロッパで
行われたライブを収録したものだ。
内容はエレクトリック主体のジャズロックあるいはフュージョンで、チック・コリアと
ジョン・マクラフリンというスーパーテクニックをもった現代ジャズの二人の巨人が織りなすプレイは
さすがに聴き応えがある。この二人のほかのバンドメンバー、クリスチャン・マクブライド (b) 、
ヴィニー・カリウタ (ds) 、ケニー・ギャレット (sax) の演奏も光っている。
さらに2枚目に収録されている " In A Silent Way / It's About That Time " では、
なんとハービー・ハンコックがゲスト出演している。現代ジャズの巨匠三人が一堂に会したまさに
歴史的な演奏だ。
チック・コリアとともに現代のジャズピアノの巨匠として並び称されるキース・ジャレットのライブ盤で、
2001年の東京での来日公演の模様を収録してある。
キース・ジャレット (p) 、ゲイリー・ピーコック (b) 、ジャック・ディジョネット (ds) という
現代ピアノトリオの最高峰によって繰り広げられる演奏は、アップテンポな曲からしっとりとしたメロウな曲まで、
聴く者を引きこませる素晴らしいものがある。ピアノトリオ好きにはたまらない内容だ。
実に30余年振りに再結成された Return To Forever のワールドツアーのライブ盤。しかも2枚組。
ジャズピアニスト・チック・コリアが結成し、1970年代に活躍したフュージョンバンドが
この Return To Forever だが、その後のフュージョンブームの先駆けとなったバンドだ。
メンバーはチック・コリア (p, keys) 、スタンリー・クラーク (b) 、アル・ディ・メオラ (g) 、
レニー・ホワイト (ds) という黄金期のメンバーでの再結成なのだ。
まさに超絶テクニックの4人が繰り広げるライブ演奏が2枚にわたって収録されていて、
とにかく凄いというほかない。また、ボーナストラックとして、BBC放送の
”ライフタイム・アーカイヴ・アワード”での演奏も収録されている。
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