♬ 音楽CD&DVD ♪

■CD編 - 2011年

最近買った音楽CDやDVDについてのページです。ブログやPCに保存してある日記に書いていたもを集めて、一部加筆・修正して一覧にしてあります。このページで紹介しているCDは2011年に買ったCDです。

 

Date: 2011/12/31
Artist: 渡辺香津美
Title: Tricoroll


日本を代表するジャズギタリスト・渡辺香津美の新作アルバム。福岡・天神のタワレコで見つけて、試聴してみたら結構良かったので買ったのだ。

今回のアルバムはギタートリオによる作品で、トリオのメンバーは渡辺香津美 (g、g.syn.) 、Obed Calvaire / Horacio "El Negro" Hernandez (ds) 、Janek Gwizdala (b) (ドラムは曲によって入れ替わっている) 。ベースとドラムのメンバーは知らない人たちだが、ともに確かなテクニックを持った実力派ミュージシャンによって、ストレートアヘッドのジャズからフュージョンまで、さらに5曲目の "Sea Dream" ではギターシンセによる幻想的な音の空間を作り上げるなど、渡辺香津美のギターワールドが繰り広げられている。なお、3曲目には Y.M.O. の代表曲 "Rydeen" も収録されている。
ところで、アルバムタイトルの 「TRICOROLL」 から最初はフランス国旗のような3色を思い浮かべたが (たしかに3色で " TRICOROLL " と書いてある) 、よく見るとスペルが違う (フランス国旗は " Tricolore " ) 。ギタートリオなので3人で Roll している (ロックンロール[Rock'n Roll]みたいに音楽的な躍動感を表現している) ような意味かな?
よく分からないけど・・・。

Date: 2011/12/31
Artist: Spyro Gyra
Title: A Foreign Affair


米国のフュージョンバンド・スパイロジャイラの新作アルバム。福岡・天神のタワレコのジャズコーナーでスパイロジャイラの見慣れないジャケットデザインのアルバムを見つけて、手に取ってみたら新作アルバムだった。まだ輸入盤しか置いてなかったので、日本盤が出てから買おうかとも思ったのだが、結局輸入盤を買うことにした。

今回のアルバムもお馴染みのスパイロサウンド満載だが、今回はめずらしくヴォーカルがフィーチャーされている曲が3曲入っていて、その他には、ラテン調の曲あり、はたまた和風 (?) のような感じのサウンドありと、変化をつけた内容になっていると感じた。その ”和風のようなもの” とは、5曲目に収録されている "Shinjuku" で、日本を意識してか、シンセサイザーで琴や尺八のような音を効果的に入れたりしている (でもなんとなく中国風に聴こえる部分もあるけど・・・。気のせいか?) 。

Date: 2011/12/31
Artist: Katherine Jenkins
Title: Daydream


UKクラシック界の美しき歌姫キャサリン・ジェンキンスの新作アルバム。タワレコのジャズコーナーでCDを選んだあと、隣のクラシックコーナーを覗いてみたら、彼女の新作が置いてあったので思わず買ってしまった。

今やクラシカルクロスオーバーを代表するシンガーとなった彼女だが、今回のアルバムは彼女の音楽的ルーツを辿る作品ということで、クラシック、トラディショナルやフォークからポップまで、幅広いジャンルの楽曲を取り上げていて、メゾソプラノの美しい歌声で歌い上げている。

ところで、クラシカルな曲を歌うときと、ポップな曲を歌うときとでは発声の仕方が違うためか、聴き比べてみると別人の歌声のように聞こえるところが興味深い。彼女だけでなく、サラ・ブライトマンもそうなので、クラシック系の歌手はみな曲調によって発声の仕方を使い分けているのかな?

Date: 2011/11/26
Artist: 矢野顕子×上原ひろみ
Title: Get Together – Live In Tokyo


今年の9月9日、昭和女子大学人見記念講堂で行われた矢野顕子と上原ひろみのコラボレーションライブを収録したライブ盤。新宿のタワレコのジャズコーナー入口に置いてあって、思わず買ってしまった。

上原ひろみのピアノセッションライブといえば、何年か前にチック・コリアとのライブを収録したものを買ったが、今回は矢野顕子とのセッションだ。ライブで演奏された曲はほとんどが矢野顕子の曲だが、うち1曲 「月と太陽」 は上原ひろみの作品で、作詞もやっている。編曲はほとんど上原ひろみが行っているようだ。内容は上原ひろみと矢野顕子のピアノが絡み合い、それに矢野のヴォーカルが乗っかっていく感じで、なかなか聞き応えのあるいいライブだと思う。
特典DVDではCDの最後の曲 「ラーメンたべたい」 のライブ映像が収録されている。ところで、僕は矢野顕子のCDは1枚だけ持っているのだが、そのCDにはこの 「ラーメンたべたい」 が収録されていて、矢野顕子といえばこれを思い出すのだ。

Date: 2011/11/26
Artist: 西山瞳トリオ
Title: Music In You


ジャズピアニスト・西山瞳の新作アルバム。前作「Parallax」以来の実に3年振りの作品だ。

収録されている全12曲中11曲が彼女の作曲によるもので、繊細で美しいメロディをしっとり歌い上げるようなピアノから、めまぐるしくコードが移り変わるスリリングなピアノまで、彼女独自の世界をつくりあげている。ピアニストとしてだけでなく、作曲家としての才能も感じさせる、そんな感じの作品だ。

基本的にピアノ、ベース、ドラムのトリオでの演奏だが、" Pictures " はトリオバージョンが3曲目に、トリオにテナーサックスを加えたカルテットバージョンが最後に収録されていて、サックスが加わるだけで曲の印象がガラッと変わり、聴き比べてみると面白い。

Date: 2011/10/29
Artist: Sophie Milman
Title: In The Moonlight


カナダの美人ジャズシンガー、ソフィー・ミルマンの新作CD。
僕は彼女のCDを何年か前に買ったことがあるのだが (それは多分2作目かな?) 、今回タワレコで新作が出ているのを見つけて、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

収録されているのはジャズスタンダードの楽曲が中心で、ミドルテンポからスローなナンバーまで、瑞々しくも味わい深く、感情豊かなヴォーカルを聴かせてくれる。

ちなみに、彼女のことをあまりよく知らなかったので調べてみたら、生まれはロシアのウラル山脈近くで、その後イスラエルに移住。さらにカナダに移住したのち、トロント大学の学生のとき、学業のかたわら趣味でジャズクラブなどで歌っていた時、音楽プロデューサーに見いだされたのだそうだ。デビューアルバムでいきなり iTunes ジャズチャートでトップとなった若手の中でも出色のシンガーだ。こりゃデビューアルバムも聴いてみなくちゃ。

Date: 2011/10/29
Artist: 安井さち子
Title: NANA


ジャズピアニスト・安井さち子の新作CD。タワレコで偶然見つけて思わず買ってしまったのだ。2年前に彼女のCDを偶然買って以来、僕のお気に入りのピアニストの一人であったのだが、今回の作品はそれ以来の作品ということになる。

収録されている11曲中5曲が彼女のオリジナルで、ピアニストとしてだけでなく作曲家としての才能も存分に発揮している。オリジナル以外では、スティービー・ワンダーの " I Wish " やカーペンターズの " Yesterday Once More " などが収録されている。" I Wish " では途中ベースで Deep Purple の "Smoke On The Water" のイントロのようなフレーズが聴こえてきたが気のせいか?
" Yesterday Once More " はよく聴いていないとそれとは気付かないほどアレンジされていて、ゆったりとしたテンポで新鮮なプレイを聴かせてくれる。また、今回の作品では3曲でピアノトリオにフルートも加わったカルテットで演奏している。

今回の作品は2年振りの新作だが、解説を読むと、彼女はこの間に結婚し、そして長女が生まれたそうで、アルバムタイトル 「NANA」 は生まれたばかりの長女の名前だそうだ。「ひとつの小さな生命と共に誕生したアルバムです。」 という彼女のコメントの通り、内容も全体的に明るくハッピーな雰囲気にあふれていて、家族が増えた喜びを表現した作品だ。

Date: 2011/09/24
Artist: Bond
Title: Play


元祖エレクトリック・ストリング・カルテット、BOND が帰ってきた。7年振りに活動を再開して新作が発売されるという情報を入手していたいので、買おうと思っていたのだ (もちろん特典DVD付き限定版を) 。

活動休止中に1stヴァイオリンのヘイリー (Haylie Ecker) が出産を機に脱退し、今回から新たにエルスぺス (Elspeth Hanson) が加入してヴィオラを担当し、それまでヴィオラを担当していたタニア (Tania Davis) が1stヴァイオリンを担当することになったようだ。残りのメンバーには変動はなく、2ndヴァイオリンはエイオス (Eos Chater) 、チェロはゲイ=イー (Gay-Yee Westerhoff) だ。

収録されている曲は、エイオスやゲイ=イーの作品を含むオリジナルナンバーの他には、ヴィヴァルディの 「四季」 から " Summer " と " Winter " も収録されている (もちろん、BOND 自身によってアレンジされている) 。" Winter " にはかつてCMにも使用された " Viva! " の1節が挿入されている。さらにはセルフカバーとして " Victory 10 " も収録されている (BOND の代表作といえば、" Victory " というイメージが強いかな) 。まさに BOND ミュージック満載だ。
また、日本盤ボーナストラックはなんとレディー・ガガ・メドレーだ。まぁ、これは日本向けのサービスなんだろうけど、でも、なんでレディー・ガガなんだろうという気もしないではない。こんなところにまでガガの影響が及んでいるのか?特典DVDはアルバム1曲目に収録されている " Diablo " のミュージックビデオだ。

彼女たちの中で僕が特に気に入っていたヘイリーの脱退は残念だが (彼女のヴァイオリンのテクニックはとにかく凄かった) 、BOND ミュージックは健在だった。また日本ツアーやってくれるのかな?やってくれるなら、またコンサートに行かなくては。

Date: 2011/09/24
Artist: 2 Cellos - Luka Sulic & Stjepan Hauser
Title:


ルカ・スーリッチ (Luka Sulic) とステファン・ハウザー (Stjepan Hauser) という二人の若手チェリストのデビューアルバム。タワレコのクラシックコーナーで BOND の新作を選んだあと、近くで彼らの映像が流れていて、「こりゃ、すげぇや!」 と思って、試聴してみたらやっぱりものすごかったので、思わず買ってしまったのだ。

僕は彼らのことはぜんぜん知らなかったのだが、なんでも二人ともクロアチア出身で、幼い頃からチェロを習い、その後英国の音大で研鑚を積んで数々のコンクールで優勝するなど、かなりの実力の持ち主のようだ。

収録されているのは U2 やマイケル・ジャクソン、スティングなど、彼らが聴いて育ってきたロックのナンバーからのカバーで、とても二人だけで演奏しているとは思えないそのプレイは、「アグレッシブ」 とか 「エネルギッシュ」 という言葉は彼らのためにあるかのようで、従来からあるクラシックのイメージを完全に覆した彼らのチェロに度肝を抜かれてしまった。しかもエネルギッシュでノイジーな演奏だけでなく、美しいチェロの音色だったり、とてもチェロと思えない音をつくりだしたりと、彼ら独自の世界をつくりあげている。

このアルバムを一言で表わすと、やっぱり 「こりゃ、すげぇや!」 ということになる。

Date: 2011/09/24
Artist: Tõnu Naissoo Trio
Title: My Back Pages


澤野工房から発売されている Tõnu Naissoo Trio の新作CD。タワレコの澤野工房のCDが置いてあるエリアで何かいいのはないかと探してみたらたまたま置いてあって、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

Tõnu Naissoo Trio はエストニアのピアノトリオで、以前から注目していてCDも何枚か持っているのだ。メンバーは Tõnu Naissoo (p) 、Taavo Remmel (b) 、Ahto Abner (ds) で、今回のCDジャケットの内側に彼らの写真が載っていて、彼らの姿を初めて見たんだが、エストニアの熟年 (?) トリオという感じだ。ということは結構キャリアが長いのかな?

Tõnu Naissoo によるオリジナルの他、1970年代に活躍したシンガーソングライター、キャロル・キングの " You've Got A Friend " (この曲は多くのミュージシャンがカバーしている、とってもいい曲だよね) や、アルバムタイトルにもなっているボブ・ディランの " My Back Pages " のカバーも収録されている。いかにもヨーロッパのジャズという感じの (個人的にそんな感じがするだけだが) 、ミドルテンポの爽やかでメロディアスな心地よいサウンドを、一方スローな曲ではしっとりとした落ち着いた演奏を聴かせてくれる。

Date: 2011/08/27
Artist: 山中千尋
Title: Remininscence


ジャズピアニスト・山中千尋の新作。新作が出たという情報を入手していたので、買おうと思っていたのだ。もちろん、初回限定版特典DVD付きを。

「Reminiscence (回顧、追憶)」と題された今回の新作は、澤野工房からCDデビューしてから10周年という節目を迎えて、これまでの集大成として作られたのかな?考えてみれば、僕が彼女のことを知ったのは、彼女がまだデビューしてそんなに経っていない頃で (初めて買ったのが大阪でのライブを収録したDVDだった) 、それ以来彼女のファンになってライブにも何回も行ったりしていたんだが、あれから10年近くの月日が流れたということかぁ。

収録されている曲は、彼女のオリジナルの他に、ジャズ、ソウル、POPなど、いろんなジャンルから選曲されていていて、中には、ショーン・レノンの曲や、レオン・ラッセルの " This Masquerade " (カーペンターズやジョージ・ベンソン等がカヴァーしたことでも有名な曲) も取り上げられている。これらの楽曲をピアノトリオというスタイルで、原曲の美しさを残しながらも彼女らしいピアノで織りなしていて、全体的に聴きやすくてうまくまとまった作品に仕上がっていると思う。

特典DVDの方は、ニューヨークのジャズ・クラブ " Iridium " でのライブと、彼女のフォトアルバムという内容だ。

Date: 2011/08/27
Artist: 西山瞳トリオ
Title: I'm Missing You


ジャズピアニスト・西山瞳が2004年に自主制作した1stアルバム。未発表の3曲を追加して今回再リリースされた作品で、タワレコで偶然見つけて思わず買ってしまったのだ。

収録されている全曲が彼女自身の作曲によるもので、美しい旋律にあふれたこの作品は、この頃からすでに優れた作曲家としての才能を開花させていたことを如実に示していると思う。まさに彼女の原点がここにあるのだな。

Date: 2011/08/27
Artist: Various Artists
Title: The New Universe Music Festival 2010


2010年11月20日から21日にかけて米国ノースカロライナ州の州都ローリー (Raleigh) で開催された " New Universe Music Festival " というジャズフェスティバルの模様を収録したライブ盤。タワレコでたまたま目に留まって、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

CDは2枚組で、1枚目が11/20、2枚目が11/21のライブが収録されている。内容はフュージョン一色、出演しているミュージシャンはほとんど知らない人たちばかりで、僕が知っているのはギタリストのジョン・マクラフリン (John McLaughlin: かつてマハヴィシュヌ・オーケストラを率いてフュージョンの礎を築いた) とベーシストのアンソニー・ジャクソン (Anthony Jackson: 最近では上原ひろみのトリオでも活動している) 、ドラマーのレニー・ホワイト (Lenny White: かつてRTFに参加していたドラマー) くらいだ。とはいえ、普段あまり聴くことのない様々なミュージシャン達のライブならではの熱気あふれる演奏がこの2枚に集約されていて、たまにはこういうのを聴くのもいいかな。

Date: 2011/07/23
Artist: 寺久保エレナ
Title: North Bird


アルトサックス奏者・寺久保エレナのデビューアルバム。6月に彼女の2ndアルバムを買ったのだが、あまりのすごさに衝撃を受けてしまい、まだ1stアルバムを買っていなかったので、これはぜひ買っておかなければと思ったのだ。

「天才女子高生サックス奏者現る!」と衝撃のデビューを果たした彼女だが、デビューアルバムからいきなりニューヨークでの録音で、しかも彼女をサポートするのがジャズ界の実力派のミュージシャンたちだ。そんな彼女自身と親子位歳の違う (もしかしたら、おじいちゃんと孫位違う?) ミュージシャン達の中で、のびのびと演奏しているあたりは将来大物になる予感がする。この時一緒にプレイしたミュージシャンやその仲間達も衝撃を受けたらしく、彼らの間でもその才能は高く評価されているそうだ。
ちなみに、5曲目に収録されているアルバムタイトル曲 " North Bird " は、ジャズピアニストの山下洋輔が彼女のために書き下ろした曲だそうだ。彼女は北海道出身なので、北の大地に生まれ育ち、羽ばたこうとしている彼女をイメージした曲なのかな?

Date: 2011/07/23
Artist: Yucca
Title: Queen Of The Night


サスティーンヴォイスの歌姫・Yucca のベスト作品集。新宿のタワレコのジャズコーナーでCDを選んだあと、隣のクラシックコーナーに行ってみたらこれがかかっていて、気になって試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

僕は彼女のことを全然知らなかったのだが、なんでも、3オクターブの美声の持ち主で、サラ・ブライトマンの日本公演のコーラスに抜擢されたこともあるそうだ。

全編を通して聴いてみると、アルバムタイトル曲 " Queen of the Night " (モーツァルトのオペラ 「魔笛」 第2幕の夜の女王のアリア) 、" Nessun Dorma (誰も寝てはならぬ)" (プッチーニのオペラ 「トゥーランドット」 のアリア)、" Ave Maria "、
" Time To Say Goodbye " などのクラシックの名曲や " YAMATO " (「宇宙戦艦ヤマト」の有名なコーラス) などを題材に、クラシックとロックを融合させたクラシカルクロスオーバーという内容だ。「サスティーンヴォイス」 の名の通り、どこまでも伸びていく透きとおった歌声に魅了されてしまった。

Date: 2011/06/25
Artist: 寺久保エレナ
Title: New York Attitude


去年彗星のごとく現れたサックス奏者・寺久保エレナの第2作目のアルバム。彼女のデビュー作はまだ買っていなかったのだが、今回2作目が出たのでこちらを先に買うことにしたのだ。

彼女は弱冠19歳 (!) で去年デビューした時はまだ女子高生で、「天才女子高生サックス奏者現る」と騒がれたようだ。調べてみると、幼少のころからサックスを始め、13歳のときに最年少でボストン・バークリー・アワードを受賞するなど、その才能を如何なく発揮してきたようだ。今回のアルバムも N.Y. のスタジオで録音され (デビュー作もそうだったみたい) 、ジャズ界のそうそうたるメンバーと共演している。ベースはなんとあのロン・カーターだ!
スタンダードを中心に彼女のオリジナルも含めたナンバーで構成され、とても19歳とは思えないその演奏は聴く者を唸らせる (こりゃ、早いとこデビュー作も買わなくちゃいかんな) 。今後彼女はどこまですごくなっていくのだろうか。10年後、20年後の彼女の演奏を聴くのが楽しみになってくる。

日本人女性サックス奏者は矢野沙織、小林香織の活躍が目覚ましいが、彼女や同じく去年デビューした纐纈歩美の登場でさらに層が厚くなってきた。次は一体どんな娘が登場するのか期待せずにはいられない。 (このところ日本のジャズ界は若い女の子の活躍ばかりが目立っているが、男は一体どうしたんだ?)

Date: 2011/06/25
Artist: 市原ひかりグループ
Title: Unity


女性トランペット奏者・市原ひかり率いるクインテットの新作CD。新作が出たという情報を事前に入手していたので、これは買おうと思っていたのだ。

去年の3月、タワレコの店内で何げなく手にした彼女の5作目のアルバムを買って以来、彼女のファンになったのだ。彼女にとっては6作目だが、市原ひかりグループとしては2作目のアルバムとなる今回の作品は、全曲が彼女やメンバーによるオリジナル曲で構成されていて、都会的で洗練されたジャズ満載だ。

最近、日本では女性サックス奏者がかなり増えて層が厚くなってきたが、女性トランペット奏者はまだまだ少ないようで (僕が知っている範囲では) 、彼女の活躍によってあとに続く若い人たちがどんどん出てきてほしいと思う。そうなったら彼女はいずれはトランペット版キャンディ・ダルファーのような存在になるかもしれない。ふとそんなことを考えてしまった。

ところで、このCDを買ったときDVDが特典で付いてきた。内容はアルバムの1曲目に収録されている ”クオツリー” のプロモーション・ビデオで、ライブ映像ではなかったが、音楽に合わせて写真のスライドショーが映し出されるようになっている。

ちなみに、「クオツリー」 ってどういう意味だろうと思って調べてみたら、ハクビシンのことで、中国語ではクオツリー (果子狸) というそうだ。

Date: 2011/06/25
Artist: Amanda Brecker
Title: Blossom


ジャズ界のサラブレッドシンガー、アマンダ・ブレッカーの3rdアルバム。

前の2作は彼女のバックグラウンド (というより、彼女のまわりの音楽環境というべきか?) を思わせる作品だったのに対して、今回は彼女の敬愛するシンガーソングライター、キャロル・キングとジェームズ・テイラーの楽曲を取り上げた作品になっている。全曲が1970年前後に発表された懐かしい曲ばかりだが、彼女の透明感あふれる可憐な歌声で自然な雰囲気で歌い上げている。

彼女の両親と叔父さんがジャズミュージシャンだということで、どうしても彼女のことをジャズシンガーと思ってしまうが、彼女自身は「自分はジャズシンガーではない」と言っている。たしかに彼女のことをジャズシンガーとして見てしまうと何か物足りなさを感じるかもしれないが、そのようなとらえ方をしなければ、この作品は彼女にとってナチュラルな音楽を表現しているのかもしれない。そう思って聴くとたしかにそのように思えてくるし、聴いているうちに彼女の可憐な歌声で癒されてしまう、そんな作品だ。

Date: 2011/06/25
Artist: 中村照夫 ライジングサン
Title: What is?


ジャズベーシスト・中村照夫のアルバム。タワレコの店内で偶然見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

僕はこの人のことを知らなかったが、調べてみたら、N.Y. ジャズ界屈指のベーシストで、Cheetah レーベルのプロデューサーでもある人だそうだ。

このアルバムは、中村本人がセレクトしたベスト盤で、全編バリバリのフュージョン (コンテンポラリージャズ) という感じだ。それぞれの収録されている曲で参加しているミュージシャンは知らない人たちばかりだが (1曲だけハービー・ハンコックが参加している曲がある) 、実力派のミュージシャン揃いのようで、なかなか聴き応えのあるアルバムだ。全11曲のうち " Rising Sun " はライブ演奏が収録されていて、ライブならではの迫力ある演奏聴くことができる。

Date: 2011/05/28
Artist: Shakatak
Title: Across The World


英国のフュージョンバンド・シャカタクの新作アルバム。新作が出るという情報を入手していたの、買おうと思っていたのだ。

彼らは今年でデビュー30周年を迎えるのだが、現在でもコンスタントにアルバムを発表し、コンサートを行うなど、精力的に活動している息の長いバンドだ。今回の作品でもお馴染みのシャカタクサウンドは健在だが、アーバンなテイストの幾分落ち着いたサウンドの曲も多く、よりスムースジャズ的な内容になっているような気がする。これは彼らも年齢を重ねてきて、だんだんそういう方向に向かってきたということなのかな?

ところで、僕はドライブするときに彼らのCDをかけていることが多いのだが、これもドライブしながら聴くのにちょうどいいアルバムだ。

Date: 2011/05/28
Artist: Kapsa Reininger Fleau
Title: Parhélie


久しぶりに 「澤野工房」 から発売されているユーロジャズのCDを買った。このピアノトリオは全然知らなかったが、例によって試聴してみたら結構よかったので買うことにしたのだ。

調べてみたら、このトリオはフランスの若手気鋭のピアニスト Jean Kapsa 率いるピアノトリオで、メンバーは Jean Kapsa (p) 、Antoine Reininger (b) 、Maxime Fleau (ds) だ。メンバーの全員が作曲も手がけるようで、収録されている10曲はすべて彼らのオリジナルだ。うち6曲がピアニストのカプサによるものだそうだ。全体をとおして聴いてみて、このアルバムはヨーロッパの香り漂う、洗練された作品のように感じられた (個人的にはそんな感じがした) 。
ちなみに、このCDは輸入品だが、ジャケットには " Made in France " ではなく、" Made in E.U. " と書いてある。ヨーロッパ (EU加盟国) は通貨だけでなく、こういう表記も統一されているのかな?

Date: 2011/04/24
Artist: 纐纈歩美
Title: Daybreak


キュートなアルトサックス奏者・纐纈歩美の2ndアルバム。去年の夏、彼女のデビューアルバムをタワレコの店内で偶然見つけて買ったのだが、今回は2ndアルバムが出るという情報を入手していたので、買おうと思っていたのだ。

内容はオリジナルとジャズのスタンダードナンバーを中心に構成されていて、アップテンポからミドルテンポの小気味よく躍動感あふれるサックスを聴かせてくれる。そのなかで唯一 J-POP から一青窈の「ハナミズキ」がとりあげられていて、甘いサウンドのサックスでしっとりと歌いあげている。彼女はまだデビュー2年目の22歳の若い女の子だが、数多くのライブをこなして着実に実力をつけてきたようで、演奏はしっかりとしていて目を見張るものがある。今後がますます楽しみなミュージシャンの一人だ。
ところで今回のアルバムの写真を見ると、デビューアルバムの写真と頃と比べて髪型が随分変わって大人っぽい雰囲気になっていて、CDを手に取った時別人かと思ったほどだ。

Date: 2011/04/24
Artist: Marlene
Title: Initial


久しぶりに出たマリーンの新作CD。タワレコの店内でたまたま見つけて、久しぶりに彼女のCDを買ってみようと思ったのだ。

80年代後半位から90年代初め頃にかけて彼女のアルバムをよく聴いていたが、その後しばらく活動を休止していたようで (たぶん) 、その後彼女の歌を聴くことが少なくなってきた。何年か前にサックス奏者の本田雅人とのコラボレーションアルバムを出していたが、それ以来のアルバムになるのかな?単独で出したアルバムはたぶん本当に久しぶりだと思う。

今回のアルバムは、80年代に彼女が歌った名曲を新たに再現したものだ。あれから何年も経っているが、彼女の圧倒的な歌唱力は健在だ。バックのミュージシャンも安藤正容 (T-Square) 、野呂一生 (カシオペア) 、則竹裕之 (T-Square) など、彼女とともに80年代のフュージョンブームを築いたメンバーだ。懐かしい曲満載のこのアルバムを聴いていると、若かりし頃を思い出し、80年代のノスタルジーに浸ってしまった。

Date: 2011/04/24
Artist: Kyle Eastwood
Title: Songs From The Chateau


名前から想像がつくように、カイル・イーストウッドはあのクリント・イーストウッドの息子だ (写真の横顔は、若かりし頃のクリント・イーストウッドの顔立ちそのままだ) 。ジャズ好きで知られるクリント・イーストウッドだが、その息子はジャズ・ベーシストだという話は何かで読んで知っていたけど、聴くのは初めてだ。試聴してみて結構よかったので買うことにしたのだ。

ベーシストとしてだけでなく作曲家としても活動している彼は、「硫黄島からの手紙」 など父クリント・イーストウッドの映画でも音楽を担当、曲も書いていて、この作品でも収録されている曲はすべて彼とバンドメンバーによるオリジナルで構成されている。

全体的にサックスやトランペットあるいはフリューゲルホーンによるサウンドを前面に押し出して、それにアコースティックピアノが絡んでくる、コンテンポラリーな雰囲気の作品だ。その中で彼はアコースティックベースとエレクトリックベースを使い分けていて、うち何曲かはベースソロも披露している。また、ボーナストラックとしてブルーノート東京でのライブも収録されている。

Date: 2011/03/17
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Anthony Jackson and Simon Phillips
Title: Voice


上原ひろみの待望の新作 (もちろん初回生産限定特典DVD付を買った) 。

トニー・グレイ (b) 、マーティン・ヴァリホラ (ds) とのトリオ、さらにデヴィッド・フュージンスキー (g) を加えたバンド " Hiromi's Sonicbloom " としての活動の後、初のソロピアノ作品を発表、スタンリー・クラーク・バンドに参加して活動していたが、今度は " The Trio Project " という新たなトリオを結成して活動するようだ。メンバーはアンソニー・ジャクソン (Anthony Jackson (b) [エレクトリック・ベース、特に6弦ベース奏者として知られる] ) 、サイモン・フィリップス (Simon Phillips (ds) [ジェフ・ポーカロ亡き後、TOTO のドラマーを務めた] ) で、ベテランミュージシャンとの最強トリオだ。

オープニングのアルバムタイトル曲 " Voice " から彼女らしいピアノが炸裂し、それにアンソニー・ジャクソンのベースとサイモン・フィリップスのドラムが絡み合っていく。全編をとおして彼女のピアノがまるでベースとドラムと会話をしているかのようで、ベースとドラムは彼らが演奏することを前提に曲がアレンジされているかのような、そんな感じがする作品だ。
とにかく今回の作品の出来は素晴らしく、彼女の原点であるピアノトリオの新たな可能性について追求していて、彼女が今まで以上に進化していることを伺わせる。彼女のこれまでの作品の中では最高傑作ではないかと思う。この後彼女がどのように進化していくか、ますます楽しみになった。

特典DVDの方は、まずは " Making of Voice " と題して、彼女とアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップス、プロデューサーの Michael Bishop のインタビュー映像、それからアルバムに収録されている " Now or Never " のスタジオライブ映像が収録されている。

Date: 2011/03/26
Artist: 寺井尚子
Title: Limelight


日本を代表するジャズヴァイオリニスト・寺井尚子の新作CD。彼女のHPで新作が発売されたという情報を入手していたので、買おうと思っていたのだ。

今回の作品は、クラシック、映画音楽やタンゴ、スタンダードといった幅広いジャンルからの選曲とオリジナルで構成されている。どれをとっても彼女らしい美しいヴァイオリンで表現していて、まさに寺井尚子のジャズという感じだ。また、ボーナス・トラックとして彼女が出演している 「金鳥蚊取線香」 の今年のCM曲
" Summer Fantasy " も収録されている。カルテットのメンバーは彼女の他に北島直樹 (p) 、店網邦雄 (b) 、中沢剛 (ds) といつものメンバーで、まるで楽器で会話をしているかのように息もぴったりだ。

5/21(土)に日本橋の三井ホールで開かれた 「ライムライト・ツアー2011」 の東京公演に行ってきたのだが、最後の最後まで彼女の素晴らしいバイオリンを堪能できた、とっても満足のいくコンサートだった。

Date: 2011/03/26
Artist: Prism
Title: Palace in the sky


日本のフュージョンバンド・プリズムの新作CD。試聴してみたら結構よかったので買うことにしたのだ。

プリズムというバンドは日本で初めてのフュージョンバンドとして、1975年に和田アキラ、渡辺健、久米大作、伊藤幸毅、森園勝敏、鈴木リカ等によって結成され、以来メンバーの入れ替わりはあるものの今日に至るまで活動を続けているバンドだ。現在のメンバーは和田アキラ (g) 、岡田治郎 (g) 、木村万作 (ds) の3人だ。
このバンドは結構息の長いバンドだが、何故か僕は今まで彼らのCDを買ったことがなく、今回初めて買ったのだけれど、ファンキーなナンバーからポップなメロディのナンバーやバラードまで、結構多彩な内容の曲で構成されていて、なかなかいい内容の作品だ。これを聴いていると、僕はこれまで日本のフュージョンバンドというと、カシオペアや T-Square ばかりに目が行って、なぜ今までこのバンドに注目しなかったんだろうという思いに駆られてしまった。これを機会に彼らの以前の作品も聴いてみようと思う。

Date: 2011/02/26
Artist: 小林香織
Title: Precious


待ちに待った小林香織の新作。今月はこれを買わなければと思っていたのだ (もちろん初回限定版の特定DVD付を買った) 。去年の10月に目黒の Blues Alley Japan で開催された 「レコーディング報告会」 と銘打ったライブで新作に収録する予定の曲を聴いていたので、CDが発売されるのを心待ちにしていたのだ。

J-POP をカバーした前作とは打って変わって、今回はオリジナル曲を中心にアップテンポでリズミカルな曲からバラードまで、彼女らしいサックスを存分に聴かせてくれていて、やっと彼女本来のサックスが戻って来てくれたという感じの作品だ。なかでも4曲目に収録されている " Prologue ~Great India~ " ではその名のとおりインド風のテイストを加えたアレンジになっていて、今までの作品にはない雰囲気の曲だ。ボーナストラックの " Nothing's Gonna Change My Love for You " は以前の作品にも収録されていて、ライブでもお馴染みの曲だが、新しいアレンジで再録されている。

特典DVDの方は、Blues Alley Japan で開催された 「レコーディング報告会」 ライブから " TANABATA " と " Prologue ~Great India~ " の2曲とアルバムタイトル曲 " Precious " のプロモーションビデオという内容だ。

Date: 2011/02/26
Artist: 松居慶子
Title: The Road ...


世界的スムースジャズピアニスト・松居慶子の新作アルバム。新作が出るのは4年振りくらいかな?彼女の Official Web Site で新作が発売されるという情報が掲載されていたので、これは買わなくてはと思っていたのだ。ただ、彼女の場合、活動の拠点が米国なので日本盤が発売されるのかどうかが分からなかったので、とりあえずタワレコの店内で見つけた輸入盤を買うことにした。

久しぶりに彼女の新作を聴いたが、研ぎ澄まされたテクニックで繊細で洗練されたメロディを奏でる彼女のピアノは健在で、聴く者の心をとらえて離さない。まさに " Keiko World " ここにありという感じだ。

今回の作品のレコーディングには、一部の曲で以前のバンドメンバーである Eric Bains (b) 、Alberto De Almar (g) が参加しているようだが、彼らは今も一緒にツアーをやっているのだろうか?彼女は今も米国を中心に世界中を飛び回ってコンサートをやっているようだが、最近は日本ではたまに単発のコンサートがあるくらいで、以前のような日本ツアーは随分長く行われていない気がするが、またやってくれないかなぁ・・・。

Date: 2011/02/26
Artist: Encounter
Title: Traveler


「Encounter」 というバンドは全然知らなかったが、タワレコの店内で偶然目に止まり、試聴してみたら結構よかったの買うことにした。

このバンドは、浜崎航 (Tenor Sax) 、堀秀彰 (Piano) 、高瀬裕 (Bass) 、広瀬潤次 (Drums) の4人によるジャズバンドだが、実力派の4人により織りなされる演奏は、それぞれが出す音の波がうねりとなって聴く者に高揚感を感じさせる。それくらいすばらしい演奏を聴かせてくれる。まさにバンド名 「Encounter」 のとおり、このバンドのこの作品に偶然に出会ったのだが、いい作品に巡り合えた、そんな感じのする作品だ。

" encounter " という言葉には 「偶然出会う」 という意味の他に、「対戦する」 とか 「ぶつかる」 というような意味があるが、それは4人が出す音がぶつかりあって、グルーブ感のある音を作り出すという意味でつけられた名前なのかな?どちらにせよ、僕にとってはお気に入りのバンドがまた増えたという感じだ。

Date: 2011/01/29
Artist: Quasimode
Title: Magic Ensemble


Quasimode の新作アルバム。試聴してみたら結構よかったので買うことにしたのだ。

僕は Quasimode の名前は知っていたがCDを買うのは今回が初めてだ。クラブジャズシーンで活躍している彼らだが、いまや日本を代表するジャズバンドで、デビューしたのは2006年で、今回のアルバムは5作目のようだ。
メンバーは平戸祐介 (Piano) 、須長和広 (Bass) 、今泉総之輔 (Drums) 、
松岡 " matzz " 高廣 (Perc) の4人だが、今回の作品では何人もの日本人アーティストがゲスト参加している。ジャズにラテン、ソウル、ヒップポップ、ロックなど、いろんな音楽のテイストを加えたサウンドになっていて、結構いい出来に仕上がっていると思う。
特典DVDの方は、" Whisky's High " のプロモーション・ビデオの他に、横浜の Motion Blue でのライブ映像が収録されていて、特にライブ映像をみていたら、彼らのライブに行きたくなってしまった。僕は日本人の若手ジャズミュージシャンの場合、今までは女性ミュージシャンばかりに注目していて、若手男性でいいミュージシャンはいないかと探していたが、やっと探し当てたという感じだ。こりゃ、彼らの過去のアルバムも聴いてみなくては。

Date: 2011/01/29
Artist: Enola Quintet
Title: Enola Quintet Plays Yellow Magic Orchestra


このバンドは全然知らなかったが、例によってタワレコの店内で偶然見つけ、試聴してみたら結構よかったので買うことにしたのだ。

調べてみると、MITSUKUNI (って誰だ?) がリーダー兼プロデューサーを務めるジャズユニットらしく、メンバー以下のとおり。
  Producer: MITSUKUNI
  Piano: SHINICHI KUSAMA
  W.bass: HIDEYUKI KOMATSU / ICHIRO FUJIYA
  Drums: TARO YOSHIDA / MASANORI AMAKUSA
  Vocal & Chorus: Jenta
曲によってベースとドラムは入れ替わっているいようだ。メンバーの名前を見ても知らない人ばかりで、マネキンの後姿 (バーコードまでついている) を写したアルバムジャケットのように、僕にとっては実体がよく分からないユニットだ。

このアルバムは、かつて一世を風靡した YMO の名曲をジャズ風にアレンジしたものだが、MITSUKUNI の YMO に対する思いから、長年温めてきた企画をついに実現させたものらしい。テクノの雰囲気とジャズの要素がうまくミックスされていて、かつての名曲をアコースティックジャズで見事に蘇らせていて、なかなかいい内容の作品に仕上がっていると思う。

Date: 2011/01/29
Artist: Mike Porcaro
Title: Brotherly Love


2008年に解散した TOTO のベーシスト、マイク・ポーカロのライブ盤。タワレコの店内を見て回っていたら、たまたま目に止まって試聴してみたら、懐かしくなって思わず買ってしまった。

このアルバムは、2002年にドイツで行われた彼の兄・故ジェフ・ポーカロ (TOTO のオリジナルメンバー、ドラムス) に捧げられた " Tribute To Jeff Concert " を収録したもののようで、参加ミュージシャンは彼の父ジョー・ポーカロ (有名なジャズ・ドラマー) 、弟スティーブ・ポーカロ (キーボード奏者、TOTO のオリジナルメンバーの一人) の他にも、デヴィッド・ペイチ (キーボード) 、ジョセフ・ウィリアムズ (ヴォーカル) 、ボビー・キンボール (ヴォーカル) といった新旧の TOTO のメンバーやスティーブ・ガット (ドラムス) も参加していて、なかなかの豪華メンバーでのライブだ。
このライブで演奏されている曲は、オープニングの " Rosanna " や " Africa " のような TOTO の名曲 (TOTOといえばこれ!) の他に、" Straight No Chaser " のようなジャズの名曲など、ロック、R&B からフュージョン、ジャズまで多岐にわたっている。

なお、マイク・ポーカロ自身は、現在 ALS (筋萎縮性側索硬化症) を患っているそうで、彼の闘病を支援するため TOTO のメンバーが再集結して、5月には来日公演が行われるようだ。