♬ 音楽CD&DVD ♪

■CD編 - 2012年

最近買った音楽CDやDVDについてのページです。ブログやPCに保存してある日記に書いていたもを集めて、一部加筆・修正して一覧にしてあります。このページで紹介しているCDは2012年に買ったCDです。

 

Date: 2012/12/22
Artist: 山中千尋
Title: After Hours 2


タワレコでCDを探していたら、ピアノの前の和服姿の女性というジャケット写真のCDが目にとまった。一体誰だろうと思って、手に取ったら山中千尋のCDだった。After Hours『第2弾』が出ていたのは知らなかった。ということで、思わず買ってしまった (もちろん、初回限定版特典DVDつきを) 。

前回の「After Hours」が発表されたのは確か2008年の春のぼくがブログを始めた頃で、その時もブログで「After Hours」についてちょっとだけ書いたのだ。前回同様「After Hours 2」でもピアノ、ギター、ベースという変則的なトリオで奏でるこのアルバムは、スタンダードナンバーを中心に (もちろん、彼女のオリジナルナンバーも収録されているが) 構成されていて、随所でピアノとギターとベースが入れ替わり立ち替わりのソロありという内容だが、彼女特有のデフォルメは影を潜め、原曲のイメージを残した全体的に聴きやすくうまくまとめられた作品に仕上がっていると思う。

特典DVDの方は、ボストンにある彼女の母校・バークリー音楽大学で収録されたライブで、いつものピアノ、ベース、ドラムによるトリオによる " Living Without Friday " (彼女のライブではお馴染みの曲) と " Take Five " が収録されている。今年は結局彼女のライブには行けなかったので、ライブを観るのは久しぶりだ (”生” じゃないけど) 。

それにしても今年は「Still Working」、「Because」につづき「After Hours 2」と、半年位の間に立て続けに3枚もアルバムを (「Still Working」はミニアルバムだけど) 発表しているが、一体どうしちゃったんだ?

Date: 2012/12/22
Artist: Lee Ritenour
Title: Rhythm Sessions


フュージョン界のスーパーギタリスト、リー・リトナーの新作アルバム。新作が出たとこは知らなかったので、タワレコで見つけて思わず買ってしまった。

前作「6 String Theory」と同様に、今回も多彩なミュージシャン達がレコーディングに参加している。参加しているゲストミュージシャンをざっとあげてみると、ジョージ・デューク (George Duke: key) 、スタンリー・クラーク (Stanley Clarke: b) 、デイブ・グルーシン (Dave Grusin: key) 、ネイザン・イースト (Nathan East: b) 、マーカス・ミラー (Marcus Miller: b) 、チック・コリア (Chick Corea: p) など、そうそうたるメンバーだ。それからタルちゃん (Tal Wilkenfeld: b) の名前もあった。
さらに今回は " 6 String Theory International Guitar and Rhythm Section Competition " というコンテストをピアノとベースとドラムにも拡大して、その中で2012年度のリズムセクション部門の優勝者たちも参加しているそうだ。「Rhythm Sessions」というアルバムタイトルはこの辺りからきているのだろう。これは彼ら若い才能からインスピレーションを受けて、リー・リトナーが放った渾身のアルバムだ。

特典DVDの方は、リー・リトナーのインタビューとアルバム製作の様子が収録されている。

Date: 2012/11/01
Artist: 矢野沙織
Title: Answer


アルトサックス奏者・矢野沙織の久々に出た新作アルバム。彼女のWebサイトで新作が発売された という情報を入手していたので、買おうと思っていたのだ。

今回のアルバムは、デビュー10周年を迎え、ファンからのリクエスト投票によって選定されたナンバーを中心に構成されていて、それに加えて彼女の新曲でアルバムタイトルにもなっている " Answer " も収録されている。アルバムの最初から最後までサックスで 「歌い」 つづけ、ときには伸び伸びとした、またあるときにはどこか憂いを感じさせる彼女のサックスが堪能できる。全体的に大人のジャズという雰囲気を醸し出していて (といっても彼女はまだ25~6歳位だけど) 、これがデビューしてからの10年の想いに対する彼女の " Answer " なのかもしれない (って、勝手に解釈しているけど・・・) 。
なお、7曲目の " A Night in Tunisia (チュニジアの夜) " と14曲目の “ウィスキーはお好きでしょ” では、ゲストミュージシャンとして、あの日野皓正がトランペットで参加している。

ところで、タワレコでこのアルバムを買ったら、タワレコ特製のボーナスCDともついてきた。CDにはアルバムにも収録されている " You'd Be So Nice To Come Home To " の別バージョンが収録されていた。

Date: 2012/11/01
Artist: 桑原あい トリオプロジェクト
Title: From Here To There


またまた新しい娘を見つけた。ジャズピアニスト・桑原あい のデビューアルバム。タワレコでたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので思わず買ってしまった。

彼女のことをよく知らなかったので調べてみたら、彼女は '91年生まれのまだ21歳で、幼少の頃よりエレクトーンと作曲を学び、天才エレクトーン少女として雑誌 「AERA」 にも取り上げられたらしい。中学の後半よりピアノに転向して、高校卒業後、ライブ活動などをやっていたようだ。

トリオプロジェクトという名前がついているように、ピアノとエレクトリックベースとドラムのピアノトリオ編成で、収録されている曲も1曲を除いてすべて彼女の作曲によるものだ。内容的にはスピード感にあふれたアグレッシブなピアノを聴かせてくれる、かなりの技術と感性をもったピアニストだという印象を受けた。二十代の頃の上原ひろみのトリオのような感じもするが、しかし、そこには彼女の独創的な世界が広がっている。

これでお気に入りのピアニストがまた一人増えた。彼女も Manami Morita に続く 「ポスト上原ひろみ」 の一人になるのだろう。今後の成長が楽しみなピアニストだ。

Date: 2012/11/01
Artist: Quasimode
Title: Soul Cookin'


クラブジャズバンド・クオシモードの新作アルバム。タワレコで新作が出ているのを見つけ、試聴してみたら今回も結構良かったので買うことにしたのだ (初回限定版DVD付を) 。

クオシモードは去年前作「Magic Ensemble」を初めて買ったのだが、それ以来結構気に入っているバンドなのだ。今回のアルバムはバンドの結成10周年を迎え、「ソウル・クッキン」というタイトルにあるように、クオシモードというジャズバンドがソウルというエッセンスをふんだんに盛り込んだソウルフルでダンサブルなジャズに料理するという志向の内容だ。聴いていてもリズムに合わせてつい体が動き出し、踊りだしたくないような軽快なナンバーが盛りだくさんで、元気が出てくるようなアルバムだ。また、14曲中4曲はゲストヴォーカリストによるヴォーカルも入っている。

特典DVDの方は、クレイジーケンバンドの横山剣をフィーチャーした " Summer Madness " のミュージックビデオと、浜離宮朝日ホールでのライブ映像が収録されている。

Date: 2012/09/29
Artist: Maceo Parker
Title: Soul Classics


アメリカの超ファンキーなサックス奏者、メイシオ・パーカーのライブアルバム。銀座の山野楽器でたまたま見つけ、試聴してみたらよかったので買ったのだ。僕は彼のことをあまりよく知らなかったので、調べてみたらファンクミュージックにおけるサックス奏者の第一人者だそうだ。

このアルバムは2011年11月10日、ビッグバンドと共演したライブを収録したもので、メンバーはメイシオ・パーカー (Maceo Parker: as, vo) 、クリスチャン・マクブライド (Christian McBride: b) 、コーラ・コールマン=ダンハム (Cora Coleman – Dunham: ds) 、WDRビッグ・バンド (WDR Big Band Cologne) だ。WDRビッグ・バンドというのはドイツのケルンに本部を置くWDR (Westdeutscher Rundfunk;西ドイツ放送局) 専属のビッグバンドだそうだ。
アルバムタイトルのとおり、ジェームス・ブラウン、スティービー・ワンダー、アレサ・フランクリンなどのソウルのヒット曲を中心にした、ビッグバンドをバックにノリノリな内容のライブ演奏がつづく。解説文の言葉を借りれば、”98%のファンクと2%のジャズ” というメイシオ・パーカーのまさにファンク度あふれるサックス満載だ。これはなかなかいい。こんなライブアルバムは久しぶりに聴いた気がする。

Date: 2012/09/29
Artist: Fourplay
Title: Esprit De Four


フォープレイの新作アルバム。新作が発売されたという情報を入手していたので、買おうと思っていたのだ。

フォープレイはフュージョン ~ コンテンポラリージャズのスーパースター4人によるバンドだが、このアルバムは三代目ギタリストとしてチャック・ローブが参加しての2作目となる。

収録されている曲はどれもが4人のメンバーそれぞれが書き下ろした作品だが、バンドリーダーのボブ・ジェームス作の " Put Our Hearts Together " はインストゥルメンタルバージョンとヴォーカルバージョンが収録されているが、そのボーカルバージョンでゲストヴォーカリストとして迎えられたのが、なんと松田聖子だ。フォープレイのアルバムでは多くの歌手がゲストとして迎えられているが、日本人歌手が迎えられたのは初めてだ。この曲は昨年3月11日の東日本大震災からの復興を願ってボブ・ジェームスが書き下ろした意欲作で、ヴォーカルバージョンでは松田聖子がその想いをしっとりと歌い上げている。

Date: 2012/09/29
Artist: U-Nam & Friends
Title: Weekend In L.A. [A Tribute To George Benson]


銀座の山野楽器でたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

" U-NAM " という変わった名前のギタリストのアルバムだが、解説書を読むと彼はフランス生まれのボヘミアンで、名前はエマニュエル・アビナブルという。U-NAM というのはファーストネームの “エマニュエル” の愛称 " Manu " を反対に綴ったものだそうだ。

" A Tribute To George Benson " というサブタイトルにあるように、全編ジョージ・ベンソンの名曲のカバーで構成されていて、" Weekend in L.A. "、" This Masquerade "、" Breezin' " など懐かしい曲満載だ。U-NAM のギターも知らずに聴いたらこれはジョージ・ベンソンのアルバムかと思うほど、雰囲気も忠実に再現している。
このアルバムは今のようなこれから寒くなる時期ではなく、L.A. のビーチとはいかないまでも ( L.A. には行ったことないし・・・) 、夏のビーチ沿いのバーで、くつろいだ雰囲気の中でカクテルやサワーでも飲みながら聴きたい、そんな感じのするアルバムだ。

Date: 2012/09/07
Artist: 上原ひろみ - The Trio Project featuring Anthony Jackson & Simon Phillips
Title: Move


上原ひろみの新作アルバム。発売されるのを心待ちにしていたので、会社帰りにタワレコに寄って早速買ってきたのだ。もちろん初回限定版 (SHM-CD+DVD) を買った。
前作 「Voice」 に続き、アンソニー・ジャクソン (Contrabass Guitar) 、サイモン・フィリップス (Drums) との最強トリオ " The Trio Project " での作品だ。前作の完成度が高かっただけに、今回の作品への期待もいやが上にも高まってしまう。

オープニングの " Move " の目覚まし時計のアラーム音をピアノで表現した音から始まる今回の作品は、新しく始まった一日の時の流れとともに、その先に何が起こるかという感情の流れをテーマに、ピアノトリオというスタイルで表現する可能性を追求している。" Move " に続く " Brand New Day " では今日はどんな一日が待っているかを期待し、" Endeavor " では働く意味を問いかける。そのうち雨が降り出し、そして止む (" Rainmaker ") 。続く3部作では現実に向かいあい
(" Reality ") 、幻想の世界に身をゆだね (" Fantasy ") 、幻想と現実のはざまに揺れ動く (" In Between ") 。夜にはパーティに出かけ (" Margarita! ") 、そして最後の曲 " 11:49PM " のエンディングでは、サイモンの鳴らす鐘の音で一日が終わる。

前作同様、彼女のピアノ (+シンセサイザー) とアンソニー・ジャクソンのベース、サイモン・フィリップスのドラムとのマッチングもすばらしく、お互いに最高のパフォーマンスを引き出している。これはトリオとして2年目に入り、レコーディングと数多くのライブをこなして3人の信頼関係がさらに高まってきたからだと思う。今回の作品も期待を裏切ることなく、つねにその先を目指して進化を続ける彼女が放った最高の作品だ。彼女はまさしく最高の音楽家であり芸術家なのだ。

特典DVDの方は、彼女とアンソニー、サイモンのインタビューを交えたレコーディング風景の映像と、去年の12月3日に東京国際フォーラム・ホールAで行われた 「Voice」 日本ツアー・東京公演からのライブ映像で、演奏しているのはピアノソロ曲 " Haze " だ。僕はこの時客席にいたのだが、あの素晴らしいライブの様子がありありと思いだされた。

今年の11月から12月にかけて 「Move」 JAPAN TOUR 2012が行われるが、12月の東京公演 (会場は去年と同じく東京国際フォーラム・ホールA) のチケットは、彼女のオフィシャルサイトで受付が開始されたとき速攻で申し込んで確保したのだ。コンサートまではまだ大分時間があるが、今度はどんなパフォーマンスを見せてくれるか今から待ち遠しいな。

(追記)2012年12月8日の東京公演に行ってきました。とっても素晴らしいコンサートでした。\(^o^)/

Date: 2012/08/25
Artist: 山中千尋
Title: Because


ジャズピアニスト・山中千尋の新作アルバム。6月初めにミニアルバム「Still Working」を買ったばかりだが、今度は7月に発売された新作アルバムだ。もちろん、初回限定盤 (特典DVD付き) を買った。

今回のアルバムはビートルズのナンバーを中心に構成されていて (彼女のオリジナル曲も含まれているが) 、いつものピアノトリオのスタイルで取り組んでいる (曲によっては他の楽器も使われている) 。が、そこは彼女。原曲のイメージにとらわれず、彼女の自由な発想でビートルズのナンバーを表現している。まさに「こんなザ・ビートルズ、聴いたことがない。」というキャッチフレーズのとおり、そこにはチヒロ・ビートルズの世界が広がっている。
まぁ、たしかに、ビートルズの曲のイメージを頭に描いてこのアルバムを聴くと、「ん?」と思う人もいるかもしれないが、これが彼女流の切り口だと思うし、山中千尋の音楽の世界なのだ。

特典DVDの方はというと、アルバムに収録されている3曲のスタジオでのレコーディングの様子 (というか、スタジオライブという感じ) が収録されている。

Date: 2012/08/25
Artist: 小曽根真トリオ
Title: My Witch's Blue


ジャズピアニスト・小曽根真の新作アルバム。銀座の山野楽器3FでCDを選んでいたら、たまたま目にとまり、試聴してみたら結構良かったので買うことにした。

今回のアルバムは久々のピアノトリオでのアルバムということで、ベースとドラムはジャズ界の巨匠ともいうべき Christian McBride (b) 、Jeff "Tain" Watts (ds) がそれぞれ務めている。
オープニングの " Bouncing in My New Shoes " 、アルバムタイトル曲 " My Witch's Blue " など、大部分がミドルテンポからアップテンポのノリのいい楽曲で占められているが、中には " Longing for the Past " のようなスローテンポのしっとりした楽曲もある。10曲中9曲が彼のオリジナルの楽曲だが、最後にはアンコールトラックとして Duke Ellington / Billy Strayhorn 作の " Satin Doll " がとりあげられている。全体的に聴きやすく、ノリのいいとにかくスウィングしたいい作品に仕上げられていると思う。

実をいうと僕は小曽根真の名前は前から知っていたが (有名なピアニストなので) 、アルバムを買うのは今回が初めてなのだ。日本人のピアニストというと、これまで上原ひろみや山中千尋に代表されるように、女性ピアニストにばかり注目してしまって (何しろ最近の日本のジャズは、若い女の子のミュージシャンのオンパレードなもので) 、なかなか男性ピアニストにまで目がいっていなかったのだが、これからはもう少し男性ミュージシャンにも目を向けていこうかな。

Date: 2012/08/25
Artist: →Pia-no-jaC← × Taro Hakase
Title: Battle Notes


インストゥルメンタルユニット・→Pia-no-jaC← とヴァイオリニストの葉加瀬太郎のコラボレーションアルバム。銀座の山野楽器3FでCDを選んでいたら、偶然プロモーションビデオ映像が流れていて、気になって試聴してみたら、なかなか結構よかったので買うことにしたのだ。

「→Pia-no-jaC← (ピアノジャック) 」というのは名前はなんとなく知っていたが、あらためて調べてみると、ピアノとカホンというシンプルな構成のユニットで、メンバーは HAYATO (Piano) と HIRO (Cajon) で、ジャンル的には「ハイブリッド・インストゥルメンタル」というそうだ。カホン (Cajon) という名前の楽器はよく知らなくて、僕はてっきり ”みかん箱みたいなものを楽器の代わりにしている” のかと思っていたんだが、あれはペルー発祥のちゃんとした打楽器だそうだ。
その「→Pia-no-jaC←」が、情熱大陸で有名なヴァイオリニスト、葉加瀬太郎とコラボレートして発表したのが今回のアルバムだ。クラシックの楽曲と彼らのオリジナルを織り交ぜた構成で、オープニングの " Csárdás " から、→Pia-no-jaC← の稲妻ピアノ、爆裂カホンと、葉加瀬太郎の情熱ヴァイオリンがぶつかりあい、血沸き肉躍るようなものすごい内容だ。もちろんコラボバージョン「情熱大陸」も収録されている。

ところで、CDを買ったら、カウンターで特製DVDをつけてくれた。内容はCDのオープニング曲 " Csárdás " のプロモーションビデオだ。→Pia-no-jaC←の二人相手に葉加瀬太郎がチェスをしているシーンと、演奏をしているシーンが交互に現れる内容になっている。

Date: 2012/07/28
Artist: 纐纈歩美
Title: Rainbow Tales


アルトサックス奏者・纐纈歩美の新作アルバム。新作が出たという情報はタワレコのメールマガジンで入手していたので買おうと思っていたのだ。

前作 「Daybreak」 から1年3ヶ月の時を経て発表された今回のアルバムは、ノルウェーのオスロのレイボースタジオで、現地の実力派ミュージシャン達と共演した初の海外録音盤だそうだ。カルテットのメンバーは纐纈歩美 (as) 、スヴェイン・オラヴ・ハーシュタ (Svein Olav Herstad: p) 、マグネ・トルモッドゥサーテル (Magne Thormodsaeter: b) 、ペロオッドヴァ・ヨハンセン (Per Oddvar Johansen: ds) だ (う~ん、ノルウェー人の名前はカタカナで書いても読みにくい・・・) 。
彼女のオリジナルやスタンダードなどを織り交ぜた今回のアルバムは、スローバラードでじっくり聴かせるサックスから、アップテンポの小気味よいサックスまで、共演しているミュージシャンによるヨーロピアンテイストと彼女のサックスがうまくミックスしたサウンドを聴かせてくれる。

彼女は僕がここ2,3年注目している日本人若手サックス奏者の一人だが、今回は3作目ということで、いやが上にも期待してしまうが、今回のアルバムもなかなかいい作品に仕上がっていると思う。

Date: 2012/07/28
Artist: Santana
Title: Shape Shifter


久しぶりに買ったロックのCD。サンタナの新作アルバム。銀座の山野楽器のジャズコーナーでCDを見て回っていたら、偶然見つけて (なぜかジャズコーナーにも置いてあった) 思わず買ってしまった。

サンタナのアルバムは高校の頃よく聴いていたが、最近はジャズやクラシカルクロスオーバー系の音楽ばかり聴いているからか、ほとんど聴くことがなくなってしまっていた。前回サンタナのアルバムを買ったのはたしか「Supernatural」が出た頃だったので、それから10年位経つのかな?(そんな気がする)

オープニングのアルバムタイトル曲 " Shape Shifter " では、物悲しくも美しいアコースティックギターのイントロに続き、ハイテンポのロックビートに乗せてカルロス・サンタナの甘いギターサウンドが宙を舞う渾身のナンバーだ。これだけ聴いてもすっかり満足してしまったが、今回のアルバムはヴォーカルはほとんど入っていないインストゥルメンタル・アルバムで、カルロス・サンタナのエレクトリックギターサウンドを堪能できる。エレクトリックギターだけでなく、アコースティックギターも効果的に使用していて、僕はサンタナのアコースティックギターはほとんど聴いた記憶がなかったので、逆にこれは新鮮な感じがした。しかし、サンタナの真骨頂といえばはやりディストーションのかかった甘く官能的なエレクトリックギターサウンドだ。
なお、日本盤ボーナストラックとしてライブのトラックが収録されていて、もちろん70年代のサンタナの名曲 " Europa / 哀愁のヨーロッパ " ― サンタナといえばこれ! ― も収録されている。

ところで、サンタナといえば、アルバムジャケットのデザインが美しく凝ったモノが多く、たとえば70年代の「アミーゴ」はグラフィックデザイナーの横尾忠則氏のデザインによる “芸術的な作品” だったが、今回の 「馬に跨った騎士」 もなかなかいい “作品” だと思う。これは誰のデザインだろう?

Date: 2012/06/30
Artist: Return To Forever
Title: The Mothership Returns


昨年復活したリターン・トゥ・フォーエバーの最新ライブCD。初回限定版で 2CD+DVD の3枚構成になっている。新宿のタワレコで見つけて思わず買ってしまった。

このアルバムは2011年のツアー音源を収録したもので、メンバーはチック・コリア (Chick Corea: piano/keyboards) 、スタンリー・クラーク (Stanley Clarke: bass) 、レニー・ホワイト (Lenny White: drums) の黄金期のメンバーに、ジャン=リュック・ポンティ (Jean-Luc Ponty: violin) 、フランク・ギャンバレ (Frank Gambale: guitar) を加えた5人編成だ。エレクトリック主体の構成だが、曲によってはアコースティックでも演奏している。彼ら5人のベテランミュージシャンによるCD2枚にわたる白熱のライブを繰り広げていて、超絶テクニックによるソロの応酬には圧倒されてしまうほどの、とにかく聴き応えがあるライブアルバムだ。

ボーナスDVDはライブ盤に収録されている曲のインタビューとライブの模様をからめたドキュメンタリー映像 (Return to Forever: Inside the Music) 、ライブ映像が2曲 (After the Cosmic Rain / The Romantic Warrior [浪漫の騎士]) 、それからドキュメンタリームービーの予告映像 (The Story of Return to Forever) が収録されている。

Date: 2012/06/30
Artist: Pat Metheny
Title: Unity Band


フュージョン界を代表するギタリスト、パット・メセニーの新作アルバム。新宿のタワレコで見つけたんだが、まだ日本盤が出ていなかったので、どうしようかと迷ったが、結局輸入盤を買うことにした。

今回の新作は久々のバンドでのアルバムだ。メンバーは Pat Metheny (electric & acoustic guitar, guitar systh, orchestrionics) 、Chris Potter (tenor & soprano sax, bass clarinet) 、Ben Williams (acoustic bass) 、Antonio Sanchez (drums) によるカルテット構成で、パット・メセニー以外知らない人たちだが、いずれも気鋭のミュージシャン達のようだ。特に今回注目されるのは、パット・メセニーのバンドでは珍しくサックスがフィーチャーされていることだ (少なくとも僕は彼のギターとサックスの組み合わせは聴いた記憶がない) 。
今回のアルバムはれまでのパット・メセニー・グループとは一味違い、コンテンポラリーなジャズを聴かせてくれている。彼のアルバムの中では何ともシンプルで新鮮な感じがする作品だ。ただし、7曲目に収録されている " Signals (Orchstrion Sketch) " だけはシンプルというよりは多彩な感じの曲で、特に曲の冒頭はいかにも前衛ジャズという感じがするけど・・・。

Date: 2012/06/30
Artist: Brian Bromberg
Title: Compared To That


ベーシストのブライン・ブロンバーグの新作アルバム。タワレコでたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。彼のアルバムは何年も前に2枚同時にリリースされたアルバム (たしか、エレクトリック・ベース版とウッドベース版の2作品だった) を買った覚えがあるが、それ以来ということになる。

彼はエレクトリックベースやアコースティックベース (ウッドベース) 、ピッコロベースなど、およそベースと名のつく楽器はなんでも弾きこなし、ロックからジャズまでこなすという、凄腕のベーシストなのだ。今回の作品はアコースティックベースとピッコロベースをメインに使用し、全体的にホーンセクションを多用したビッグバンド風のサウンドを中心に小気味よいストレートなジャズを聴かせてくれる。
ところで、曲の至る所でギターの音 (ちょっと太めの甘い音) が聞こえるが、クレジットにはギタリストは入っていないし、どうやらあれはピッコロベースで弾いているようだ (僕はピッコロベースという楽器について詳しくは知らないので、何とも言えないけど・・・) 。

Date: 2012/06/30
Artist: The Oscar Peterson Trio
Title: Eloquence


久しぶりに買ったオスカー・ピーターソンのアルバム。タワレコでもう1枚何かいいのはないかと探していたら、”JAZZ THE BEST お宝コレクション” というシリーズを見つけ、安かったのでこのシリーズの中から買うことにしたのだ。

「ライブ・アット・ザ・チヴォリ・ガーデン」という邦題が付けられているように、このアルバムはジャズピアノの巨匠、オスカー・ピーターソンが1965年5月29日にコペンハーゲンのチヴォリ・ガーデンズ・コンサートホールで行ったライブを収録したもので、トリオのメンバーは彼の他にレイ・ブラウン (b) 、エド・シグペン (ds) による黄金期のトリオで、このトリオとしては最後のライブとなったものだそうだ。収録されているのは " Autumn Leaves (枯葉) " 、" Mornin' " など有名な曲を中心に、彼のライブ演奏を十分に堪能できる内容だ。

Date: 2012/06/02
Artist: Yucca
Title: Queen Of The Night Live 2011 + Moment ~会いたい~


3オクターブの美声、クラシカル・クロスオーバーの歌姫、Yucca のライブ盤 (DVD付き) 。タワレコの店内で偶然見つけて、思わず買ってしまったのだ。

このアルバムは2011年12月17日に東京・昭島市の昭島市民会館で行われたライブを収録したもので、収録されているのは " Ave Maria "、" Nessun Dorma ~誰も寝てはならぬ~ " (プッチーニのオペラ 「トゥーランドット」 のアリア) 、" Romeo & Juliet "、" YAMATO ~無限に広がる大宇宙~ " や " Time To Say Goodbye " など、彼女の代表的なナンバーで、彼女の圧倒的なサスティーンヴォイスで聴衆を感動の渦に巻き込んでいる、そんな感じのライブだ。バックのバンドメンバーも実力派ぞろいだが、特にギターはかなりのテクニックの持ち主で、素晴らしいパフォーマンスを見せている。
CD版はライブ11曲の他に、ボーナストラックとしてスタジオ録音の新曲2曲 " Moment ~会いたい~ " 、" ZIPANGU ~未来~ " が収録されている。DVDの方はライブの中から選りすぐりの8曲が収録されていて、派手な演出こそないものの、彼女の素晴らしいライブ映像を堪能できる内容になている。これを見たら彼女のライブに行かずにはいられないと思ってしまった。

Date: 2012/06/02
Artist: 山中千尋
Title: Still Working


ジャズピアニスト・山中千尋のミニアルバム。タワレコの店内で見つけ、思わず買ってしまったのだ。

去年発売された 「Remininscence」 の続編ともいうべきアルバムで、収録されている曲は少ないものの、「Remininscence」 1枚に収録できなかった曲や、別テイクの曲が収録されている。

オープニングでいきなりハモンドオルガンが聴こえてきて、このアルバムではピアノだけでなく、彼女が今まであまり使わなかったハモンドオルガンやフェンダー・ローズ (*) などの電子楽器を使って、いつもとはちょっと違う雰囲気を醸し出している。もちろん、いつものピアノトリノによる楽曲もあり、彼女のいろんなスタイルでの演奏を味わえる内容になっている。アルバムの最後には 「Remininscence」 のオープニング曲 " Rain, Rain And Rain " の別バージョンも収録されていて、聴き比べてみるのも面白い。

* Fender Rhodes;フェンダー社製のエレクトリックピアノで、この種の楽器の代表的な機種。

Date: 2012/06/02
Artist: Marcus Miller
Title: Reneissance


ジャズ / フュージョン界で活躍するベーシスト、マーカス・ミラーの新作アルバム。新宿のタワレコの店内でたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

今回のアルバムはスタジオ録音としては5年振りのアルバムで、彼のオリジナル曲 (彼はベーシストであるとともに作曲家・プロデューサーでもある) のほかカヴァー曲も織り交ぜた構成になっていて、うち何曲はエレクトリックベース (Fender Jazz Bass) だけでなく、アコースティックベースやバスクラリネットでも演奏している。レコーディングに参加しているミュージシャンは知らない人たちばかりだが、ここ何年かライブで行動を共にしている若手ミュージシャン達らしく、彼ら実力派のミュージシャン達との演奏を繰り広げている。
なお、" I'll Be There "(ジャクソン・ファイブの1970年代のヒット曲。もちろんヴォーカルはマイケル・ジャクソン)と、日本盤ボーナストラックの " Rebop " ではベースソロのみの演奏となっている。

ところで、CDの包装フィルムに「サイン入りベースが当たる!キャンペーン実施中」というシールが貼ってあったので、とりあえず応募してみた。当たるかなぁ。僕はギター (エレキギターとアコースティックギター) は弾いていたけど、ベースは友達のベースを遊び半分でしか弾いたことがないので、もし当たったらベースもちゃんと弾けるようになりたいなぁ。・・・なんて思っていたけど、残念ながら当たりませんでした。

Date: 2012/04/28
Artist: Casiopea
Title: Ultimate Best ~Early Alfa Years


日本のフュージョン界を代表するバンドのひとつであるカシオペアのベスト盤。カシオペアのCDを買うのは久しぶりだし、ベスト盤は初めて買った。

このアルバムはカシオペアがデビューした1979年から1986年までの初期の頃の作品を集めたものだ。その頃といえば、それまでロックばかり聴いていた僕が次第にフュージョンやジャズに傾倒していった時期でもあり、カシオペアの音楽に出合ったのもまさにその頃だったという、僕にとっても非常に懐かしい作品が凝縮されている。その当時、大学や研究所に通う電車の中や通り道で、ウォークマン (懐かしいカセットテープ式のモノ) でいつも聴いていたのだ。

当時のメンバーは、野呂一生 (g) 、向谷実 (key) 、櫻井哲夫 (b) 、神保彰 (ds) で、いずれもずば抜けたテクニックの持ち主だ。この4人が織りなすテクニカルながらもメロディアスな曲調の洗練されたフュージョン・ミュージックは今聴いても少しも色褪せていない。このアルバムはドライブ必携の1枚だし、今持っているネットワーク・ウォークマンに入れて街中などでも聴きたいアルバムの1枚だ。

Date: 2012/04/28
Artist: Randy Crawford & Joe Sample
Title: Live with Steve Gadd & Nicklas Sample


久しぶりに買ったランディ・クロフォードとジョー・サンプルのアルバム。タワレコでたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

米国のジャズ / R&Bシンガー・ランディ・クロフォードがジャズ / フュージョン系のピアニスト (クルセイダーズのピアニストとしても活躍した) ジョー・サンプルとコンビで出したアルバムは、何年か前に出されたモノがあるが、それ以来の2作目かな?
しかも、今回のはライブアルバムだ。このアルバムは、2008年10月から12月にかけてヨーロッパ各国で行われたコンサートで収録されたトラックの中から選ばれたもののようで、メンバーはランディ・クロフォード、ジョー・サンプルの他に、ベースはジョー・サンプルの息子二クラス・サンプル、ドラムはなんとスティーブ・ガッドだ。
ブルースからジャズ、R&Bまで、ランディ・クロフォードのライブならではのヴォーカルを堪能できるアルバムで、1970年代にクルセイダーズとともに彼女の名前を一躍有名にしたヒット曲 " Street Life " や、1980年代にヒットした
" Almaz " なども収録されている。

Date: 2012/04/28
Artist: Joe Fransworth featuring Eric Alexander, Harold Maben, Nat Reeves
Title: Super Prime Time


ジャズドラマー、ジョン・ファイズワースのアルバム。タワレコでたまたま試聴してみて結構良かったので買うことにしたのだ。

僕はこの人のことはぜんぜん知らなかったのだが、なんでも、ニューヨークで活躍するジャズミュージシャンの中でも、白人ドラマーとしては一番人気で、ジャズシーンには欠かせないドラマーとして引っ張りだこだそうだ。ドラマーのリーダーアルバムはめずらしく (そんなには多くないと思う) 、僕も持っていないので、今回が初めて買ったことになる。

このアルバムで彼をサポートしているのは、エリック・アレキサンダー (t.sax) 、ハロルド・メイバーン (p) (この人のアルバムは1枚だけ持っている) 、ナット・リーブス (b) だ。収録されているのは彼のオリジナル曲が中心だが、" In A Sentimental Mood " や " When You Wish Upon A Star "、" My Funny Valentine " などのスタンダードも取り上げられている。全体的に、アップテンポからミドルテンポの軽快で高揚感を感じるサウンドが印象に残るアルバムだ。

Date: 2012/03/24
Artist: Wes Montgomery
Title: Echoes of Indiana Avenue


オクターブ奏法で一世を風靡した伝説のジャズギタリスト、ウェス・モンゴメリーの未発表演奏を集めた作品。僕は彼の作品は何枚か持っているのだが、これは未発表の演奏ということなので、ぜひ買っておかなければと思ったのだ。

この未発表の音源はデビュー前の1957年から58年にかけて録音されたものらしく、半世紀の時を経てやっと陽の目を見た貴重な作品で、ミドルテンポからスローなバラードまで、ストレートアヘッドなジャズギターを聴かせてくれる。録音された年代を考えれば、音源の状態はいい状態に保たれていたようだ。レコーディング技術の進んだ現在のクリアな音源の音楽に聴き慣れている者にとって、1950年代の終わり頃という時代を感じさせる、どこか懐かしさを覚える音質だ (といっても、この未発表の演奏が録音された時代には僕はまだ生まれていないのだが・・・) 。

Date: 2012/03/24
Artist: Dominique Fillon Trio
Title: As It Comes


澤野工房から出ているフランスのピアノトリオ、ドミニク・フィヨン・トリオの作品。銀座の山野楽器の店内でたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

僕はこのトリオはぜんぜん知らなかったが (日本ではあまり知られていないようだ) 、ドミニク・フィヨンというフランスの中堅位の年齢のピアニストを中心としたトリオだそうで、メンバーはドミニク・フィヨン (Dominique Fillon: p) 、Kevin Reveyrand (b) 、Francis Arnaud (ds) だ。2011年に発表されたこの作品は、全曲がドミニク・フィヨンによるオリジナルで、軽やかなタッチの小気味よいテンポのピアノや、上品でメロディアスなピアノが印象に残る作品だ。ピアノだけでなくベースとドラムもなかなかよく、いい作品を掘り当てたという気がした。

Date: 2012/02/04
Artist: 小林香織
Title: Seventh


アルトサックス奏者・小林香織の待望の新作CD。彼女の Official Web Site で2月1日に新作が発売されたという情報を入手したので、早速買ったのだ (もちろんDVD付き初回限定版を) 。

今回の新作は初のセルフプロデュース・アルバムということだ。アルバムタイトルも彼女の7作目ということで「SEVENth」と付けられている。僕が彼女のことを知ったのはたしか2作目が発売された頃なんだけど、ついこの間のことのような気がしていたが、もう6年位経ったということかぁ。月日が経つのは速いもんだ。

オープニングの " England Funk " からノリのいい彼女らしいサックスがつづく。
" Nocturne " と " Bar Wave " ではアルトサックスとテナーサックスを使い分けている。しかも " Bar Wave " ではそれぞれ1stと2ndと、計4つのパートを演じている。今回の作品で目を引くのは、7曲目の " Driver's Meeting featuring Asano Sho " で、タイトルにもあるように津軽三味線奏者・浅野祥とのコラボレーションだ。僕は彼のことは知らなかったが、なんでも2004年の津軽三味線全国大会を最年少で優勝後、16歳で三連覇を達成したという逸材らしい。フュージョンに三味線とは何とも新鮮な組み合わせだ (これを聴いて、松居慶子のピアノと彼女の夫・松居和氏の尺八の組み合わせを思い出した) 。それから、9曲目には懐かしいサンタナの " Europa (哀愁のヨーロッパ) " のカバーも収録されている。僕にとってはこの曲は、高校生の頃、エレキギターで必死で練習したという、とっても思い出深い曲なのだ。
今回のアルバムも都会的センスの洗練された彼女のサックスを堪能できる内容で、ドライブ必携のお気に入りの1枚になった。

特典DVDの方は、" England Funk " のプロモーションビデオとライブ映像が2曲 (" LAST GAME " と " The KIRA-KIRA Extra ") が収録されている。" LAST GAME " ではメンバー全員が女性というバンド構成でのライブ、" The KIRA-KIRA Extra " では津軽三味線奏者・浅野祥も参加している。

Date: 2012/01/28
Artist: Rodrigo y Gabriela and C.U.B.A.
Title: Aria 52


メキシコ出身のロドリーゴ・サンチェスとガブリエーラ・クインテーロによる男女二人のアコースティックギター・ドュオの2年振りの新作アルバム。タワレコの店内で偶然見つけて思わず買ってしまったのだ (もちろん特典DVD付きを) 。

2年前に前作「11:11」を買ったとき、あまりのすごさに衝撃を受けてしまい、それ以来ファンになったのだが、今回は二人のアコースティックギターのみの演奏ではなく、ハバナを拠点に活動しているキューバ人若手ミュージシャンによるオーケストラ、その名も " C.U.B.A. " (正式名称は " Collective Universal Band Association " というそうだ) とのコラボレーションアルバムだ。

ロドリーゴとガブリエーラのアグレッシブなギターと C.U.B.A. のカリビアンサウンドがうまくマッチしていて、ラテンテイストにあふれた、まさに血沸き肉躍る官能と情熱にあふれた作品に仕上がっていると思う。
特典DVDの方は、アルバム製作の様子とフランスでのライブ映像が収録されている。

Date: 2012/01/28
Artist: Don Grusin
Title: The Hang


米国の音楽プロデューサー、作曲家でピアニストでもあるドン・グルーシンのライブ盤。新宿のタワレコの店内でたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので、思わず買ってしまった。

このライブ盤は、2003年にロサンゼルスのライブハウスで彼が親交のあるミュージシャン達と繰り広げたライブを収録したもので、CDとDVDの2枚構成になっている (内容は同じ) 。

ライブの主な出演者は、彼の兄であり作曲家、ピアニストのデイブ・グルーシン (Dave Grusin) 、フュージョン界を代表するギタリストのリー・リトナー (Lee Ritenour) 、ともに Fourplay でも活躍しているベーシストのネイザン・イースト (Nathan East) とドラマーのハーヴィー・メイソン (Harvey Mason) 、サックス奏者はアーニー・ワッツ (Ernie Watts) と日本からは渡辺貞夫が、それからヴォーカルはパティ・オースティン (Patti Austin) 、フィル・ペリー (Phil Perry) など、そうそうたるミュージシャン達だ (その他の僕の知らない人たちも含めて多くのミュージシャンが参加している) 。このような第一級のミュージシャン達が白熱のライブを繰り広げている。とっても聴き応えのあるライブアルバムだ。途中、彼と兄のデイブ・グルーシンによる2台のピアノによるデュエットも披露しているが、さすがに兄弟だけあって息の合ったピアノソロの共演だ。