♬ 音楽CD&DVD ♪

■CD編 - 2022年 

最近買った音楽CDやDVDについてのページです。ブログやPCに保存してある日記に書いていたもを集めて、一部加筆・修正して一覧にしてあります。このページで紹介しているCDは2022年に買ったCDです。

 

Date: 2022/11/12
Artist: Al Di Meola
Title: Scenario


al3 ジャズ/フュージョン・ギタリスト、アル・ディ・メオラの1983年にリリースされたアルバム。昔のアルバムで持っていないものを買おう・ジャズ/フュージョン編(と、勝手に呼んでいるが)として、今回はこのアルバム(1991年リマスター盤)を買うことにした。

アル・ディ・メオラといえば、速弾きに代表されるような”神業的な”超絶技巧で知られるギタリストで、かつてはチック・コリア(Chick Corea)率いるリターン・トゥ・フォーエバー(Return To Foever: RTF)に参加していたことや、アメリカの音楽雑誌『Guitar Player』誌で「最も優れたジャズ・ギタリスト」に4回選ばれていることでも知られる。

今回のアルバムでは、旧チェコスロバキア(現チェコ)のプラハ出身のキーボード奏者、ヤン・ハマー(Jan Hammer)を迎えてのコラボ作品になっていて、さらに、ベーシストとしてトニー・レヴィン(Tony Levin)、ドラマーはビル・ブルーフォード(Bill Bruford [注]: 元イエス&キング・クリムゾン)とフィル・コリンズ(Phil Collins: 元ジェネシス)が参加している。

インド風な雰囲気を醸し出している(?、シタールのような音を出しているので、そう感じるのかもしれなが)「Mata Hari」に始まり、アフリカ音楽のような雰囲気の「Africann Night」(まぁ、これも、タイトルと太鼓の音と鳥の鳴き声のようなのが聴こえるので、アフリカのジャングルの中にいるように感じるのだろうが)と続くこの作品は、全体的にアルのギターとハマーのシンセサイザーによる多重録音、打ち込み主体によるプログレ風の、これまでとは違った内容になっていている(曲によってアルはエレクトリックとアコースティックを使い分けているし、ハマーもシンセだけでなく、ピアノも使っている)。アルの超絶技巧の速弾きギター満載という内容を期待していると、肩透かしを食らわされた感じがするかもしれない。それでも、9曲目の「Scoundrel」ではこれぞアルというギターを聴かせてくれている。さらに、5曲目の「Sequencer」の全体にわたってバックで聴こえるハマーのシンセのフレーズは、ジェフ・ベック(Jeff Beck)の1980年にリリースされた『There and Back』のオープニング曲「Star Cycle」を彷彿させるのも興味深い(まぁ、これもヤン・ハマーのシンセによるものなので、彼お得意のフレーズなのかもしれない)。

それまでのアルの音楽とは異なった内容のこのアルバムは、彼の音楽の幅を広げた作品と言えるのかもしれない。ただし、個人的には、この作品の良さを理解するには、何回も聴き込まないといけないと感じている。


[注] Bill Bruford の日本語表記は、長らく「ビル・ブラッフォード」と誤った表記がなされてきたが(僕もずっと「ビル・ブラッフォード」と思ってきた)、本人が表記の修正を強く希望してきたこともあり、最近では「ビル・ブルーフォード」(ただし、発音上は「ビル・ブルフォード」の方が適切とする意見もあるようだ)と表記されてきているようだ(Wikipediaより)。なので、ここでは「ビル・ブルーフォード」と表記することにした。

Date: 2022/11/12
Artist: Muses
Title: Muses


muses またまた新しいバンドを見つけた。女性4人によるフュージョン・バンド、Muses の1stアルバム。タワレコのオンラインショップでたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので、買うことにしたのだ。

バンドのメンバーは、Rie a.k.a. Suzaku(guitar)、深井麻梨恵(keyboards)、芹田ジュナ(bass)、佐藤 奏(drums)だ。僕は彼女たちのことは全然知らなかったので、公式サイトをチェックしてみたら、Muses 結成以前からさまざまな活動をしてきているようで、特に、ギターの Rie a.k.a. Suzaku は2010年に1stアルバムを発表して以来14枚のCDを発表してきているようだ。

アルバムに収録されている曲は、彼女ら自身によるオリジナルで、全体を通して聴いてみて、親しみやすいメロディーで、つい体を動かしてしまいたくなるような、軽快で明るいサウンドが特徴だ。メンバー各人の演奏テクニックのクオリティも高く、なかなか良い内容に仕上がっていると思う。

日本のジャズ/フュージョン界は、女性ピアニストやサックス奏者の層は大変厚くなってきているが、女性だけのバンドにはなかなかお目にかかれなかったので(過去に一時的に結成されたバンドはあったような記憶があるが…)、確かなテクニックを持つ彼女らに魅せられてしまった。
”新時代の音楽の女神降臨”というキャッチフレーズにあるように、ギリシャ神話の主神ゼウスの娘で詩・音楽など芸術を司る9人の女神であるムーサ(英語ではミューズ:Muse、複数形はMuses。これは音楽:musicの語源にもなっている)から名をとった(のかな?)彼女らに今後も目が離せないし、ライブにも行ってみたいと思う。

Date: 2022/11/12
Artist: CASIOPEA-P4
Title: New Topics


casiopea4 日本を代表するフュージョン・バンド、カシオペアの新作アルバム。新作が出たのは知っていたので、買おうと思っていたのだ。
1977年に結成され、1979年にデビューしたカシオペアは、長らくフュージョンシーンでトップを走り続けてきたが、途中、活動休止から再始動を経て、活動45周年の今年、PASIOPEA-P4 として新たなスタートをきった。このアルバムはその第4章の幕開けとなるアルバムだ。

PASIOPEA-P4 のメンバーは野呂一生(guitar)、鳴瀬喜博(bass)、大髙清美(keyboards)、今井義頼(drums)で、今やオリジナルメンバーは野呂一生一人となってしまった。また、今回からドラムスは若手のドラマー、今井義頼が加入しているが、彼は実に25年ぶりの正式メンバーということだそうだ。

カシオペアといえば、親しみやすいメロディーと超絶テクニックのプレイが持ち味だが、今回のアルバムでもそれらを存分に堪能できる内容になっている(と思う)。まさにそこにカシオペア・ミュージックの世界が広がっている。収録されている楽曲の大半は野呂一生によるものだが、鳴瀬喜博、大髙清美、今井義頼による楽曲もそれぞれ1曲ずつ収録されている(鳴瀬作 "NoOne…EveryOne…"、大髙作 "Vivaciously"、今井作 "DAILY BREAD")。これらを聴いていると、先月のブルーノート東京で行われたライブの様子がありありと脳裏に浮かんできた(僕にとっては久しぶりのブルーノート東京での”リアル”ライブだった)。

PASIOPEA-P4 として第4幕がスタートしたが、この後どんな展開を見せてくれるのか楽しみだし、これからも日本のフュージョンシーンを(T-Square と共に)引っ張っていってほしいと思う(もちろん、次代を担う活きのいい若手バンドにも活躍してほしいが)。

Date: 2022/9/3
Artist: Return To Forever featuring Chick Corea
Title: Where Have I Known You Before/銀河の輝映


rtf3 アメリカのフュージョン・バンド、リターン・トゥ・フォーエバー(Return To Forever:以下、RTFと略す)の1974年に発表されたアルバム。昔のアルバムで持っていないものを買おう "ジャズ・フュージョン編"(と、勝手に呼んでいる)ということで、新宿のタワレコで探していたら、これが目に止まった。RTFのアルバムでこれはまだ持っていなかったので、買うことにしたのだ。

RTFといえば、ジャズ・ピアニスト、チック・コリアとベーシストのスタンリー・クラークを中心に1970年代初頭に結成されたバンドで、メンバーチェンジや活動休止、再結成と色々と変遷してきたバンドだが、中心メンバーのチック・コリア亡き後(2021年2月に逝去)は、活動を休止しているのかな?(その辺のところは詳しくは知らない)
このアルバムからギタリストとして、アル・ディ・メオラが加入し、メンバーはチック・コリア(Chick Corea; piano/keyboards)、スタンリー・クラーク(Stanley Clarke; bass)、レニー・ホワイト(Lenny White; drums)、それからアル・ディ・メオラ(Al Di Meola; guitars)と、第2期と一般には称される黄金期のラインナップだ。

全体的には1970年代のフュージョン・サウンドそのものという感じだが、8曲中3曲、"Where Have I Loved You Before"(前にどこであなたを愛しましたっけ?)、"Where Have I Danced with You Before"(前にどこであなたと踊りましたっけ?)、それからアルバムタイトルの "Where Have I Known You Before"(前にどこであなたを知りましたっけ?)は、チック・コリアのアコースティック・ピアノによる短いソロピアノ楽曲だ。これら3つの曲はそれぞれ次の曲に繋がる構成になっているようだ。また、このアルバムから参加しているアル・ディ・メオラといえば、”速弾き”というイメージがあるが、この時彼はまだ20歳で、のちに到達する”超速弾き”フレーズはあまりないものの、随所にそれを彷彿させるフレーズを聴かせてくれている。いずれにしても、他のバンドとは一線を画すRFTミュージックの世界を作り上げている。

RTFのアルバムでまだ持っていないものはありそうなので、また見つけたら買おうかな。

Date: 2022/9/3
Artist: Yellowjackets
Title: Parallel Motion


yellowjackets2 アメリカのフュージョン・バンド、イエロージャケッツの新作アルバム。新宿のタワレコでたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。彼らのアルバムを買うのは2013年発売の『A Rise In The Road』以来なので、実に9年ぶりということになる。

1978年にラッセル・フェランテを中心に結成されたイエロージャケッツは、1981年にアルバムデビュー以来、実に40年以上も活動している超長寿バンドだ。1980年代のフュージョン・ブームの時には、スパイロ・ジャイラ(こちらも今も活動している超長寿バンドだ)と人気を二分する存在だった。

イエロージャケッツは長い活動の間にメンバーチェンジを繰り返してきたが、現在のメンバーはラッセル・フェランテ(Russell Ferrante; piano/keyboards)、ボブ・ミンツァー(Bob Mintzer; saxophone/EWI)、ウィル・ケネディ(Will Kennedy; drums)、デーン・アンダーソン(Dane Anderson; bass)で、オリジナル・メンバーはラッセル・フェランテのみになってしまった。

70代に差しかかったフェランテとミンツァー、60代前半のケネディに対して、アンダーソンは40代と年齢も様々だが、4人が対等な正方形をなして、クリエイティブで多様なサウンドを作り出している。ポストコロナ・パンデミック時代を迎えて、これまで内に秘めていたエネルギーを解き放ち、50周年に向けて新たな音楽を彼らは作り出していくのだろう。それを期待したい。

Date: 2022/9/3
Artist: TRIX
Title: Miracle


trix3 日本のフュージョン・バンド、TRIXの新作アルバム。新作が出たのは事前にチェックしていて、新宿のタワレコで試聴してみてなかなか良かったので買うことにしたのだ。彼らのアルバムを買うのは去年の9月に『Ring』を買って以来だ。

このアルバムは彼らの通算19作目のオリジナル・アルバムだが、毎年コンスタントに新作を発表し続けているというのは、ましてやこの3年間はコロナ禍で新作のレコーディングやライブ活動にも困難が伴うというミュージシャンにとって苦しい状況が続いてた中で(行動制限がされていない今では、状況は改善されているのかもしれないが)、とってもすごいことだ。彼らの創作意欲を感じるし、これからも作品を発表し続けていくことだろう。

アルバム全体を通して聴いてみて、これぞ日本のフュージョン・サウンドともいうべきもので、多くはアップテンポで爽快なナンバーで、時にはメロウなナンバーと、彼らの確かな実力に裏打ちされたテクニカルな演奏を堪能できる内容になっていると思う。

僕は割と最近になってから彼らのアルバムを聴くようになったが、今ではお気に入りのバンドの一つになっている。次はどんな作品を出すのかそれが楽しみでもある。

Date: 2022/6/25
Artist: toconoma
Title: TOCORICH at Billboard Live


tokonoma2 toconomaというインストゥルメンタル・バンドのライブアルバム。新宿のタワレコでたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

僕は何年か前に彼らの3rdアルバムを買ったことがあり(この時もタワレコでたまたま見つけたのだ)、その時以来ということになる。彼らのことを僕はよく知らないのだが、調べてみると、4人のメンバー全員が平日はフルタイムで仕事をしており、土日に練習やライブを行なっている、いわゆる「週末バンド」で、2008年のバンド結成以来ずっと続けてきていることのようだ。

ネットの記事によると、彼らは「インストゥルメンタルのダンスミュージックを基調とし、ジャズやファンク、ラテン、ハウス、テクノ等のさまざまなジャンルに影響された楽曲を発表」していて、特定のジャンルにはまらない楽曲が特徴のようだし、彼ら自身もその辺のことは気にしていないようだ(CDは一応ジャズコーナーに置いたあるが)。

このアルバムはそんな彼らのライブアルバムで、今年の1月に横浜と大阪のビルボードライブでのライブを収録したものだ。特定の枠にはまらないと言われる彼らの音楽だが、内容的には一言で表せば”フュージョン”ということになると思うが(色んなジャンルを”融合”しているという意味で。あくまで個人的感想です)、ライブならではの臨場感あふれる彼らのプレイを堪能できるアルバムだと思うし、スケジールが合えば、彼らのライブに行きたいと思えるようなアルバムだ。

Date: 2022/6/25
Artist: 岸本美咲
Title: Mebop


misaki アルトサックス奏者・岸本美咲の1stアルバム。久しぶりに新宿のタワレコでCDを買いに行った時、店内でたまたま見つけ、試聴してみたら結構良かったので買うことにしたのだ。

僕は彼女のことを全然知らなかったので、ネットで検索したら彼女の公式サイトを見つけた。それによると、「彼女は兵庫県出身で、9歳でアルトサックスを手にし、11歳でジャズを始める。14歳からライブハウスや音楽イベントでライブ活動を開始。高校入学後、関ジャニ∞「オモイダマ管楽器隊」に選ばれ、レコーディング、PV撮影、ミュージックステーション、紅白歌合戦で演奏する。大阪音楽大学音楽学部ジャズ専攻に特待生で入学、首席で卒業。音楽活動以外にも、モデルやメイク・美容に関する仕事にも取り組んでいる。さらに、2019年にSNS、美容関連の事業を展開する株式会社Melody Bouquetを設立。現在は都内、関西を中心に演奏活動中。」とのことで、音楽に美容関連とマルチな活動をされているようだ。

今回のアルバムは彼女の待望の1stアルバムということのようで、収録されている曲は彼女のオリジナル(11曲中6曲)に加え、スタンダード・ナンバーで構成されている。内容的には、「ビバップの王道を往く」というキャチフレーズの通り、サックス+ピアノトリオのカルテットによるストレートアヘッドなジャズで、アップテンポなナンバーからメロウなバラードまで、彼女のビバップに根ざしたサックスを心行くまで堪能できる、なかなかいい作品になっていると思う。将来が楽しみな若手のサックス奏者だ。
ちなみに、6曲目に収録されている「Dressy Eyes」は自身が手掛ける化粧品ブランドのイメージソングとして書き下ろしたものだそうだ。

彼女に限らず、ここ何年か、新しい女性サックス奏者を何人も見つけ、今の日本のジャズ界での女性サックス奏者の層がますます厚くなってきているように感じる今日この頃だ。

Date: 2022/5/22
Artist: 西村琴乃
Title: Favorable Move


kotono また新しいサック奏者を見つけた。
このアルバムはタワレコのオンラインショップで閲覧履歴や購入履歴からお薦めとして表示されていたのだ。タワレコのサイトでは試聴ができなかったが、ネットで見つけたYouTubeのライブ動画を見たら、なかなか良かったので買うことにしたのだ(しかし、このアルバムはタワレコに在庫がなかったようで、注文して1ヶ月経ってようやく届いたのだ)。タワレコの説明によると、このアルバムは2021年3月にリリースされたサックス奏者・西村琴乃の2ndアルバムのようだ。

僕は彼女のことを全然知らなかったので、彼女のオフィシャルWebサイトを見てみると、彼女は「京都府出身で、大阪の音大を卒業。様々なコンクールで賞を受賞。卒業後はスムースジャズのアドリブの勉強を始め、クラシックで学んだ表現力を生かしパワフルかつ繊細な幅広い音楽表現を取り入れ、現在は関西を中心に勢力的に演奏活動を行っている。」ということのようだ。

アルバムのクレジットをみると、収録されている曲はどれも、彼女による作曲/編曲のようで、全体的にメロディアスで、躍動感あふれるノリのいい楽曲から、メロウな楽曲まで、彼女のサックスと作曲家としての才能を十分堪能できる、なかなかいい作品になっていると思う。

Date: 2022/4/23
Artist: Asia
Title: Asia/詠時感~時へのロマン


asia イギリスのプログレッシヴ・ロック・バンド、エイジア(Asia)の1982年に発表された彼らのデビュー・アルバム。昔のアルバムで持っていないものを買うシリーズのロック編(と、勝手に言っているが)。今回はこのアルバムを買うことにした。

エイジアといえば、プログレッシヴ・ロックの一時代を築いたミュージシャンたちで結成されたスーパー・グループとも言えるバンドだが、何故かこのバンドのアルバムを1枚も持っていなかったのだ。ということで、まずはデビュー・アルバムを聴こうと思ってこのアルバムを選んだのだ。

1982年にデビューしたエイジアは、メンバーチェンジを繰り返しながら、現在も活動している(のかな?)長寿バンドだが、このアルバムがリリースされた当時のメンバーは、ジョン・ウェットン(John Wetton; Bass & Lead Vocal、元キング・クリムゾン、残念ながら2017年に死去)、スティーヴ・ハウ(Steve Howe; Guitars & Vocals、元イエス)、ジェフリー・ダウンズ(Geoffrey Downes; Keyboard & Vocals、元イエス [1])、カール・パーマー(Carl Palmer; Drums & Percussion、元EL&P)だ。

このアルバムは発売された1982年当時、全米で年間アルバム・チャート1位を記録し、全世界で1500万枚ものセールスを達成したモンスター・アルバムだ。さらに、シングルカットされた「Heat of the Moment」(アルバム1曲目)は全米ロックチャートで1位、全米ポップチャートでも4位を記録している。収録されている曲の多くはジョン・ウェットンとジェフリー・ダウンズによるものだが、メンバーが元々所属していた1970年台のプログレッシヴ・ロック(ジェフリー・ダウンズがイエスに加入したのは1980年に入ってからだが)の大作・長尺主義的傾向は影を潜め、全体にポップな雰囲気を全面に押し出した内容になっている。それ故、商業的にも成功を収めたとも言える(あくまで個人的感想です)。

こりゃ、他のアルバムも聴いてみる必要がありそうだな。


[1] ジェフリー・ダウンズがいた時代のアルバムが少ないせいか、実は僕は彼のことをよく知らない。イエスのキーボード奏者といえば、リック・ウェイクマン(Rick Wakeman)のイメージが強すぎるからなのかな?

Date: 2022/4/23
Artist: 米澤美玖
Title: Blue Shadow


miku2 テナーサックス奏者・米澤美玖の新作アルバム。彼女の新作が出たということは知っていたが、なかなか見つけられなかった。先月の下旬になってタワレコのオンラインショップでやっと見つけて、買うことができたのだ。彼女のアルバムを買うのは、2019年に『Exotic Gravity』を買って以来だ。

3年ぶりに出た今回のアルバムは彼女の7作目の作品でジャズバラード集になっていて、2019年のバラード集『Dawning Blue』(残念ながら、これは持っていない)の続編とも言える作品のようだ。収録されている曲はジャズ・スタンダード・ナンバーのカバーだ(1曲だけショパンのプレリュードがある)。『Exotic Gravity』では躍動感あふれるサックスが印象的だったが、今回のアルバムでは、彼女のしっとりとした渾身のサックス・プレイを堪能することができる作品になっていると思う。これはドライブや街中を歩きながら聴くより、夜、お酒でも飲みながらじっくり聴きたくなるアルバムだ。

そういえば、前から彼女のライブに行きたいと思っているが、日程の都合でまだ実現できていない。
今年こそは行きたいなぁ。

Date: 2022/2/21
Artist: 山中千尋
Title: Ballads


chihiro19 ジャズピアニスト、山中千尋の新作アルバム。去年の12月にリリースされていたんだが、まだ買っていなかったので、今回買うことにしたのだ。

今回のアルバムはCDデビュー20周年という節目を迎え(そうかぁ、もう20年も経つのか…)、これまでにリリースした作品の中から、彼女自身がセレクトしたバラード曲を中心に、新たに録音した曲も加えたスペシャルなアルバムになっている。収録されている曲は、ジャズ・スタンダードから彼女のオリジナルまで、編成もピアノトリオだけでなく、ピアノトリオにギターやトランペット、サックスなども加わった編成、さらにはソロ・ピアノと多彩で、彼女のピアノをじっくり味わえる内容になっている。

さらに、初回限定盤には、幼い頃からデビュー間もない頃や最近の写真までを収録したミニ写真集もついている。

ところで、彼女のライブにはもう何年も行っていないので(コロナ禍になってからは、ストリーミング配信ばかりで、ほとんどリアルなライブに行っていない)、スケジュールが合えば久しぶりに行ってみたいと思っている今日この頃だ。

Date: 2022/2/21
Artist: 高木里代子
Title: Jewelry Box


riyoko2 ジャズ・ピアニスト、高木里代子の新作アルバム。去年の年末に、Steelpan Records第1弾でピアノトリオのアルバム『Celebrity Standards』を買ったんだが、今年の1月に第2弾のアルバムが出たので、買おうと思っていたのだ。

今回のアルバムのピアノトリオのメンバーは前回と同じく、彼女(piano)の他に、勝矢匠(bass)、Yoichiro Yamauchi(drums)だ。
ヴィクター・ヤング(Victor Young)の「Stella By Starlight(星影のステラ)」で始まる今回のアルバムは、デューク・エリントン(Duke Ellington)の「In a Sentimental Mood」、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)の「Giant Steps」などのジャズ・スタンダードや、ショパンの「Ballade No.1 in G minor, Op23(バラード第1番ト短調 作品23)」も取り上げられている。それらの他に、11曲中6曲が彼女のオリジナル・ナンバーという構成になっている。アップテンポのグルーヴ感溢れるスリリングな演奏からバラードまで、彼女のピアノトリオによるストレートアヘッドなジャズを心いくまで堪能できる作品に仕上がっていると思う。

彼女のライブにはまだ行ったことがないが、スケジュールが合えばぜひライブに行って、生の演奏を聴きたいと思う。